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2005年4月 5日

ビデオブログ

検索からメディアへ。あらためて企業の向かう方向を定義したグーグルですが、野心的に次々とサービスを展開しています。

メディアという意味では「ビデオブログ」の展開も考えているようです。

■グーグル、「ビデオブログの実験」へ--個人向けにアーカイブサービス提供

Pageは当地で開催中の「National Cable & Telecommunications Association」トレードショーに集まった参加者の前で、数日以内に「投稿ビデオの受付を開始する」と語った。その後記者の質問を受けた同氏は、これは「ビデオブログの実験」だと答えた。

動画をアーカイブして楽しむというサービスは、他にもいくつかあると思います。特に新しいものではありません。ただ、グーグルが志向するものは、ニュース性の高いものじゃないか、という印象を受けました。

もちろんプライベートなニュース(赤ちゃんが生まれましたとか、運動会のビデオですとか)もあると思うのですが、メディア企業を志向するグーグルとしては、影響力の高い映像配信を志向する気がします。災害などが起きたとき、一般の視聴者が撮影した映像をテレビ局が買い取って放映することがありますが、それをグーグルで公開する。そんなイメージです。場合によっては、テレビの電波よりも早く報道できそうです。

つまり、このことによって、一般のひとがジャーナリストになる可能性が高まるのではないでしょうか。

Googleは現在、複数の野心的なビデオ検索計画を進めているが、今回の発表はそうしたなかで行われた。同社は1月に「Google Video」という、テレビ番組の内容をテキスト検索できるエンジンを公開した。同サービスはPBSやFox News、C-SPAN、ABC、NBAなどの番組を網羅し、放送日のうちにその内容を検索できるものだ。

既存のマスメディアに対しては、アプローチ済みです。したがって、今後は「津波」で検索すると、マスメディアの映像と同等に一般の視聴者が撮影した映像がリストアップされるようになる。

Googleのこのビデオサービスは、同社が先ごろ発表した大量の書籍をデジタル化する図書館プロジェクトと同様、世界中のコンテンツをデジタル化して検索可能にするという同社の壮大な計画を浮き彫りにしている。また、これらの計画によって、ライバルのYahooやMicrosoftとのデファクトサービスの座をめぐる競争が過熱することも予想される。各社とも、テレビ、インターネット、携帯電話、そして各種コンバージェンスデバイスなど、あらゆる場所にある情報の検索を可能にするサービスの提供を目指している。

検索を核として、メディアへと拡大していくグーグルの戦略は明確です。「とりあえず買収する」「いま出来るところからやる」 という、近視的なビジョンではない。

実は、以下のリリースもあって、どちらかというとビデオブログと比較するとかすんでしまいがちなのですが、これも上記のなかに位置づけることができると思います。

■グーグル、リアルタイムの株価/乗り物運行状況サービスを追加

Googleが、リアルタイム株価情報と、タクシーやバスの現在位置を知らせる運行情報サービスを同社の無償サービスに追加した。

さまざまなレベルの検索可能なニュースを配信する、という方向性です。

動画に関しては、マイクロソフトも積極的に動いています。

■MSN、ブラウザベースで動画を無料配信する「MSNビデオ」ベータ版

■MSN、無料動画ストリーミングサイトをオープン

こちらはエンターテイメント色が強い。報道性の高いニュースもコンテンツにありますが、映画などが中心となるようです。

ブログに関して言えば、テキストから音声によるPodCastingに注目していたところですが、その先にビデオブログがあるのかもしれません。

アルファブロガーのジャンルも増えそうです。

テキストで読ませて影響力のあるブロガー、音で聴かせるブロガー、映像で報道するブロガーなど、さまざまなタイプに分かれていくのかもしれません。

投稿者 birdwing : 2005年4月 5日 00:00

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