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2006年2月 6日
次世代コンタクトセンター。
ブログを書いていると、どこまで書いていいのか、という境界が曖昧になってきます。特にネタに困ったときが問題です。ついついキーボードが滑ってプライベートな部分までカミングアウトしてしまうのですが、あー書くんじゃなかったと凹むことも少なくありません。読者として他の方のブログを読むときには素のままの文章の方が面白いものですが、書き手としてはあまり露出するとしんどい。精神力が要求されることになります。あまりタフではないぼくは、そんなわけでほどほどにしておこうと思っています。
ちょっと話がそれますが、インターネットを通じて、ものすごく面白い日記を書くある方と親しくなったことがありました。書き方に独自のユーモアがある。替え歌を作ったりフィギュアを写真撮影して物語を作ったり、ブログの趣向の凝らし方も徹底的で、夜中に吹き出して大笑いするほど面白い日記です。けれども時折みせる真摯な姿勢に惹かれていました。お会いしたことはないのですが、メッセージなどのやり取りで親しくなってから、その方が書いた自叙伝のようなものをみせていただいたのですが、これがもうぼろぼろ泣けた。「東京タワー」どころじゃありません。厳しい過去があったからこそ、自分の生活を笑いとばす強さがあった。人間って書かれたものだけじゃわからないなあ、としみじみと思いました。
さて、通勤電車のなかでぼんやりと考えていると、ビジネス的なアイディアが浮かんでくることがあります。ぼくは目標として、社外であっても企業内起業であっても、事業のプランを立てることができるようになりたいと考えています。プランナーの最終到達点として、そこを目指すつもりです。しかしながら、まだまだその器ではない。人間的にも技術的にも修行と成長の必要性を感じています。IT系ベンチャーには若くして会社を経営している方も多いのですが、やはり運という不確実な部分も含めて、それだけ器量が大きかったのだと思います。ぼくは、まだまだです。けれども、限りなく上昇志向の「まだまだ」でありたい。
と、ここまでが長い(長すぎです)前置きなのですが、ビジネス的なアイディアは抱え込んでいても仕方がないと思うので、企業秘密的に自分のなかにしまい込んでおかないで、全部ここで書いてみようと思いました。何かのヒントになれば、と思います。共同で何か事業を展開してみたいという方がいらっしゃれば、お互いに情報交換などしたいですね。ただ、それほどのものではないか、という気もします。思いつきは企画じゃないですね。あくまでも考える練習として書いてみることにしましょう。
他の書籍に気持ちが移ってしまって、いまだに半分も読み終えていないのですが「ブログ 世界を変える個人メディア」を読んでいるときに、フィル・ゴメスという広報専門家のエピソードが印象に残りました。彼はブロガーのコメントをチェックして、担当であるプログラム製品について書かれたブログを見つけると、丁寧に返事やコメントなどを書き込む。彼が返事やコメントなどを書き込むと、ブロガーたちはメーカーの担当者からコメントをもらったということを嬉しく思い、さらに記事を書いてくれるようです。
いきなり跳躍するかもしれないのですが、ぼくはこの文章から次世代のコンタクトセンターのあり方を感じました。アイディアを企画に落とし込むには、さまざまな面からの検証などが必要になるかと思います。基本的に思いつきなのですが、ぼくが考えたのはこういうことです。
例えば自社がPC周辺機器のメーカーでプリンタを扱っているとすると、コンタクトセンターのスタッフは、まずブログを検索して自社のプリンタについて書かれているブログをチェックするわけです。ネガティブなクレームであれば、「厳しい言葉をありがとうございます。真摯に受け止め、改善に励んでまいります」のようなコメントを残す。よい記事であれば、「ありがとうございます。今後もよりよい製品づくりに励んでまいりますので、お気づきの点などございましたら、ぜひご連絡ください」のようにコメントする。やりすぎるとコメントスパムになるような気もしますが、基本的な文面と、個別のブロガーが書いていることに対する感謝などを組み合わせると、ブロガーにとっても嬉しいものであると思いました。広報的な活用もできそうです。
そもそもコンタクトセンターというほどではありませんが、ぼくも事務局の仕事をちょっとかじったことがありました。ちなみにコンタクトセンターはメールによるコミュニケーションを主体としています。一方で従来コールセンターと呼ばれていたものは、お客様対応の電話によるアプローチで、大きく分けてインバウンド(問い合わせ対応)と、アウトバウンド(テレマーケティングとして営業的ないわゆる売込みの電話)の2種類があります。スクリプト(電話の対応のシナリオ)なども作ったことがあるのですが、自然な流れであること、ひとつでも多くの情報を引き出すためのテクニックなどが必要になります。ブログコンタクトセンター(仮)においては、話術よりも文章力が重要です。どのようにコメントすべきかという高度なコミュニケーションのノウハウ、しゃべるノウハウに代わる(斉藤誠さん的ではありますが)コメント力が必要かもしれません。間違えると、ブロガーに逆襲されることもある。怒りに火をつけて、クレーマーに発展させてしまう可能性もあります。その部分が問題といえば問題なのですが。
もしかすると、既にサービスを展開している企業があるかもしれませんね。最近テレビCMも放映している、トランスコスモスさんなどでは、もしかすると実際にサービスを実施しているような気もしました。
投稿者 birdwing : 2006年2月 6日 00:00
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