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2009年3月 3日

ゾロめな日。

今日はひなまつり。googleのトップページも、おひなさまの画像で飾られていました。いつもは控え目なロゴですが、かなり派手だったような気がします。金屏風が背景にあったりして。

090303_g_hina.jpg

ぼくには娘がいるわけではありません。だから、ひなまつりは季節のイベントとしては盛り上がりに欠けます。むしろゾロめに敏感なぼくとしては、おひなまつりより3月3日という3並びの数字にぐっときました。夜更かしができれば、深夜3月3日3時33分33秒を確認したいところでしたが、ぐっすり眠っていたので残念。確認したからどうだ、というのはありますけどね。

しかしながら、数字がいくつも並ぶ瞬間は、なんとなく魅力的なものがありませんか? ぼくだけなのかな、この感覚。

もちろん、パチンコでは数字が並ぶことによって利益が生まれます。だからパブロフの犬的に数字の並びはうれしいのだけれど、そうではなくても数字が規則的に並ぶ現象が、ぼくには楽しい。とてもささやかな楽しさなのだけれど。

時間のマジックというか、刹那の完成系という感じでしょうか。同じ数字の列がつながり、時間の結晶となって一瞬だけ完成されたあとで、すぐにばらばらと崩れていく。その儚い美しさがいい。というより、ぼくの意識がマジックを成立させているだけであって、別にどうってことない日常なのかもしれません。

そんなゾロめ好きなぼくが、今日ニュースを読んで、偶然とはいえこれだけ3が並ぶのも凄いな、と思ったのは、asahi.comの「3月3日、三つ子3歳誕生日 白石の一家」という記事でした。

「札幌市白石区の氷室信康さんの三つ子の子どもたちが3日に誕生日を迎え、そろって3歳になる」とのこと。さらに、夫妻も今年で33歳らしい。「3日午前3時33分には、信康さんが3人の寝顔を記念撮影する予定」とあり、やられた・・・と思いました。何にやられたのかよくわかりませんが、ここまで徹底して3が並ぶ運命にある家族もあるものだなあ。すこし感動。

ちなみに、5月5日は子供の日、7月7日は七夕と、ゾロ目の記念日もあります。こじつけも含めて、そのほかに面白いゾロめの日はないかなと探してみたところ、Wikipediaでいろいろと発見しました。Wikipediaには、365日について、その日に生まれたひとや行事が記されているため、自分と同じ誕生日の有名人や誕生日に縁のある行事を探すのにも便利です。

いろいろな記念日が作られているのですが、個人的に面白いと思ったものをピックアップしてみます。あまり、よろしくない記念日としてはこれ。

■2月2日

頭痛の日
「2(ず)」「2(つう)」の語呂あわせから、頭痛の存在と理解の輪を広げるためジョンソン・エンド・ジョンソンが2001年に制定。

苦し紛れというか、無理があるような気もする。タイレノールの製品といっしょに頭痛の日を紹介するコンテンツがあってもいいんじゃないか、と思ったのですが、いろいろとサイトを検索して調べてみると、頭痛の日は一年で廃止されてしまったようです。一過性の頭痛だったか。では、8月2日は「8(よう)2(つう)」の日か、と思ったら、そんな日はなさそうでした。残念。

音楽に関連する並びの記念日には、次のようなものがあるようです。

■4月4日

ピアノ調律の日(日本)
4月の英語表記が April、調律に使うAの音の周波数が440Hzという所から。

■6月6日

楽器の日

6月6日がなぜ楽器の日なのでしょう。よくわからなかったのですが、ヤマハのサイト「おんがく日めくり」に説明がありました。このサイトは既に更新が終了している古いコンテンツのようですが、なかなか面白いコラムが掲載されています。以下、引用します。

では、6月6日がどうして楽器の日に選ばれたのでしょうか。それは古くから言われている「芸事の稽古はじめは、6歳の6月6日にする」というならわしに由来しています。なぜ子どもの稽古はじめが「6」づくしなのか、定説はありませんが、一説によれば日本式に数を指で数えると、5までは指を曲げるけれども、6になると逆に小指から指を立てる、そこから「子が立つのは6」と縁起をかつぎ、6歳の6月6日となった、とも言われています。

楽器でなくてもいいですね、これは。芸事の稽古はじめなのだから、舞踊の日であってもかまわない。こじつけ臭がぷんぷんにおいます。ただ、このわけのわからなさが記念日としては面白い。

ところで、日々の繰り返しのなかにいると、昨日と同じ今日、今日と同じ明日のように、毎日が金太郎飴のような連続になってしまう感覚に囚われます。しかし、意識によって連続を断つことにより、新しい時間の流れを生むことができないか。そんなことを考えました。

思い立ったが記念日というか、ゾロめという規則的に数字が並んだ日や時間でもかまわないのですが、何か非日常的な節目を勝手に設定して、そのとき自分にリセットをかける。時間や空間には境目というものがありませんが、数値化された何かによって、意識的に境界を作るわけです。

緑内障という視力の障害を病院で告げられて、逆にものすごく鮮やかにみえてきた風景がありました。

たとえば自宅までの帰り道。商店街の遠くまでつづく街灯が、最近、ぼくにはとてつもなく美しい光の連鎖にみえます。いままでにも、その風景はあったはずです。世界は何も変わっていないのに、意識が変わったことによって、みえ方がぜんぜん違う。いままでみえていなかった風景がみえるようになる。ちょっとしたきっかけで、世界は昨日とは変わってしまう。

大袈裟なことではなく、生活のなかに潜んでいる瑣末な契機でかまわないと思います。けれども、そいつを掴んでしまうと、世界がいままでとは変わってみえる。そんな生活を変える些細なTIPSのようなものがあるのかもしれない。

東京では、しんしんと雪が降っています。季節はずれの雪だけれど、今夜は積もるのかな。雪もまた現実世界を一夜にして変えてくれますね。明日の朝が楽しみです。まったく積もっていなければ、それはそれでよかった、ということで。

さて、あったまって眠りますか。

投稿者 birdwing : 2009年3月 3日 23:57

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