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2006年12月29日

2006総括1:本100冊プロジェクト。

今年、ぼくは年間本100冊を読み、映画100本を観るということを自分の課題として、自己プロジェクトとして進行してきました。実は、3年ぐらい前にもやったことがあり、本100冊は達成しました(映画はそのときも未達成でした)。が、当時はレビューは書いてなかったので、ただ読み散らかすだけでした。

今年は読んだ本すべてにレビューをブログで書く、という形で進行したのですが、残念ながら100冊は達成できずに92冊でした。いいところまでいったんですが、惜しいですね。それでも達成できなかった、という結果がひとつの大切な経験だと思います。頑張ったね、自分。

100冊では足りなくて「オレは150冊読むぞ」という批判もあるし、逆に「量じゃなくて質でしょ」という言葉を聞くこともあるのですが、ぼくは別に誰かと数を競うつもりでこの課題をこなしているわけではありません。また、最終的な到達点は質の追求であると考えています。けれども質に到達するためには、ある程度の数が必要であると考えました。

かつて10代の頃のぼくは非常に斜に構えた少年で、一冊の本を読んでその作家のすべてを理解したような口調で、ふんと鼻であしらうような、そんないい加減なところがありました。学校の読書感想文の宿題で、大胆不敵にも作品を読まずに書いたこともあったぐらいです。ある程度は文章が書けたので、先生に褒められたりもする。ああ、そんなもんでいいんだ、と思って、ますますつけあがる。努力を怠る。とんでもないやつですよね。

そんな生き方、というか世のなかに対するいい加減な関わり方を変えたいと思っています。もう一度やり直したい。だいぶ年も取ってしまったので(苦笑)、もう間に合わないのかもしれませんが、読書も映画鑑賞も音楽鑑賞も、誠実にきちんと関わり、数をこなし、関わったものすべてから自分なりに考えをまとめていきたいと思っています。

たとえば、読書が趣味です、というときに、ほんとうに感動した一冊があって、その本が大好きであるというのも読書好きといえるでしょう。でも、もし読書の趣味をプロフェッショナルとして究めるのであれば、何冊ぐらい読んでいるんですか、という問いに、年に3冊ぐらいでしょうかね、とも言えない。あんたそれでプロって言っちゃっていいの?という気がする。

ブログや音楽も同様かもしれません。ブロガーです、と自分を表現したときに、「どれだけ書いていますか?」と訊かれて、「1ヶ月に3回ほど。3行ぐらいですが」というのはどうかと思う。音楽やっていますというときに、ギターの弦が錆び付いちゃっていたら、やってないじゃんということになる(ああ、やってないなあ。涙)。もちろん、ライターであろうがデザイナーであろうが「自称」と頭に付ければなんとでもいえるわけで、自己満足も間違いではない。それはそれで自由なんだけど、ぼくが目標とするものはちょっと違うのではないかな、と。

楽しむことは自由だと思うのですが、もう一歩先に行こうと考えたとき、努力や勉強なしには先には進めないと思うんです。よほど才能に恵まれた天才であれば別ですが。

この自己プロジェクトを進行しながら、一度やってみたかったのは、読んだ本をすべて“壁”のように並べるということでした。そこで本を並べてみたいと思います。まあ実際には物理的に、ぼくの書斎の後ろで壁を形成していて、がらがらと壁が崩壊したりするのですが。

並べてみて思ったのは、新書が多いということ。そして茂木健一郎さんに傾倒すれば茂木健一郎さんの本を、デザインに傾倒すればデザイン関連の書籍を、という傾向がわかりやすい。こうして一年間を俯瞰してみるのも、いいものです。あっ、こんな本も読んでいたのか、という発見もある。

というわけで年間100冊プロジェクトの総括です。

■Book Wall 2006年に読んだ本 

目標:100冊 → 実績:92冊(92%達成)

脳と創造性 「この私」というクオリアへ ひとつ上のアイディア。 幸福論 コミュニケーションのノウハウ・ドゥハウ (PHPビジネス選書) さようなら、私の本よ!

此処 彼処 (ここ かしこ) 姫君 (文春文庫) 脳と仮想 クオリア降臨 超実践!ブログ革命―共感が広がるコミュニティ作り (角川oneテーマ21) 

決断力 (角川oneテーマ21) すごい上司 なぜ人は言われたこともできないのか 部下が自ら動き出す心理学 (PRESIDENT BOOKS) 「脳」整理法 (ちくま新書) ブログ 世界を変える個人メディア ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる

EQマネージャー おとなの小論文教室。 ブログ・オン・ビジネス 企業のためのブログ・マーケティング あたりまえだけどなかなかわからない組織のルール (アスカビジネス) 経営の構想力 構想力はどのように磨くか

上陸 書きたがる脳 言語と創造性の科学 ビジョナリー・カンパニー ― 時代を超える生存の原則 東大式絶対情報学 怪獣の名はなぜガギグゲゴなのか (新潮新書)

適当論 [ソフトバンク新書] 11分間 意識とはなにか―「私」を生成する脳 (ちくま新書) 夜の公園 自分の感受性くらい

方法叙説 I LOVE モーツァルト 第1感  「最初の2秒」の「なんとなく」が正しい (翻訳) 古道具 中野商店 クオリア入門―心が脳を感じるとき (ちくま学芸文庫)

超バカの壁 村上春樹論 『海辺のカフカ』を精読する (平凡社新書) メタファー思考―意味と認識のしくみ (講談社現代新書) ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代 「個」を見つめるダイアローグ

グーグル―Google 既存のビジネスを破壊する  文春新書 (501) 出現する未来 (講談社BIZ) 1歳から100歳の夢 デザインの輪郭 デザインする技術 ~よりよいデザインのための基礎知識

イチロー思考―孤高を貫き、成功をつかむ77の工夫 今すぐ使える!コーチング 武満徹―Visions in Time 数式を使わないデータマイニング入門 隠れた法則を発見する コーチングが人を活かす―やる気と能力を引きだす最新のコミュニケーション技術

こころの格差社会―ぬけがけと嫉妬の現代日本人 (角川oneテーマ21) 夜のミッキー・マウス (新潮文庫) 寝ながら学べる構造主義 心脳コントロール社会 (ちくま新書) ざらざら

態度が悪くてすみません―内なる「他者」との出会い ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち 海のふた (中公文庫) 「関係の空気」 「場の空気」 (講談社現代新書) 流刑地にて―カフカ・コレクション (白水uブックス)

BCG流 非連続思考法 アイデアがひらめく脳の運転技術 即戦力の磨き方(仮) (PHPビジネス新書) ザ・プロフェッショナル 小さき者へ 脳の中の人生 (中公新書ラクレ)

旅の極意、人生の極意 「脳の鍛え方」入門―40歳を超えてから頭は良くなる! (PRESIDENT BOOKS) わたしを離さないで 系統樹思考の世界 (講談社現代新書) 「空気」の研究 (文春文庫 (306‐3)) 

考える技術 ダメなものは、タメになる テレビやゲームは頭を良くしている デザインのデザイン 薬指の標本 その日のまえに

人のセックスを笑うな (河出文庫) ポロポロ 仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法 多重化するリアル―心と社会の解離論 キッドナップ・ツアー

翻訳夜話 (文春新書) エミリー コンスエラ―七つの愛の狂気 情報のさばき方―新聞記者の実戦ヒント (朝日新書) 広告マーケティング21の原則

ブランドらしさのつくり方―五感ブランディングの実践 ナガオカケンメイの考え ティモレオン―センチメンタル・ジャーニー 「やる気」のコーチング―部下との距離を縮める“場づくり”のすすめ 魅せる技術―ビジネスでモテる、自己演出の教科書。 

ウェブ人間論 (新潮新書) ドラッカーの遺言

投稿者 birdwing : 2006年12月29日 00:00

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