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2006年8月29日
「即戦力の磨き方」大前研一
▼Books062:危機感が必要、だからこそ自分で考えなければ。
即戦力の磨き方 (PHPビジネス新書) PHP研究所 2006-04 by G-Tools |
コンサルタントについて批判的なエントリーを書いてしまったこともありますが、大前研一さんは超一流であり、全面的に刺激を受けました。あまりにも自信のある言及は困惑するのですが、それだけ経験を積んだり努力されているひとなのだと思います。正直なところ、かないません。
この本ではまず下克上の時代のはじまりを解き、その時代に重要であるのは、「語学力」「財務力」「問題解決力」であるとします。そして、時代の先を読み「勉強法」「会議術」などによって、マニュアルではない自分自身の考え方に基づく「人生設計」をしなさい、と促します。その会議術の実践を家庭ですべきだという指摘もあって、ちょっと新鮮でした。旅行をしてリブートされたということもあり、ちょっと奥さんと議論してみたのですが、なかなか前向きなものがあった。
大前さんも批判されているのですが、恥ずかしながら、厳しい社会になるっていってもみんなそうでしょ、大丈夫でしょという感覚はあって、けれども年金問題などは、そのときになって怒ってもどうしようもないわけです。いまから政治に対してもセンサーを働かせて、たとえ個人であってもきちんと欧米なみに主張できるようにしたい。格差社会に対する答えもいくつか提示されていて、たとえば持ち家に縛られずに賃貸住宅という選択肢を検討するとか、クルマを持たないなど、常識を覆すような考えを提示されています。つまり、フレキシブルな対応(身軽な生き方)こそがこれから求められていて、会社や国家はあてにはできない。いたずらに情報に翻弄されるのではなく、きちんとした危機感を持ち、そのためにどうするかということを自らの頭脳で考えることが重要なんだな、息子たちにもそういうスキルこそ教えたいものだ、と考えました。8月29日読了。
*年間本100冊/映画100本プロジェクト進行中(62/100冊+52/100本)
投稿者 birdwing : 2006年8月29日 00:00
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