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2006年4月 4日
「東大式絶対情報学」伊東乾
▼book06-024:IT時代のすぐれた教育書。
東大式絶対情報学 講談社 2006-03 by G-Tools |
会議やミーティングの場で、あのひとがまとめると必ずうまくいく。どんなプレゼンを聞いても適切な質問をしたり核心をついたコメントができる。けれども決して情報を武器に誰かを論破しようとするのではなく、創造的な対話ができる。そんな実社会ですばらしい仕事を残せるような、「できるのに優しい人」を育成するために書かれた本です。ITによる情報の洪水にのまれずに、ひととしてのあたたかいコミュニケーションができるような人材を育成する方針に貫かれた、21世紀型の優れた教育書だと思います。しかも理論というよりも実践として、そのノウハウを「知的反射神経」としてトレーニングする方法が書かれています。個人的には速読法や心理テストのようなものはあまり好きではないのですが、表層的なマニュアルにとどまらず深い洞察があります。
伊東先生のような教育者が最高の学府にいる限り、日本の次世代の子供たちも大丈夫だ、とぼくは考えてしまいました。こうした教えを受け、その意思を引き継ぐことができる東京大学の学生さんがうらやましい。と、同時にぼくも講義を受けてみたいと思ったし、見栄などはまったく関係なく、このような最高の教育が受けられるのであれば、息子を東大に行かせたいと思いました(無理だけど。ちなみに次男に聞いてみたら、いかない、と言われてしまった。幼稚園児に聞いても無理というものです)。伊東先生のような理系と文系を横断した新しい教育者の方に、たくさん登場していただきたいと願っています。ぼくも父として微力ながら努力することにします。4月4日読了。
*年間本100冊/映画100本プロジェクト進行中(24/100冊+26/100本)
投稿者 birdwing : 2006年4月 4日 00:00
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