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2008年6月22日

[DTM作品] マインドスケープ

ブログを書きはじめてから思うことですが、フォントで考える自分がいてなんとなく怖い。どういうことかというと、帰りの電車でぼんやりと今日のブログは何を書こうかなーなどと思いをめぐらせているとき、フロー状態になってあふれた言葉が、脳内の電光掲示板にフォントで表示されていくわけです(左側から右のほうへ)。つまり、「・・・などと困惑しているわたくし(苦笑)」のような、かっこ苦笑まで文字で考えてしまう。更新頻度が減少しつつある最近ではさすがに少なくなりましたが、もはやビョーキですね、これは(苦笑)。

どうせなら、この流れていく言葉を脳波ごと読み取って、テキストにできないものか、などと横着なことを考えてしまうのですが、そんな技術が実用化されるのはもう少し後のことになるでしょう。といっても、GIGAZINEの記事に「脳波でパソコンを操作できるマウスが日本上陸」などという記事もありました。¥24,800らしい。うーむ、ほんとうに動くのだろうか。ちょっと心配。よこしまなことを考えて、あらぬ方向にマウスが動いちゃったら、それこそ困惑ですね(苦笑)。

一方で、脳内に広がる明確なイメージや感覚を、どうしても言葉にできないことがあります。ものすごい強烈な感覚がいま、ここに(脳内に)あるのに、表現する言葉がみつからない。特に徹夜明けであるとか、身体を徹底的に疲れさせたときに感じることがあります。たぶん辛さを緩和させるために脳内麻薬のようなものが分泌されていて、一種のトリップ状態にあるのでは。そのぶっとんだ感覚を言葉にしたいのだけれど、どうしてもできない。

先日、ものすごく身体が疲れているときに、へろへろになりながらそれでもタワーレコーズに行って試聴したことがあったのですが、音がまるで立体的な刺激のように突き刺さってきて圧倒されました。眩暈がした。そのときに試聴したアルバムのひとつは、コールドプレイの新譜でした。iTunesのCMにも使われているようですが、YouTubeの映像から。

■Coldplay - Apple iTunes Viva La Vida

すげーっ!!!と思ったのですが、くたくただったためにアルバムを購入せずに帰りました(小遣いもなかった。泣)。ところが別の日に試聴してみたところ、それほどの感動がなく、首を傾げてしまった。作品は、聞き手のコンディションや文脈によっても、まったく別の音に聴こえることがあるようです。

聴き手だけでなく作り手に関しても同じことで、ぼくは特にブログを書くように趣味のDTMで作品を作ろうと思っているのですが、制作中にはびしばしと刺激を受けるような感覚があっても、音というカタチにしている間にどんどん薄れていくことがあります。これは辛いですね。脳内にある音をそのままオンガクにできたらどんなにいいことか。モーツァルトはものすごいスピードで楽譜を書き上げたらしいのですが、きっとインスピレーションを具体化する表現の力がすさまじかったのではないかと思います。やはり天才は違う。

天才ではないぼくは、それでも脳内に広がる音の世界を具体化したくて時間を忘れて趣味のDTMに没頭しているわけですが、土曜日から日曜日にかけて曲ができました。曲・・・ではないかもしれないですね、メロディはほとんどないので、音のコラージュのようなものかもしれません。

心の内側あるいは脳内に広がる風景、という意味でマインドスケープというタイトルにしてみました。ブログで公開します。


■mindscape(2分23秒 3.29MB 192kbps)

作曲・プログラミング:BirdWing


MIDIの打ち込みではなくて、主として音の素材を切り貼りにより制作しています。このところピアノを中心にした曲が多かったので、ギターの曲を作りたかった。と、いってもいつものようにぼくは弾いていません。冒頭に聴こえるアコギの音は、RealGuitarというソフトウェアシンセの打ち込みで作りました。VAIOのノートパソコンのなかで完結して作ったラップトップミュージックです。

脳内に広がる言葉や風景のサイケデリックな感じを出したかったので、しゅわしゅわした音を多用しています。ベースも生音素材の切り貼りなのですが、フランジャーをかけました。ベースにフランジャーをかけると、なんとなくニューウェーブな気分が盛り上がります。

今回は特にリズムにも凝りましたね(笑)。10本ぐらいの素材を切り貼りしています。どちらかというとクラブのDJっぽい気持ちで作った感じでしょうか。

メロディやコードも大事ですが、リズムもオンガクにとっては大事ですね。とにかく身体にいちばん響く表現なので、かっこいいリズムを作りたい。渋谷系からハウス、エレクトロニカまでごちゃごちゃに詰め込んだ気がするのですが、洋楽っぽいかっこいいリズムを追求したいものです。

投稿者 birdwing : 2008年6月22日 23:12

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