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2007年4月10日

Blonde Redhead / Twenty Three

▼music07-020:京都の女性+イタリア人双子が創り出す陰翳の音。

23
Blonde Redhead
23
曲名リスト
1. 23
2. Dr. Strangelove
3. The Dress
4. Sw
5. Spring And By Summer
6. Silently
7. Publisher
8. Heroine
9. Top Ranking
10. My Impure Hair

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昨年末ぐらいから音楽に目覚めて、インディーズばかりを聴くようになってしまいました(泣)。別にひねくれて誰も知らないような音楽を選んでいるわけではないのですが、レコードショップで試聴すると、ぼくのセンサーに引っかかってくるのはインディーズ系ばかりです。とはいえ、インディーズにもさまざまなアーティストや楽曲があり、このBlonde RedheadのCDは店頭でパワープッシュされていたものでした。試聴してこれは!と思ってピックアップ。そのまま1時間以上も他のアルバムを試聴していたのですが、結局のところ、他のアルバムに代替されるものではありませんでした。

なんとなくダークな曲が多いのですが、その空気感がなぜかしっくりする。2曲目「Dr. Strangeluv」の明るさと切なさが入り混じった曲に思わず耳を傾けてしまうかと思うと、6曲目の「Silently」の学生時代を思い出させるような透明な楽曲に泣ける。このアーティストのよさは、光と影という陰翳に満ちた音楽のような気がします。ヴォコーダーからはじまる8曲目もいい。なんとなく退廃的な感じもして、それでいて純粋であって、アートな気分にもなれる。ロックがあるかと思うと、打ち込み系もあり、ちょっとジャズっぽかったりもして、ジャンル選別不可能な感じです。

店頭ではあまり詳しくアーティストの詳細をチェックせずに購入したけれど、あらためて解説を読んで、ものすごく個性的なアーティストだということがわかりました。バンド構成はベースレスの3ピースらしい。ボーカルは、日本の京都出身の女性というのも驚きです。しかもイタリア人双子とのユニットらしい(なんだか逆・村上春樹さんの小説的なシュールなユニットだ)。さらに、彼等のPVはジム・ジャームッシュが監督したとのこと。先日、ジャームッシュ監督の「ブロークンフラワーズ」の映画を観たばかりのぼくは偶然の符合を感じました。

それどころかライナーノーツには、ステレオラブの来日公演のオープニング・アクトに立ったこと、セルジュ・ゲンズブールのトリビュートアルバムに楽曲を提供しているなどということも書かれている(!)。ステレオラブ自体、ぼくが好きなアーティストであるのですが、ボーカルのカズ・マキノさん(京都出身)はかなりのゲンズブールファンとのこと。むむむ。ゲンズブールって、あのシャルロット・ゲンズブールのパパですよね。こんなところにゲンさんファンがいたのか。

バックアップしているひとたちも凄くて、3曲だけですがミキシングはアラン・モールダー(ジーザス&メリーチェイン、マイ・ブラッディ・バレンタイン、U2、ナインインチ・ネイルズ、デペッシュ・モードなどを手がけている)と、リッチ・コースティ(ミューズ、フランツ・フェルディナンドなど)とのこと。うーむ、うーむ。あらためていまびっくりしているところです。

アメリカではインディーズにもかかわらず10万枚のセールスがあるバンドらしい。さらっと聴き流してしまいましたが、実力派のアーティストのようです。ヘビロテになりそうな予感。4月10日鑑賞。

+++++

うわーこのPV、凄い好みかも。泣ける。アルバムタイトルにもなっている1曲目なのですが、「23秒で、わたしたちの愛するあらゆるものが消えてしまう」という歌詞もよいです。

■Blonde Redhead - 23

公式サイト
http://www.blonde-redhead.com/index2.html
以下で試聴できます。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/B000NJLYSK/

*年間音楽50枚プロジェクト(20/50枚)

投稿者 birdwing : 2007年4月10日 00:00

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