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2006年7月 5日

「武満徹―Visions in Time」武満徹

▼Books06-048:円環のように、音を視るように。

4872951026武満徹―Visions in Time
エスクアイア マガジン ジャパン 2006-04-13

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静かな庭園を散歩するように、ゆっくりと読み進めました。クレーの絵や、ジョン・ケージなどの文化的な知人はもちろん家族の写真や、円形の不思議な楽譜や、そんなビジュアルとともに武満徹さんの短い文章が抜粋されて掲載されていて、その言葉の透明な感じに打たれます。何度も引用してあからさまに影響を受けすぎてお恥ずかしいのですが、glasshouseさんのブログで紹介されていて、そのときにはどういうわけかCDだと思っていたのですが、本屋でみかけて、Visions in Timeは本だったのか、と勝手に驚きつつ購入した本でした。

大江健三郎さんや谷川俊太郎さんとも関係があり、なんとなくぼくの好きなものが円環でつながっていく感じがする。西洋人の直線的な時間感に対して、円環のイメージを解く「時の円環」という文章が気に入っていて、そういえば昨日は螺旋について書いたような気もするのですが、サークルというカタチから発想するものについては、また何か書いてみたい気がしています。デイビッド・シルビアンの追悼文が静かに心に染みました。いつか武満さんの音楽をきちんと聴いてみたいものです。7月5日読了。

*年間本100冊/映画100本プロジェクト進行中(48/100冊+39/100本)

投稿者 birdwing : 2006年7月 5日 00:00

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