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2007年5月29日

AXE RIVERBOY / TUTU TO TANGO

▼music07-028:ポップスを究めた懐かしくもオーガニックな歌声。

チュ・チュ・トゥ・タンゴ
アックス・リヴァーボーイ
チュ・チュ・トゥ・タンゴ
曲名リスト
1. Guard
2. Whisper
3. Carry On
4. Roundabout
5. Follow Me
6. Long
7. On an Island
8. Fences
9. Cross the Line
10. Morning Blues

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たまたまコンビニで遭遇した会社の同僚がチケットを購入していたので、誰のコンサート行くんですか?と訊いたところ、「知らないと思うけど、アックスなんとか」と言われたのがきっかけでした。アックスなんとかって誰よ?と気になって検索したところ、アックス・リバーボーイを発見。これってTahiti80のフロントマンのソロじゃないですか!と思いつつ、フリーペーパーでも記事をみつけて購入。同僚は金曜日に原宿のライブに行くようです。いいなあ。それにしても声をかけてみるものだ。


このアックス・リバーボーイ(AXE RIVERBOY)というプロジェクト名は、グザヴィエ・ボワイエ(XAVIER BOYER)の名前のアナグラム(スペルの入れ替え)とのこと。こういうセンスのよさにもまいりました。実はぼくもやったことがあるんですよね。実名から匿名を作るという試み。韻を踏んだりメタファを多用するなど歌詞の言葉遊びも好きなのですが、バンド名そのものにひねりを加えるようなこだわりようがいい。


そもそもTahiti80はフランスのバンドで、おしゃれな1枚目の「Puzzle」はかなり聴きました。しかし、それ以降の「Wallpaper For The Soul」「Fosbury」の2枚がどうもぱっとしない印象で、ぼくはいまいち離れてしまった。彼のポップなソングライティングは好みだし、ゾンビーズのコリン・ブランストーンにも似た鼻にかかって擦れ気味な声なども気に入っているのですが、どうもアルバムは散漫とした感じで印象が薄かったんですよね。


ところが今回のソロはいい感じです。アコースティックギターを中心に、ものすごく懐かしい音作りをしている。ビートルズとか、60年代のポップスを聴いているような気分にもなりました。彼の声の特長も最大限に活かした楽曲になっている気がして、ヴォイスコンプレックスなぼくはうらやましい。こういう声のひとになりたかった(泣)。


3曲目「CARRY ON」から4曲目歯切れのいいドラムからはじまる「ROUNDABOUT」あたりはTahiti80の「Puzzle」を彷彿とさせます。かと思うと7曲目「ON AN ISLAND」や9曲目「CROSS THE LINE」の弦を使ったアレンジなどはさすがポップスのツボを押さえていらっしゃる、という感じ。ボーナストラックで、テクノの大御所エイフィックス・ツインの「MILKMAN」をアコギで弾き語ってしまうところもおちゃめです。


独特の鼻声は長く聴いているとちょっと鼻につく感じもしますが、さわやかな初夏にぴったりの1枚です。5月28日鑑賞。


+++++


アコースティック色の強いアルバムのなかでは、ちょっと異質な感じもしますが、「ROUNDABOUT」のミュージックビデオがあったのでYouTubeから。ポール・マッカートニー的というか、トッド・ラングレン的というか、こんな風にひとりで多重録音をすることに憧れていた時期があります。マルチ・プレイヤーというとかっこいいのですが、結局、なんでも自分でやっちゃいたい偏屈な欲張りなんだと思ったりして(苦笑)。


■AXE RIVERBOY - ROUNDABOUT



*年間音楽50枚プロジェクト(28/50枚)

投稿者 birdwing : 2007年5月29日 00:00

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