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2005年2月25日

唐辛子に探してもらおう

子供の頃にはタカラ探しが好きでした。実際にメダルのようなものをタカラものとして隠して、地図を書いて友達と探す遊びもよくやったものです。

それから何年も経って社会に出て、いま探しているものは情報です。タカラ探しと同じように、情報の検索は楽しいといえば楽しい。探していたテーマにぴったりの情報が手に入ると、やっぱり嬉しくなるものです。でも、とにかく手間がかかります。

情報家電の市場推移とか、エンターテイメント業界の市場推移とか、そんなものがいま探しているタカラモノですが、日経マーケットアクセスというサービスを利用しているので手に入るものもあるけれど、一般的ではない突っ込んだデータをインターネット全体から探そうと思うと、あった!とみつけたとしても、数十万円払って報告書を購入しなければ手に入らないものだったりします。あるいは、総務庁の報告書は平成16年(2004年)度版なのに2002年までしかなくて、なぜそれ以後がないのか疑問に思ったりもする。

現在机の上は資料のコピーが山積みにされています。PCのデスクトップ上もファイルのアイコンが並んで、あと1列ぐらいしか置き場所がない。そんなときに、あの企画書どこいったっけかな?と思い出したりすると、もうみつかりません。

「問題はウェブではない。自分の仕事を遂行するために情報を集めようとしている人々が、問題を抱えているのだ。彼らはエンタープライズのGoogleを求めている--これこそが問題なのだ」(Mattos)

そんな言葉が引用されている記事をみつけました。なんとなく納得したのですが、IBMでは「エンタープライズのGoogleを目指す」試みを続けていて、検索ツールのアップデート版をリリースするそうです。

■IBM、企業向け検索ツール「Serrano」を年内リリースへ

「Serrano」という開発コード名で呼ばれるこの製品は、人工知能やデータマイニングなどの技術を利用して、企業内にある個々のドキュメントの意味付けを行う。またIBMによれば、改良を施した検索エンジンと、ウェブを検索するのと同じような方法で企業情報を収集するフロントエンドツールも同製品に搭載されるという。

詳細はわからないのですが、検索のために何か意味づけの作業しなくてもよいというのは(要するに、ファイリングのラベルを作るような作業がないのは)嬉しいです。探す、という作業には、直感的なひらめきも必要なのですが、そんな部分もエージェントが助けてくれるのは、ありがたい。

以下のように解説されています。

Serrano(辛みの強い青唐辛子、シラノ唐辛子が名前の由来だ)では、異なる情報ソースを横断して、特定のパターンを自動的に見つけ出すツールも強化される予定である。このため同製品にはパターン認識技術が採用されているが、Mattosによると、そうした技術の一部はIBMの研究所で生まれたものだという。

しかし、なぜ唐辛子?

とはいえ、過去の企画書などは「唐辛子」に探してもらいたい。さらによくを言えば、夜中にちいさなコビトが現れて、靴をとんかん作ってくれるように企画書や報告書を仕上げてくれたらいいのに、と真剣に考えています。どこかにいませんか、コビト。

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2005年2月24日

図書館と青春

情報化社会の進展について調べていて、「情報メディア白書」を探していたのですが、インターネットで検索したところ日比谷図書館では貸し出し中だったので(まあ別に日比谷じゃなくてもいいんだけど)、久し振りに大学の図書館に行ってみました。

カウンターでパソコンを使って調べてもらったら「2002年まであります」ということだったのですが、実際に書架まで行ってみると、最新の2004年度版もちゃんとありました。たぶん蔵書のデータベースに反映されていなかったのでしょう。

そこで思い出したのは、ちょっと古いのですが、Googleが図書館の蔵書検索をサービス化しようとしていたニュースです。蔵書をスキャンして、検索可能なかたちにデジタル化していくとのこと。

■グーグル、書籍のデジタル化で学術機関と提携--蔵書検索も可能に

Googleは以前から、世界中の情報へのアクセスおよび検索を可能にすることを目指しており、その土台になるのが図書館に保管された蔵書のオンライン化であると述べてきた。GoogleのSusan Wojcickiによると、同社自体がスタンフォード大学の図書館にあった蔵書をデジタル化するプロジェクトから誕生したという。そして、創業メンバーは検索可能な巨大図書インデックスの作成を以前から計画してきたが、今ようやく図書館と協力しながら大量の蔵書をスキャンしていくだけの技術とリソースが整ったと同氏は述べる。

それが実現すれば、わざわざ大学まで行かなくても済むわけです。

とはいえ、僕としては卒業した母校には歩いていけるぐらい近い場所に住んでいるので、問題ないのですが。

図書館で調べものを終わったあとで、学生ホールで缶コーヒーを買ってひとやすみしました。学生ホールは、全然変わっていない。自動販売機の位置まで、学生時代のままの気がします。なんだか、友人の講義ノートを大量にコピーして、試験に備えていた頃を思い出しました。実際に、僕の前には図書館でコピーした「情報メディア白書」の大量のコピーがある。もしかしたら僕自身も変わっていないのかもしれない。などと考えたのですが、変わっていないのは内面だけで、実際には年を取ってしまいました。もう学生とはいえない。無理があります。スーツ姿で大学の学生ホールに座っていると、かなり居心地悪いもんです。コーヒーを飲み干して退散しました。

電通のトレンドボックスでは、「あなたにとっての「青春」とは?」というリサーチがされていました。

■あなたにとっての「青春」とは?」

男女別にみると、「高校時代」という人は男女ともに高いが、「大学生(短大・専門学校を含む)」が男性は23.5%であったのに対し、女性は12.5%。「20代~30代」が男性10.0%であったのに対し、女性18.5%、「結婚するまで」は男性が5.0%に対し、女性は9.5%と、男性は「青春」を高校生から大学・専門学校の学生時代ととらえる傾向があり、女性は高校生から社会人まで幅広い期間を青春ととらえる傾向がある。

確かに僕の印象でも、大学時代が青春だったかもしれません。

60歳以上では「現在も青春時代」という回答が24.0%で、他の世代と比較して高いとのこと。なるほど。今を青春として謳歌する。僕としては、いまこのブログで青春ってコトバをタイプすること自体が恥ずかしいのですが、その心意気は大事です。

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2005年2月23日

クロスオーバーする世界

最近、日記のテーマになりつつありますが(というかワンパターンな気もしますが)、メディアや情報機器がクロスオーバーする傾向に注目しています。ブログの記事を音声で聴くことができるということは昨日書きましたが、ドワンゴでは携帯電話向けラジオ事業を展開するそうです。

■ドワンゴ、携帯電話向けラジオ放送事業に進出

ドワンゴは2月22日、パケット通信を使った携帯電話向けデジタルラジオ放送サービス「パケットラジオ(パケラジ)」を25日より開始すると発表した。同社の着信メロディ提供サイト「いろメロミックス」の会員向けに無料で提供する。

FMを聴くことができる携帯電話、あるいはTVを観ることができる携帯電話というのはありましたが、これは従来のメディアを使うのではなく、携帯電話向けの音声あるいは映像コンテンツをつくってしまう、ということで、すごいと思いました。

携帯電話関連では、ついにモバイルSuicaサービスが開始。定期券×お財布×携帯電話がクロスオーバーします。

■ついにSuicaもケータイに:JR東日本、2006年1月にモバイルSuicaを開始

東日本旅客鉄道(JR東日本)は2月22日、NTTドコモの非接触IC搭載端末「おサイフケータイ」を利用したモバイルSuicaサービスを2006年1月より開始すると発表した。携帯電話を切符や定期券として利用できるほか、駅構内のコンビニエンスストアなどで買い物をすることもできる。

デジタルカメラと携帯電話が合体したのは、もう随分前のような気がしますが、どんどんひとつになっていく。

iPodはデジタルカメラに接近しているようです。

■iPod、次の新機能はデジカメとの連携か

Apple ComputerのiPod Photoをはじめ、デジタル写真を表示できるMP3プレイヤーは、すでに多く市場に出回っている。しかしもうすぐ、コンピュータなしで写真を直接ダウンロード/表示できる音楽プレイヤーがいくつも登場することになりそうだ。

三洋電機では動画機能のデジカメを強力に打ち出していましたが、静止画と動画の切り替え操作なしに撮影できるXactiの新機種のティザー広告を開始したようです。

■三洋電機、新デジカメのディザー広告を開始

携帯電話も、音楽プレイヤーも、デジカメも、ビデオカメラも、お財布も、定期券も、みんなひとつになっていく。朝、出勤途中に、あっ、忘れたといって家に戻ることが多い僕にとっては、便利といえます。でも、失くしたときのショックは大きいかもしれません。

それから、そんなクロスオーバー型の世界が到来すると、とにかくひとつだけに集中、という人間より、あれもこれも型の欲張りな人間が増えそうですね。僕としては欲張りな人間なのですが、うれしいことですが。

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2005年2月22日

ブログを聴く

社ではRSSリーダーでブログの情報を収集していますが、移動中にノートパソコンでブログを読む、というのはつらいものです。携帯電話から読むことができるSNSもありますが、なんとなくスマートじゃない。何かいい方法はないだろうか、と思っていると、ブログを聴くという記事をみつけました。

■iPodでBlogを楽しむ? Seesaaブログが対応

シーサー提供のBlogサービス「Seesaaブログ」は2月18日、PodCasting(ポッド・キャスティング)サービスの開始を発表。PodCastingによって、Blog上で配布される音声などの音声ファイルを収集専用ソフトを使ってダウンロードし、iPodなどの携帯型MP3プレーヤーにファイル転送して楽しむことができるという。

Seesaaブログは2月9日に無料のディスクスペースを2Gに拡大するというニュースがあったのですが、大容量化の次は楽しみ方という面で差別化を図っているようです。

しかし、音声ファイルをアップロードして収集する、というだけでは、いまひとつぴんと来ないのですが、面白いと思ったのは次の部分です。

新着記事やジャンルごとの最新記事を自動的に音声ファイル(MP3ファイル)に変換する機能も付け加えられた。

つまり、ブログのテキストが音声になる。

Seesaaブログユーザーは、何も特別な操作をすることなく自動で行われる音声ファイルを使うことが可能。利用法としては、夜中のうちに気になるジャンルの新着記事をプレーヤーに保存、通勤や通学途中に音声でBlogを楽しむ、といったものが提案されている。Blog配信者からすれば、いわば、特別な設備を用意せずにネットラジオを開局できるようなもの。

まだ試していないので、合成音声のレベルがどの程度か気になりますが、ブログがラジオになる、というのは目からウロコな感じがしました。

実は個人的なブログで、知人からのメール(お便り)をDJのように再編集してラジオ局のようにブログを書いたことがあるのですが、それがそのまま音声に変換されるわけですね。ブログにMP3の楽曲をアップロードして、「では、そんな気分のBGMは、この曲です」という風に曲を紹介することもできるかもしれません。

インターネットの広告費がラジオを抜いた、という電通の発表資料もありましたが、ブログがラジオ化していくと、そこに広告を出稿するようなメディア化もあるかもしれません。

ところで、ブログに書いたものを出版へ、ブログから本を出そう、という動きも活発化してきたようです。

■誰もが作家の Blog 出版ブーム、「購入したい」「書籍化したい」ともに約3割

書籍化してほしい Blog については、最も多かったのが「興味のある分野のもの」42.7%、続いて「内容が面白そうなもの」32.0%、「仕事の役に立ちそうなもの」11.3%、「著名人のもの」9.0%という結果になった。その他の回答では「話題のもの」「生活に役立つもの」「作家が書いたもの」などが挙げられた。

確かにお金を払って購入するのであれば、まとめて読みたい、実用的なものであること、などの条件があると思います。そもそもインターネットで読めるわけですから。

さらに、自分が Blog を執筆しているとしたら、それを書籍化したいと思うか尋ねてみた。それによると、「書籍化を希望する」ユーザーが30.7%という結果になった。書籍化を「希望しない」ユーザー(69.3%)は意外と多いことがわかった。もちろん、Blog を公開するユーザーのすべてが作家を目指しているわけではない。「ネット上だから意味がある」「プライベート文書だから」「PC に保存できれば良い」「自己満足だから」という意見が多く見られた。

これも確かに。すべてのひとが作家でありたいとは思わないのは当然です。

しかし、ブログが本になったりラジオになったりする、というのは、ひょっとしたらメディアを大きく変えてしまいそうな気がしました。もちろん、まだまだ先のことはわからないのですが。

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2005年2月21日

最後のシングルコア

明日提出の報告書に追われて、休日も休んだ気がしません。土曜日、日曜日と返上して仕事でした。最近はそんなことばかりで、集中力も低下しています。

インテルはデュアルコアに戦略を転換していますが、最後のシングルコアになるかもしれないPentium 4製品の記事がありました。

■インテル、新しいPentium 4を発表--最後のシングルコアPentiumとなるか

Intelでは、第2四半期からはデュアルコアプロセッサの販売を開始することになっており、今回発表された新チップがある意味ではPentium 4シリーズ最後のチップになるかもしれない。デュアルコアプロセッサはシングルコアチップほど高速ではないが、2つの「頭脳」を持つことにより、全体のパフォーマンスが向上する。

ひとつの頭脳の速さを極めるよりも、ふたつの頭脳によって効率を追求する、という形でしょうか。

ちょっと連想したのは、僕の仕事もそうしたいものだ、ということ。ひとりの部署なので、外部の協力会社さんにお願いしながらひとりで進行しているのですが、かなりスピードを挙げて仕事をさばいているつもりでも限界がある。アシスタントをつけるほどの仕事ではないのかもしれませんけど、もう一個だけブレインがいてくれたら、と思います。

一方で、IBM、東芝、ソニー・コンピュータエンタテインメントの3社連合によるCellについての記事も気になりました。

■Cellが見る夢、見せる夢

さて2005年は、ISSCCで「Cell(開発コード名:セル)」が発表されるということで事前から注目が集まっていた(ソニーのニュースリリース「IBM、ソニー、SCEI、東芝 次世代プロセッサ「Cell」の技術仕様を公開」)。いろいろな分野のデバイスが出場しているISSCCでも、やはりプロセッサの注目度は高いので、これまた当然か。ただ、ほかにも「ヘテロ(ヘテロジニアス)」で「マルチ」なプロセッサは出場しているのに、何でCellだけ、という気もするのである(「ヘテロ」で「マルチ」なプロセッサについては、「頭脳放談:第50回 マルチコアが進むとx86はOS専用プロセッサ?」を参照のこと)。ひねくれ者の筆者には、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)を含めたIBMと東芝の3社連合でなければこれほど注目を集めないようにも思えるのである。

三人寄れば文殊の知恵って感じでしょうか。エンターテイメントに特化するのか、汎用的なのか、ということが述べられていますが、最後に書かれているように「何を実現するのか」ということが重要であると思いました。

また自分の仕事の話に戻りますが、頭脳ばっかり増やしても、たいしたことやってないじゃん、ということであれば、スタッフを増やした意味がありません。プロセッサならきちんと働いてくれるかもしれませんが人間の場合にはどうでしょう。

そんなことを書いているより、次の仕事です。。。

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2005年2月18日

広告からコミュニケーションデザインへ

IT業界の歴史をまとめるとともに、メディアはどうなっているんだろう、ということを考えています。マス媒体によるコミュニケーションは、業務としてはあまり関わりがないのですが、企業と企業のコミュニケーションを考えるときに、やはり広告という手法は無視できません。広告も含めて、企業におけるコミュニケーションの手法全体を把握しておく必要があります。

ちょうど昨日、電通から「2004年(平成16年)日本の広告費」が発表されました。昨年もインターネット広告の伸びが大きいことがコメントされていましたが、今年はラジオの広告費を抜いたとのことです。

ただ、問題はラジオを抜いたかどうか、ということではないような気がします。もちろん広告代理店さんにとっては重要なことかもしれませんが。

■2004年(平成16年)の日本の広告費は5兆8,571億円、前年比103.0%
http://www.dentsu.co.jp/news_release_frm.html?p=t&i=891

株式会社電通(俣木盾夫社長)は2月17日、わが国の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2004年(平成16年)日本の広告費」を発表した。
これによると、昨年2004年(1~12月)の日本の総広告費は5兆8,571億円、前年比103.0%であった。総広告費は、2000年に日本経済の回復傾向とIT(情報技術)ブームを背景に広告活動が活発に行われて3年ぶりに増加した後、2001年以降は減少が続いたが、2003年の後半になってブロードバンドやデジタル家電が牽引して増加に転じ、2004年は年間を通して前年実績を上回り、4年ぶりの増加となった。
また、本年2005年(1~12月)の総広告費の見通しは前年比101.4%程度としている。

CNETにも記事がありました。

■インターネット広告費が前年比153%の1814億円--ついにラジオ広告を上回る

インターネット広告が好調な理由を電通では、「インターネットの一般化が進み、ユーザーのインターネット接触時間がテレビに次いで長くなっていることなどを受け、広告主がインターネットを重要な役割を担うメディアとして位置づける流れが加速したため」としている。

媒体としての価値をクライアント企業が認めてきた、ということですね。接触時間は単体よりも、メディア×メディアという時間でも考えるべきかもしれません。

たとえば、個人的な感覚ではテレビをみながらインターネットもする、という状況はいまひとつないのですが(ラジオを聴きながらインターネットならある)、テレビで気になった情報をインターネットで調べるということは多い。特に意識することなく普通の行動になっています。番組の終わりに、ホームページのコンテンツを紹介することも当たり前になってきました。つまりテレビとインターネットが連動している。

ただ、これは以前から言われていた見解であって、いまひとつ新しさに欠ける気もします。何か新しい動向は考えられないのでしょうか。

電通ではさらに、インターネット上でテレビコマーシャルや動画広告を流すネットCMが一般化しつつあること、2002年12月に日本でサービスが開始されたSEM(サーチエンジンマーケティング)が新たな広告手法として定着しつつあることなども、市場の伸びに貢献していると分析する。

表現力が高くなったこと、リッチメディア化していることも要因として挙げられています。確かにブランデッドエンターテイメントとして、ショートフィルムのような動画も多くなりました。集客のためのSEMはもちろん、集客した訪問者に対する効果測定に関しては、これから手法などを検討すべきかもしれません。

なるほど。でも、やっぱり何か足りない。もうひとつ何か新しい視点がほしい。。。

ブログの活用なども考えると、広告自体の位置づけも変わってくる。「広告からコミュニケーションデザインへ」というのは2月の宣伝会議の特集タイトルですが、IMC(統合型のマーケティングコミュニケーション)という発想は以前からあったもので新しくはないにしても、コミュニケーション全体から広告を考える必要性、もしくは重要性が高まっていくのでしょう。

うーむ。もう一声、という感じです。新しいコンセプトを考えるのは、難しい。やっぱり従来の枠組みにとらわれてしまいますね。アタマをリセットする、思考のフレームを取り外すことができるといいんですけど。

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2005年2月17日

パソコン通信の終わり

昨年の12月からココログにブログを開設しているのですが、ブログを開くときにニフティのメールアドレスを取得しなければなりませんでした。そういえば、パソコンで通信をはじめたのはニフティが最初。以降は別のプロバイダを利用していたのですが、再びニフティのアドレスをいただいて、なんだか懐かしさを感じたことを覚えています。

そのニフティ関連では、パソコン通信を終了するという記事。

パソコン通信、懐かしいコトバです。

■ニフティがパソコン通信を来年3月に終了,19年の歴史に幕

1999年にインターネット接続サービスの「@nifty」を開始した後も,パソコン通信のサービスは継続してきた。ただ多くのユーザーがインターネットに移行し,利用ユーザーは約2万人まで減少。データベースやフォーラム,掲示板やFAX受信サービスなど,ほとんどのサービスが@nifty上で利用できるため廃止に終了に踏み切ることとした。

確かになぜいまパソコン通信か、ということはあります。ただ、以下の部分を読んでなるほどと思いました。

ただし,ワープロなどインターネットに接続できない機器でサービスを利用しているユーザーは,新たにインターネットに接続できる機器を用意する必要がある。約10年前には,ワープロ専用機を利用してインターネットとメールをやり取りするユーザーも多かった。

そういえばありました、ワープロ通信。パソコン通信もそうですが、いまワープロ専用機自体が残っているのでしょうか。

一方で、パソコン自体の販売状況も伸びが減少する兆しがあるとのこと。過去はもちろんこれからも気になるところです。

■「2005年パソコン出荷台数の伸びは前年比9%に留まる」、米Gartner

米Gartnerは、2005年の世界パソコン市場に関する予測の速報を米国時間2月15日に発表した。2005年の出荷台数は、前年比9%増の1億9900万台になる見通し。2004年のパソコン出荷台数は1億8300万台を超え、2003年から11.6%増加していた。

さて、仕事の方では、IT業界の10年間を振り返って年表を作っています。1995年から2004年までの年表づくりですが、95年といえば、Windows95の発売、Javaの普及、Yahoo!の創設、PHPサービスの開始、カシオの世界初デジタルカメラQV-10の登場などをピックアップしました。昨日のようにも思えるし、遠い昔のような気もする。思い出に浸っているわけにはいかないのですが、ちょっと懐かしい。歴史を感じました。

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2005年2月16日

携帯電話の進化

携帯電話にデジタルカメラ機能が付いたばかりには、こんなもの使うのかな?と少しだけ疑問に思ったものです。ところがいまではそれが標準になっている。携帯電話で写真を撮るのは別に珍しくない風景です。

この、携帯電話で写真を撮る、ということは、よく考えてみるとおかしな話で、電話は電話じゃないか、話せりゃいいじゃん、というどこかのCMみたいな感想もあるのですが、よく言われるように、携帯電話はもはや携帯電話ではないのかもしれません。考えてみると、僕も話すより会社のグループウェアでメールを確認すること、電車のなかでSNSを暇つぶしに見ることに使っている方が多い。じゃあ、携帯電話っていったい何なんだ、ということですが。

音楽を聴くことができる携帯電話も増えてきています。欧米で、ウォークマンブランドの携帯電話が発表されました。

■ソニーがウォークマン携帯、欧米に投入

ソニーグループの携帯電話会社で英ロンドンに本社を置くソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、ソニーの大ヒット商品でヘッドホンステレオの代名詞「ウォークマン」ブランドの音楽プレーヤー付き携帯電話機を、今夏までに欧米各国で順次販売する。

iPod人気ということもありますが、やはり「ウォークマン」のブランドは僕にとっては訴えるものが大きい。そして、携帯電話で音楽を聴く、という環境も整ってきているようです。

すでに、日本ではKDDIが携帯電話で音楽を1曲丸ごと聴けるサービス「着うたフル」を昨年11月に始め、すでに累計の楽曲ダウンロード数が200万件を超えるなど、携帯電話で音楽を楽しむユーザーが増えている。

これはハードウェアだけでなく、ソフトウェアのダウンロードサービスも関連することになります。そもそも携帯電話で音楽を楽しむことのスタートは着メロにあったかと思うのですが、音楽そのものを聴くという環境が追いついてきたようです。

ノキアとマイクロソフトの記事もありました。

■ノキアとマイクロソフト、携帯電話向けの音楽配信サービスで提携

Nokiaは現地時間14日、携帯電話とコンピュータの間で楽曲ファイルをスムーズにやりとりするための技術に関し、長年のライバルであるMicrosoftと長期契約を締結したと発表した。

音楽コンテンツが収入源として大きく期待されているようです。

携帯電話機メーカー各社は、電話端末にiPodのようなMP3プレイヤーの機能を追加しようとしているが、今回の提携発表はこうした傾向が加速していることの表れでもある。一方、携帯通信各社では、新しい収入源として音楽に注目するようになっている。たとえば、先ごろMotorolaは、iTunesソフトウェアを搭載した携帯電話端末を開発することで、Appleと契約を交わしている。こうした機能を搭載した携帯電話端末は、今年前半にも発売されるものと思われる。

気になるのはどんな音楽を聴いているのだろう、どんなひとが使っているんだろう、ということです。*1技術的にもビジネスとしても環境は整ってきている気がしますが、携帯電話が進化していくためには、コンテンツの面も充実することが必要ではないでしょうか。

*1:CNETの記事ばかりですが、iPodに関しては、以下のような記事もありました。「iPodを買っているのは誰だ--米調査」http://japan.cnet.com/news/tech/story/0,2000047674,20080710,00.htm インターネット利用者の方がインターネットを利用しない人に比べて4倍もMP3プレイヤーを所有している確率が高い、男性は女性に比べてデジタル音楽プレイヤーの所有率が50%も高い、というところが面白いと思いました。

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2005年2月15日

オポチュニティ・ランドスケープ

技術×マーケティング×マネジメントというキーワードで本を読んでいるのですが、いまメインで読んでいるのは「科学経営のための実践的MOT」という本です。*1

4822244296科学経営のための実践的MOT-技術主導型企業からイノベーション主導型企業へ
亀岡 秋男
日経BP社 2005-01-27

by G-Tools

難しいわけではないのですが、ぴんとこない文章なので、いまひとつ読み進めていなかったのですが、今日の朝、オポチュニティ・ランドスケープ(OL)、技術カレンダー、技術ロードマップのところに至って、がぜん面白くなってきました。

というのは、これは企業の戦略やコンピタンスを「俯瞰して」考えるためのツールなんですよね。はてなの日記では、最初の頃に書いていたのですが、この俯瞰する考え方というのが、僕にとってはひとつのテーマでもありました。

また、カタログやパンフレットの体系を考えるための提案書として、円形の同心円で、中心に近い方から3層に分けてコミュニケーションツールを配置したシートを作ったことがあるのですが、これに似たチャートがこの本に載っていました。

それから、現在、自社の部門の業務案内を制作しているのですが、こちらにもIT業界の年表のようなものを掲載しようとしています。それが技術ロードマップという考え方にも、ぴったり合っている。

まだ読んでいる途中なので何ともいえませんが、この技術や戦略を可視化する手法について、もう少し学んでみたい気がします。

*1:全然関係ないのですが、はてなの管理ツールがリニューアルしたんですね。洗練されていていい感じです。

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2005年2月14日

マネジメントゲーム

何かと話題の多いライブドアですが、先週ニッポン放送株の買い付けを発表して注目を浴びました。

■ライブドア、放送業界へ命をかけて進出--ニッポン放送株35%取得

野球業界、放送業界と、手当たり次第に手を出している印象です。ニッポン放送株を取得する意図がわからない、話題づくりのためじゃないのか、というさまざまな批判や憶測もありますが、なかなかのやんちゃぶりな気がします。

とはいえ、TOBによりニッポン放送を子会社化しようとしていたフジテレビとしては面白くない話で、ライブドアのバッシングもはじまっているようです。ちょっと子供の喧嘩みたいですが、堀江氏が出演している番組を中止にしたとか。

■フジテレビがTOB条件を変更--出版へも参入のライブドアは「ありえねー」

フジテレビは今回の報復とも受け取られかねない行動にも出ている。ライブドアの社長兼CEOである堀江貴文氏がレギュラーを務めるバラエティー番組について、2月13日分の放送を「編成上の都合」により休止した。

この報復に対して、堀江氏はブログで批判。

これに対して堀江氏は、自身のブログ「社長日記」で次のように書き記している。「ちなみに、日曜日の私がレギュラー出演している、平成教育2005予備校は中止にされてしまったようだ。うーん、凄いことやるなあ。そんなのってあり?ありえねーとか思ってしまった。視聴率取れると思うんだけどなあ」と批判し、「他局が激しく報道しているのに、フジテレビではほとんど報道されなかったらしいし。これじゃあ政治家に番組内容を歪曲されてしまう、某国営放送と同じじゃないのか。まさかとは思ったが残念である。資本力にあまり影響されるべきではない、報道やら番組構成やらを自ら歪曲してはいけないだろう」と続けている。

確かに某国営放送も批判されている渦中だけに、このやり方はいかがなものかと思いました。

とはいえ、CNETの記事ではじめて知ったのですが、ライブドアは出版にも進出しようとしている。多角経営といえばそうですが、やりすぎな気もします。

また、同社はラジオやテレビメディアに続いて出版界への本格進出も狙う。2月10日に同社は、子会社の幻冬舎ルネッサンスと共同出資して「ライブドアパブリッシング」を2月中に設立すると発表した。新会社は、ブログを始めとするインターネットコンテンツの紙媒体化を核として、ライブドア・レーベルによる出版物の企画から制作、書店流通事業までを展開していく。

失礼かもしれませんが、なんとなく堀江氏の行動と一連の業界への波紋は、マンガっぽいと思いました。あるいはゲームでしょうか。誰もが一度遊んだことがあると思うのですが「人生ゲーム」というボードゲームみたいな感じです。あるいはシムなんとかみたいなバーチャルなシミュレーション。資産が豊かになると、とりあえずなんでも買っていく。どうもリアルな感じがしない。

ところで、ライブドア以外の記事に目を通すと、アマゾンがブログを運営する企業に投資するというニュースがありました。

■アマゾンが、ブログサイト「43 Things」に投資

mazonによる今回の投資は、同社がブログに関心を持っていることの表れでもある。ブログはインターネットユーザーの間で大人気を博している。Eコマースサイトの経営幹部もブログに注目しており、今後ますます多くのブロガーがお気に入りの製品やオンラインショップをブログで紹介するようになり、オンライン店舗へのトラフィックが増加すると予測する。<

僕はといえば、本日提出の報告書を書き上げてほっとしているところですが、RSSの記事として配信されるさまざまなマネジメントゲームを眺めていると、面白そうだなという気がします。プレイヤーになったら、もっと面白いのかもしれませんけどね。

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2005年2月10日

ファッションとしてのモバイル

携帯電話についての仕事にも若干関わっているのですが、最近では着せ替えができる機種やデザインに凝った機種など、電話やメールなどという機能的なものだけでなく、持つ楽しみを訴求するものが多くなりました。

そこで、おちまさと氏がファッションアイテムとしての携帯電話をプロデュースするプロジェクトを発足したとのこと。

■通信機器からファッションアイテム--NTTドコモとおちまさと氏ら、新プロジェクト発表

ところで、おちまさと氏といえばバラエティ番組の企画やプロデュースを手がけていて、雑誌でも企画関連の記事を連載していました。どんなもんだろう、と思って1冊企画の本を買ってみたのですが、いまひとつだった。おちまさと氏の書いた本としては、業界の困ったひと、困ったフレーズなどをまとめた本がめちゃめちゃ面白かった。会社の先輩(もう退社されましたが)から借りたのですが、タイトルを忘れてしまい、サイトで検索しても見つかりません。

さて、そのおちまさと氏のプロデュースする携帯電話です。

バラエティー番組の企画・プロデュースで知られるおちまさと氏をエグゼクティブプロデューサーに迎え、著名アーティストによるFOMA P901i向けのカスタムジャケットと、オリジナルのロゴが入ったFOMA P901i、Tシャツなどを2月11日より発売する。

「ダットエムオー」というプロジェクトで展開するようですが、ダットエムオーは"DoCoMo"のアルファベットから"oCo"(Co2/空気)を抜いたことを表現した造語とのこと。ちょっと無理がある気も。。。

表参道に店舗「ダットエムオー」を開くほか、インターネットで販売。アーティストによるカスタムジャケットや、ストラップも制作するようです。

カスタムジャケットは、mastermind JAPANの本間正章氏、erikonail*の黒崎えり子氏など10代~20代前半に絶大な人気を誇る5名のアーティストがデザインを手掛ける。 さらに、「ヒルトンホテル」のオーナー令嬢で知られるニッキーヒルトンなどの著名人によるデザインも予定しているとのことだ。

以下のようにも書かれています。

「これまでの端末はターゲットが漠然としていた。(10代~20代前半の)ファッションの指向性が高い人に向けて発信したらどうなるか見てみたい」(NTTドコモ マーケティング部 ビジネス開発担当課長 西村氏)としており、若年齢層のユーザーを拡大したい考えを明らかにした。

確かに携帯電話といえばもう一般化しているので、特定のユーザーなどに向けた機種によって市場を活性化する必要があるのかもしれません。

表参道に店舗、ということですが、KDDIは原宿に「DESIGNING STUDIO」をオープンします

■KDDIの「DESIGNING STUDIO」、3月4日原宿オープン

ユーザーとの対話、交流を志向した施設をオープン。定期的にトークショー、音楽ライブ、芸能プロ「オスカープロモーション」の女性タレントを起用したイベントを開催する。

こちらは文化的な施設ということですが、ファッションとしての携帯電話などをはじめとして、原宿・表参道が新しい若者文化の発信拠点になるのでしょうか。ココロだけは若者ですが、もう若者とは呼べない自分としては、オトナの携帯電話、というものにも期待するのですが。

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2005年2月 9日

検索というサービスの広がり

検索というキーワードから、サーチエンジンを展開する企業では、サイトの検索だけでなくファイル検索などドメインを広げている印象がありますが、米Googleでは「Google Maps」のベータ版を公開したようです。

■米Google、新たな地域検索サービス「Google Maps」のベータ版開設

特定の場所を検索すると該当カ所に風船のようなマークが現れ、それをクリックすると、名称、電話番号、住所などがバルーン表示される。また、起点住所と終点住所を入力して、両区間の道順を検索することもできる。

表示されるのが「?」マークではなくてよかったと思いますが、バルーン自体も特許などはなかったのでしょうか。ちょっと心配です。

とはいえ、カーナビ的な応用も考えられるし、やはりインターネットで検索するものとして、地図、電車の乗り換えなどは結構頻繁に使う気がします。

検索市場の競争は依然高まっており、Google社のほか、米Yahoo!や米Microsoftも新サービスに取り組んでいる。最近では、米Amazon.comの子会社A9.comは、地域の企業を検索するための新サービス「A9.com Yellow Pages」を発表している。検索した企業の関連情報や地図とともに、通りから見た写真などを閲覧できる。「ユーザーが地域の通りをバーチャルで歩き回り、企業とその周辺を眺められるまったく新しい手段を提供する」(A9.com社)

電話などで会社の場所を伝えるときにも、言葉ではなくて映像で教えることができるようになるかもしれませんね。「検索」と近い言葉に「ナビゲーション」がありますが、ただ求めるキーワードに該当するものを示すだけではなく、よりよい情報へと導く、ということから別のビジネスも考えられます。

たとえばよく言われることですが、運送業で、荷物を運ぶのではなく便利を提供しているんだ、というキーワードで事業ドメインをとらえなおしたときに、便利を提供するビジネスとして配送以外の領域にも進出することができます。検索についてもその利便性を考えることで、さらにビジネスを広げることができるかもしれません。

ところで、昨日はビールス性の胃腸炎にやられて、吐き気と38度の熱で起き上がれませんでした。子供を日曜日に病院に連れて行ったときにうつされたようですが、インターネットでビールス性胃腸炎についてあれこれ調べました。しかし、なかなか求めている情報を得られないものです。医療の分野でも、もっとネットワークによるサービスが広がってくれるといいのですが。

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2005年2月 3日

行列のできる法律相談所(技術系)

連日の残業と休日出勤に疲れ果てて、朦朧としたアタマでピックアップした昨日のジャストシステムと松下の争いですが、かなり波紋をよんでいるようです。

■「一太郎ショック」で鳴り響くソフトウェア産業への警鐘

世間的には"寝耳に水"といった感が強かったが、ソフトウェアの特許権侵害問題を受けて2月2日には各方面で「一太郎ショック」が走った。

株価も下がって、ストップ安の前日比100円安500円となったとのこと。しかし、2月10日発売予定の「一太郎2005」「花子2005」は予定通り発売されるそうです。

記事によると、ジャストシステムと松下はConceptBaseなどでパートナーシップを結んでいるほか、一太郎の関連製品も発売している。なぜだろう?と思うのですが、次のページを読んでなるほどと思いました。

「たしかに直接収益的なメリットはないかもしれない。しかし、我々は『知財立社』を目指しており、今回の件もその戦略の一環だ」

知財に対する意識が高まり、ビジネスチャンスになるだろう、ということは昨年さまざまな場面で聞いてきたような気がします。松下は全面的にそれを戦略に掲げている。

知財立社については、2005年1月11日に松下の社長である中村邦夫氏が発表した「2005年度経営方針」で説明されている。成長戦略を加速させるために「他社と明確に差別化された強い製品のみが顧客から支持される時代。いくつものブラックボックス技術をもつ技術立社と知財立社を実現していく」と言う。

なるほど。経営戦略の一環として、ジャストシステムに対する訴訟があるわけですね。バルーンヘルプが絵かアイコンか、というレベルで記事を読んでいたときには、あまりぴんとこないというか、言い方は失礼かもしれませんが、重箱の隅をつつくような話というか、そんなネガティブな印象もあったのですが、企業戦略の一環としてある、ということを知って、イメージが変わりました。

松下としては成長戦略を加速させて競争力を向上させる源泉が「技術と知的財産」と考えており、これをないがしろにされては今後の成長は見込めないというわけだ。

CNETの記事の最後にも補足されていますが、オープンソースとは逆の動きかもしれません。一方で、ナレッジを開放する動きがあるとともに、一方では知財を守ろうとする動きもある。これは大丈夫だと思っていると特許をシンガイして、シンガイにも訴えられたりする可能性があります

技術系の「行列ができる法律相談所」みたいなものが必要になるのでは? もう既に有名な方がいるのかもしれませんが、この世界でタレント弁護士が現れたりして。

現在、MOT関連の本なども読んでいる途中なのですが、経営者は技術と法律を横断して考える必要もありそうです。今後の人材育成も必要になる。大学などの教育機関では、理系・文系と分けるのではなくて、ますます学問を横断する実学的な分野が必要になってくる。

単なる訴訟といってしまうとそれまでなのですが、そんなことを考えました。

++++++

さて、仕事が一段落して疲れもたまってきましたので、リフレッシュするために、ブログとお仕事を、金曜日、月曜日とお休みいたします。ちょっとアタマを切り替えて、来週また頑張ります。

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2005年2月 2日

バルーンヘルプ

やっと一段落しそうなお仕事ですが、ちょっと限界です。ヘルプ!な気分でいたところ、ヘルプについての記事をみつけました。

■「一太郎」「花子」の販売禁止、東京地裁が松下の主張認める判決

ジャストシステムのワープロ・ソフト「一太郎」と画像処理ソフト「花子」が特許権を侵害しているとして、松下電器産業がジャストシステムを相手取って起こしていた裁判で、東京地方裁判所は2005年2月1日、松下電器産業の主張を認め、両ソフトの製造と販売の禁止、および製品在庫の廃棄を命ずる判決を言い渡した。ジャストシステムは判決後の記者会見で、「判決は大変不服で、直ちに控訴する」との意向を示した。

非常に細部のような気がするのですが、マウスカーソルと「?」を一緒に表示するかどうか、というのが問題となっているようです。

両ソフトではこのバルーン・ヘルプのウインドウを表示する際に、「?」マークとマウス・カーソルを併せて表示する設計となっている。この「?」マークとマウス・カーソルを表示するという方法について、松下電器産業は自社の特許(特許番号2803236)をジャストシステムが侵害していると指摘した。

確かにマウスカーソルとともに?が表示される機能があったような気がします。これも特許だったんですか。

ジャストシステムは「?」マークとマウス・カーソルの組み合わせを「絵だけの問題」(同社 取締役 経営企画室長 兼 広報IR室長の鍋田毅氏)との立場を取る。これに対し松下電器産業は、この組み合わせは同社の特許の構成要件である「アイコン」に当たると主張したもよう。

うーむ。ちょっと仕事に疲れすぎて朦朧としているのですが、組み合わせ全体を意図的なアイコンとするか、ただ組み合わさった絵だとするか、ということでしょうか。・・・すみません。どうでもいいんじゃないか、という気がしてきました。ほんとうは大事なことなのでしょうが、何しろ疲れて。。。

とはいえ、もうすぐ一太郎2005の発売だったかと思いますが、こんなことで発売停止になったら損害ですよね。それこそ、ヘルプ!です。

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2005年2月 1日

技術マーケティング

さすがに3週間休みなしで走り続けると、エネルギーが切れかけてきました。ブログを書く気力も、情報を収集する気力もありません。とはいえ、明日の午前中に報告書を納品すれば(ほんとうに)ひと段落です。

一日に一度は書店に行かなければ落ち着かない性格なんですが、最近は書店に立ち寄る時間すらありません。とはいえ、先日プレゼンが終わって、やっと本屋に行く時間を捻出して買って読んでいるのがこの本です。

図解でわかる技術マーケティング (Series Marketing)図解でわかる技術マーケティング (Series Marketing)
ニューチャーネットワークス 高橋 透 福島 彰一郎


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日本能率協会から出ているこのシリーズの本は、何冊か持っています。実務的なので、知識を広げるための本としてはいまひとつな気もしますが、考え方を整理する上では使い勝手がよいかもしれません。

対話マーケティングとか、モバイルとか、そんなシリーズが多かったのですが、今度は技術マーケティングですか。ちょっと漠然としている気がしましたが、マーケティング用語や考え方の再確認も含めて参考になります。

それにしても読んでいる本も仕事に関するものばかりです。
やれやれ。

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