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2005年3月 8日
エールを送りたい
少年の頃(というと随分昔なのだけれど)、ラジカセがほしかったのだけれど買ってもらえなくて、仕方なくデパートや電気屋でパンフレットを収集して、想像のなかで操作して楽しんでいたことがあります。結局、ダンボール一箱分のパンフレットを収集。ひとつひとつを丁寧に隅から隅まで読んで、機能を把握したものです。ごてごてした多機能のラジカセが多かったのですが、友人の家に遊びに行ってラジカセがあると、まるで以前から使っていたように一発で操作するので、「おまえ何でそんなことできるの?」と驚かれたものでした。
ところで、パンフレットを比較していると、子供ごころにも、やはり企業の違いというか、製品に対するこだわりが見えてくるものです。僕は、たとえばどんなにユーザーにやさしくても「電源オン」と漢字やカタカナで書いている製品はいまひとつ好きになれなくて、「Power」と書いてほしかった。そしてパンフレットにも、ちょっとメタリックというか洗練された雰囲気を求めていました。
膨大なパンフレットを読みまくって、いちばんの憧れだったのはソニーです。
ソニーのカタログは他と違っていた。
もちろん製品も洗練されていてかっこよかったのですが、パンフレットの表現もかっこよかった。
だから、大人になっても最近までオーディオやDVは絶対にソニー製品だし、PCは他によい製品があったとしてもVAIOでした。
そんなソニーも業界の変化のなかで苦しんでいるようです。いくつもの神話があるといっても生きている企業だから、大企業として歴史を経るうちに問題が生じたり、企業文化を維持していくのが困難になるのは仕方ないと思います。そして、代表の交代という大きな変革を迫られました。センセーショナルな話題でした。
■ソニー、出井会長ら退任へ--後任CEOはH・ストリンガー副会長に
今回の経営陣の交代は、ソニーや他の家電メーカーがとりわけ厳しい局面を迎えているなかで行われることになる。家電市場では、中国メーカーからの挑戦や競争の激化によって利幅が減少し、淘汰が進みつつある。
ストリンガー氏は超・遠距離通勤になるようですね。
これまで米国の事業を率いてきたStringerは、今後もニューヨークのオフィスを拠点として、ソニー本社がある東京まで8000マイルの道のりを頻繁に往来する予定だと、同社の関係者が明らかにした。Stringerは米英双方のパスポートを保有しており、妻子の住むイギリスへも渡航を続けるという。
昨日、リアルタイムで何か書きたいと思っていたのですが、ソニー製品に対してはあまりにも思い入れが強いので、ちょっと寝かせてみました。寝かせてもあまり変わらないんだけど。
アメリカなどでは、ソニーってアメリカの企業だろ?と思っているひともいるというコメントを何かで読んだことがあります。日本企業であること、そして日本人が代表者であることが誇りだったのですが、ソニーのブランドと製品が維持されるのであれば、そんなことはちいさなことです。
僕はやっぱりソニー製品が好きです。だから新しいトップを迎えたソニーにエールを送りたい。
投稿者 birdwing : 2005年3月 8日 00:00
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