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2005年1月 4日
どうなる、どうする2005年。
朝、通勤電車のなかで、斉藤孝さんの「コミュニケーション力」を読み終えました。
コミュニケーション力 (岩波新書) 斎藤 孝 岩波書店 2004-10 by G-Tools |
斉藤孝さんといえばNHKの「日本語であそぼ」の監修もされていて、2歳になる息子とともに毎朝視聴している僕はこの番組の大ファンだったりするのですが、アタマでっかちな理論ではなく、「温かい身体」による「対話」という観点からコミュニケーションについて考察されていて、非常に参考になります。実際に大学のゼミで実施されている手法なども紹介されていて、実践的です。
相手を負かすための討論(ディベート)ではなくクリエイティブな対話を、という考え方は、納得できるものでした。また、デザインする、物を書く、という特別な行為や職業ではなくても、クリエイティブに生きることはできるはずです。そして、ひとりで考えているよりも複数の参加者で対話した方がさらに発想が広がる。
以下も、その通りだなと思いました。引用します。
私がいつも不満に思っているのは、日本では否定的な意見を言う人がそれなりの評価を受けている、ということだ。人の作品をけなす、弱点を指摘する、アイディアの不備を指摘する、といったことが、意味あることであるかのように考えられている。私は作品を批判するには作品で、アイディアを批判するにはよりよいアイディアで、というのが本筋だと考えている。ネガティブ(否定的、消極的)な意見を言うのは簡単だ。責任も生じない。批判する場合には、問題点を指摘するにとどまらず、それをもっとよくするアイディアを出すのが基本の構えだ。年頭に押さえておきたい言葉ですね。
「ネガティブな意見を言っている暇があったら、アイディアを出せ!」
あ、ちなみに斎藤孝さんは静岡県のご出身なんですね。同郷なので共感する、というわけではないのですが、何冊か本も読んでいるのですが、周波数が合うような気がします。ちょっとやりすぎでは?と思う部分も含めて。
情報としてはやや古いのですが、nikkeibp.jpのサイトに以下のような記事があります。
■アナリストに聞く この産業の今~2005年のビジネストレンド大予測
「三つのメガトレンド」が挙げられているのですが、コンプライアンスやCSRについてはもちろん、「削る経営」から「創る経営」への動きという点に注目しました。
2005年は、デフレ経済を生き抜いた企業同士の競争が新たな局面に入る。もはやリストラ一辺倒の"削る"経営だけでは、時代の変化についていくことはできない。新たな価値を創造できる企業のみが、本格的な成長路線に乗る。
10大トレンドとしては、環境の変化によって追い詰められた企業による「周回遅れのリストラ」についても予測されていますが、「創る経営」を方針として考えたとき、「ネガティブな意見を言っている暇があったら、アイディアを出せ!」という標語は利くような気がしました。発想の転換が必要かもしれません。
あらためて、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いいたします。
投稿者 birdwing : 2005年1月 4日 00:00
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