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2007年10月15日

プロデュース考。

自作DTMの「half moon」という曲にボーカルを付けようと思って歌詞を考えているのですが、なかなかうまい言葉がみつかりません。

BRUTUSなど読みながら詩の名文からも学ぼうと思っているのですが、ひらめきが来ない。そもそもこの曲にはメロディすらあるようでないので、メロディから考えなければならないのですが、よく考えてみると曲ってメロディから作るんじゃないでしたっけ?

趣味のDTMでは、コード進行あるいはビートからぼくは作ります。最近では、ひとつのコードで最初から最後まで引っ張る・・・という強引な曲作りなので、サビという概念がなくなりつつあります。エレクトロニカの楽曲にはそんな構成が多く、延々と同じフレーズを繰り返していたりする。そのスタイルが定着しているのですが、いいのでしょうか。まあいいか。

「half moon」は「AME-FURU」という曲を歌っていただいたSheepさんのボーカルを切り貼りして作っているわけですが、こちらもやはりSheepさんに歌っていただきたく打診しつつ情報交換したところ、いま気になっている音楽はPerfumeとのこと。

PerfumeはCapsuleというユニットで活動されている中田ヤスタカさんのプロジェクトですね。Sheepさんいわく、いまプロデューサーとしては中田ヤスタカさんがキテる、とのこと。

Capsuleは聴いたことがあったのですが、Perfumeはさすがに聴いたことがなく、あらためてYouTubeで検索して聴いてみました。うーむ。わかる気がする(笑)Lotusloungeの音楽に通じるものがあります。Perfumeについて語るのは恥ずかしい気もするので、まずはプロデュースという視点から、中田さんの仕事を考えてみたいと思います。

先日、音楽プロデューサーの小林武史さんのこともブログで書いたのですが、男性が女性のボーカルをプロデュースするプロジェクトなりユニットがヒットするのではないでしょうか。小室ファミリーしかり、かつてのモーニング娘。などもそうだったのですが。

なぜだろう?と考えてみると、男性の視点から女性に楽曲を提供するので、複合的な相乗効果を生み、創作にひろがりができるのではないでしょうか。・・・って、何いってるかよくわからないですね(苦笑)。言い換えてみると、男と女が出会って新しい生命が誕生するように、異質なるものの出会いが創作を別の次元にドライブするのではないか。ああ、余計によくわからなくなっちゃったか(泣)。

さらに言い換えてみます。同質のものが集まる世界というのは居心地がよいけれど、新しいものは生まれにくいし、緊張感もない。というのは、刺激がないからです。ところが、異質なものが出会うときに、そこには緊張感もあるけれども刺激的であり、その科学反応から爆発的に何かが生まれる。

男と女に関するものだけではないかもしれません。西洋と東洋が出会うとか、陰と陽が出会うとか、そんな融合もある。異質なものを求める気持ち。異質なものと一体化したいと願ったり想うことが、広義の「恋」であったり「愛」であったりするのかもしれません。一方で同質なものを求めるのは、友情でしょうか。

話がでかくなりそうなので少しクールダウンすることにして(苦笑)、YouTubeでPerfumeの曲をいろいろと視聴してみたのですが、音的(聴覚)にはもちろん視覚的にも、にやりでした。しかも名称は、Perfume(嗅覚)であって、五感に畳み込んでくる。五感訴求型アイドルかもしれません(と、疲れたアタマで考えたのですが、これはさすがに言いすぎでしょう。味覚とかどうするんだ、という。食べられません。笑)。

なんとなく3人ということもあって21世紀のキャンディーズ(年齢が。苦笑)という気もするのですが、PVを観てこれはすごいな、と思いました。何がすごいかというと、曲を完全にビジュアライズしている。というのはですね、曲+歌詞というのが一般的な音楽の表現だと思うのですが、3人のローテーション(とは言わないか)を含めて踊りが単なる振り付けではなく「言葉」になっている気がします。その動きというパフォーマンスによって生まれる言葉ではない言葉が、音楽+歌詞と連動する。

しかし、よーく考えてみるとピンクレディーとかWinkなんかも(さらに年齢が。苦笑)、独特の振り付けが受けていたわけで、ノンバーバルなコミュニケーションまで含めてアイドルは生産・・・という言葉はどうかと思うのですが、プロデュースされている。しぐさという情報は、実は言葉よりも多くを語る気がしていて、その情報を駆使すると、かなり音楽や歌詞を補完するのではないか。

中田さんの仕事に注目してみると、Capsuleは実験的な試みとか、ちょっとお洒落なボサノヴァらしき曲もあったりして、テクノとハウスを基盤としていても複雑かつ洗練さを追求している。一方で、Perfumeの場合には、そのエッセンスを取り出して、一般ウケ(というよりも特定の視聴者向け?)するように研ぎ澄まされているので、わかりやすい。しかし、わかりやすい音楽にビジュアルが加わることで、より複雑になっているともいえる。

どれが先にできたんだ?と作り手の立場で考えてしまうのですが、やはり中田ヤスタカさんのプロデュースする曲は、すべてが計算されて全体で設計(デザイン)されているということがすごい。

と理屈っぽく語っていても仕方ないので、YouTubeから。ベスト版が夏に出たようで(CDショップをうろうろしていて見た記憶があります)、そのなかに収録されている曲なので、そんなに新しくないのでは。

■Perfume,Computer City(PV)

つづいて、スタジオライブのような映像。ファンというわけでもないので詳しくないのですが、何かの番組ですか?これ、振り付けがすごいと思いました。冒頭から、道を歩く、空を見上げる、太陽とすべて振りになっている。ファンにとっては当たり前のことかもしれないけれど、楽曲とビジュアルの完成度が高い気がします。どうやって考え付くんだろう?振り付けは後、だとは思うのだけれど。

■Perfume Electoro World ~studio live~

そんなわけで、中田ヤスタカさんってどんなひと?という興味が沸いてきたのですが、以下のスペシャルインタビューが個人的には面白かった。

■パワーレック・中田ヤスタカ氏スペシャル・インタビュー
http://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/pr-nakata-intvw/index.html

まず機材に惹かれた、というところが共感したんですけど。しかしながら、プロデューサーって何なんですかね、もう少し考えてみたいと思っています。

投稿者 birdwing : 2007年10月15日 23:01

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2 Comments

ドラマーN 2007-10-16T09:34

こんにちは。お久しぶりです。
大好きな「Perfume」についてかいていたので。
「チョコレイト・ディスコ」という曲が今年のはじめくらいにでて、そのころから久しぶり(20年ぶりくらいか?)にアイドル好きの血が騒いでいるのだ。

 この間飲んだときに昔のアナログシンセっぽい音今出せるって聞いたのは実はPerfumeのことなのです。特にベース音が良いよ。だから、「You Tube」だとその良さがぜんぜん伝わってこないので是非CD聴くかMORAあたりからダウンロードして聴いてください。

 今月のクイック・ジャパンの大特集だからこちらも買ってください中田ヤスタカのインタビューがおもしろかったよ。
http://quicjapanbooks.seesaa.net/article/58480291.html

お勧め曲
①「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」
②「セブンヘブン」(ポリリズムのカップリング)
③「トゥィンクルスノ-・パウダリースノー」


 実は先週下北沢のヴィレバンのインストア・ライブに女子限定にもかかわらずいってきた(ちょっと恥ずかしい やってることは中学生男子!)生Perfumeの感想はまた別の機会に。

長くなってすみません。
それでは。


BirdWing 2007-10-16T18:42

おおおおおおおっ???(笑)

意外なところからコメントいただき、驚きました。
ドラマーNさん、お久し振りです。
コメントありがとうございます。

でも、わかる気がしました。
ドラマーNさんとは長いお付き合いですが
(同じ大学、同じゼミ、そして社会人バンドで毎週2回会ってたことも・・・)
アイドル好きだったもんね。

余談だけれど、そういえば
うちの息子の幼稚園に
荻野目洋子さんがいますよ(ママとして)。
運動会とかイベントが楽しみです。
息子よりそっちをデジタルカメラで撮ってたりして。

なんと、ドラマーN氏はPerfumeファンとは(笑)
おそるおそる書いたエントリーなんですが
書いてよかった。ほっとしました。

飲んだときに言ってたのはPerfumeだったんですか。
松任谷由美の話で盛り上がっていたから
ぜんぜんわからなかった(笑)
確かにベース音はいい。アナログ系の太い音ですね。

しかし、お互いに2児の父親として
飲みながらPerfumeの話はやばいよねえ(苦笑)

というか、下北沢のインストアライブまで行っちゃうのはさすがだ。
実はぼくは新宿のTowerRecordsのインストアライブは
チェックしていたのですが(照)

そうそう、あのさーオレ(って、いきなりオレですけど)
学生時代に、ドラマーNさんからアイドル雑誌を2冊借りて
まだ返してないよね?

あれ、あるから(笑)

確か1冊は秋元康の奥さんになったひとが表紙だったような。。。
どっかに必ずあるので発掘していつか返します。
ごめん、長く借りてて。(って長すぎだよねえ。笑)

よし、わかりました。
Perfumeのベスト買うことに決めた。

奥さんにみつからないように
ジャケット替えて、机の奥にしまっとく・・・というのは冗談。
エッチな本じゃないよね。

ドラマーN氏のかっこいいオフィスで
酒でも飲みながら、聴きたいですねーPerfume。

ちなみにPerfume、
左の髪の毛が長い子が好みです。
名前わかりませんが、調べておきます。
フロントのショートカットの子もいいですけどね。

では。

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