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2007年6月19日

下降と上昇。

バイオリズムや運勢というものが人間にはあるようです。年周期なのか月周期なのか、あるいは一日のなかで時間によって変化するものなのかわからないけれど、確かに波のようなものに翻弄されながらぼくらは生きている。

もちろん物理的な波ではないから、ぼくらにその波の実体は見えない。見えないから厄介であって、うまく波に乗れるときもあれば、波にのまれて沈んでしまうこともある。その波は自分で変えられるものかもしれないし、自分では変えられないものかもしれません。変えられない波であれば乗り方を工夫するしかなくて、あるいは波を予測して対処するしかない。

ブログを書いていて思うのですが、日記を書くという行為にもやはり周期があります。見えない波に影響されます。インスピレーションを受けて神様が降りてきたような文章を書けそうだ、という波もあれば、ダークサイドに落ち込んでとんでもないことを書いてしまいそうだ、という波もある。人生は寄せては返す波のようなものかもしれない(誰かが言っていそうなフレーズですが)。

下降と上昇の差が激しいと、まるで乱気流の飛行機のような人生になります。本人は大変かもしれないけれど、それはそれで面白いんじゃないのかな、と思う。一度きりの人生であれば、社会から脱落しない範囲で、メーター振り切るぐらいの体験をしてみるのもいい。しかしながら、実際にそんな体験をしてみると、もう懲り懲りだと思うものかもしれません。平穏無事に暮らしたい、と思うのかも。

一方で縁側でぼんやりと微笑みながらお茶を飲んでいる老人のような生活もあり、それはいわば凪のような人生といえるでしょう。打ち寄せる波は決してないわけじゃないのですが、静かで穏やかで、その高低の変化率は少ない。よろこびもかなしみもフラットで、大きなよろこびもないかわりに大きなかなしみもない。

そのどちらを選ぶか、という問題でもないような気がして、結局のところ、放っておけばぼくらは老人になるものであり、いずれは淡く生きる(生きざるを得ない)ようになってしまう。もちろん老いても過激に怒りや憎しみをぶちまけたり、年不相応な愛情に溺レルひともいることでしょう。それはそれでそのひとの人生としては有意義なのだろうけれども、やはり傍からみると恥ずかしいものもあったりする。まあ、本人さえよければいいのですが。

音楽にも波があります。リズムはゆったりと身体を揺らし、波を作る。自作曲をチェックするために何度もヘビーローテーションにして繰り返し聴いていたのですが、その世界にのめり込みすぎて離れられないような感じになりました。で、ヘッドフォンを外すと、なんだか船酔いしたような気分になる。聴きすぎです(苦笑)。

健康な状態から体調不調の状態に下降すると、こんなにしんどいものだったか、健康でありたい、と望む。逆に、不健全な状態から健康を回復すると、世界のあらゆるものが美しく、美味しく、素敵に思える。人生という波に翻弄されるのも、それほど悪いものではないのかもしれません。

波に揺られてみますか、ほどほどに。そしてお手柔らかに。

投稿者 birdwing : 2007年6月19日 00:00

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6 Comments

koro1837 2007-06-20T04:24

お久しぶりです。あなたの言うことが手に取るようにわかります。
少し距離を置いていました。

birdwing_tn 2007-06-20T10:27

>koroさま
お久し振りです。たぶん、koroさんには伝わるのではないかと思っていました。夕焼けの写真、素敵でしたよ。あと庭の花とか。
距離を置くことは大事です。ときには書かないことも。

koro1837 2007-06-20T14:02

ありがとうございます。時には、かかないことも。確かに。

birdwing_tn 2007-06-20T15:04

たとえばコメントに書かなくても、通じるときにはちゃんと通じているような気がします。もちろん、いい意味にも悪い意味にも誤解する(される)ときもあるのですが。あとは書かなきゃわからないこともあります。難しいですね。
最近コメントしていませんが、KOROさんの日記、拝見しています。以前にもそんな感じはあったのですが、以前よりもさらにほんわかした文体になった気がして、そこがとてもいいと思います。頑張ってくださいね。

koro1837 2007-06-20T16:13

なんどもいいますが、ありがとうございます。
打たれ強くなりたいというのが、目標です。難しいですね。
あなたは、誠実だ。

birdwing_tn 2007-06-20T18:18

ははは。誠実だ、という言葉にウケました(笑)。どうしてもコメント長くなっちゃってすみません。いろいろ考えたことがあったので書いてみます。

強さにもいろいろな強さがあるのではないでしょうか。反論する強さだけが強さだけではないような気がしていて、どんな力もしなやかに吸収してしまう強さとか、いつも静かに微笑んでいる強さとか、そういう強さもあると思います。強靭というのは、闘うマッチョな力だけじゃないですよね。「いい加減」も徹底すると強くなる気がします。有無を言わさぬいい加減って、誰にも負けないかも。ある意味、最強だったりして(笑)。
koroさん(すみません、大文字とか小文字とか、ばらばらでした。苦笑)には、既に強い部分があるような気がします。無理な強さを目指さなくてもいいんじゃないでしょうか。むしろ自分のなかに眠っている強さを叩き起こしてあげたほうがよいのでは?

まあ、あまり焦らずに、お互いに梅田さんのコンセプトである強靭さをぼちぼち身につけるようにしましょうね。

では、ブログ楽しみにしています。時間のあるときに、また遊びに行きますので、どうぞよろしくお願いします。

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