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2007年6月29日

Ulrich Schnauss / Far Away Trains Passing By

▼music07-033:打ち寄せる波のようなリズム、ずっと聴いていたい。

Far Away Trains Passing By
Ulrich Schnauss
Far Away Trains Passing By
曲名リスト
1. Knuddlemaus
2. Between Us and Them
3. Passing By
4. Blumenwiese Neben Autobahn
5. Nobody's Home
6. Molfsee

1. Sunday Evening in Your Street
2. Suddenly the Trees
3. Nothing Happens in June
4. As If You've Never Been Away
5. Crazy For You
6. Wherever You Are

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エレクトロニカのコーナーでausなどを購入したときにみつけたアーティスト/CDなのですが、その当時はausの派手なきらきら感のほうに惹かれてしまい、購入しませんでした。なんとなく地味に思えたんですよね。ところが最近、とある音楽ブログでタイトルを拝見して思い出して、むしょうに聴きたくなった1枚です。店頭ではみつからなかったのですが、先日、ふらりと立ち寄ったところ入荷されていることを発見。購入となりました。

ウルリッヒ・シュナウスは、1977年生まれのドイツ人ひとりユニットのようです。これは2001年のデビュー・アルバム。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインなどを好んで聴いていたらしく、その後、シューゲイザー系のアルバムも出しているとか。

クセがあるとか、特別に何かに凝っているとか、そういう音作りではないですね。とにかくベーシックで、あまり特異なところがない。けれども、繰り返される単調なリズムパターンを聴いていると、その流れになんだか癒される。夢心地になる。いつまでもリズムの波に揺られていたい気分になります。たぶんこのアーティストの魅力は、上ものというよりもリズムです。少なくともぼくにとってはリズムの魅力が、Ulrich Schnaussの魅力であると感じている。

メインのディスクで好きなのは、3曲目「...passing by」のちょっとボサ・ノヴァっぽいリズムでしょうか。同じコード進行の繰り返しなのですが、それがいい。なんでもない打ち込みが、こんなに心地よいのに驚きです。つづく4曲目「blumenwiese neben autobahn」のローファイなハイハットからはじまり、ちょっとピコピコサウンドなリズムも気持ちいい。

ボーナスディスクでは、2曲目「suddenly the trees are giveng way」がいいですね。遠い感じといい、パッド系のシンセの浮遊感といい。そして3曲目の裏打ちのハイハットから入る「nothing happens in june」にひそやかにつながれる感じもよかった。使われている音にあまりバリエーションはなくて、どれもが同じように聴こえてしまうところが残念といえば残念だけれど、それがこのユニットのよさでしょう。永遠にこの音を出しつづけてほしい気がします。6月25日鑑賞。

+++++

2月3日追記

ブログを書いたときに掲載した空の高速度撮影の映像によるビデオが消されてしまっていたので、正式なPVではないのですが、一般の方が写真を撮ってBGMとして「...passing by」を使ってスライドショーとした作品です。

■Ulrich Schnauss - Far away trains passing by

*年間音楽50枚プロジェクト(33/50枚)

投稿者 birdwing : 2007年6月29日 00:00

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8 Comments

koro1837 2007-06-30T22:24

脳内カーニバルいいですね。わたしもよくそういう状態になります。読書やめれないです。

birdwing_tn 2007-07-01T00:14

Koroさんもたくさん本を読まれていますよね。ぼくはといえば、ここしばらく読書に集中できませんでした。やっと読書モードに入ってきたというか。
読書に没頭したあとは、散歩に出かけたくなります。散歩しながら公園や図書館、喫茶店で読書すれば一石二鳥か、とか思ったりして(笑)。

koro1837 2007-07-01T07:54

とってもわかる。わたしもいままでより集中できません。
眼のしょうてんあいません。なんなんでしょうね。一石二鳥いいですね。

birdwing_tn 2007-07-01T11:07

焦点が合わないときは無理をしないでいいと思いますよ。別に読書感想文を書かなきゃいけない宿題ではないので(笑)。

そういえば少年の頃、読書感想文が嫌だったなー。ひねくれた少年だったので、きちんと読みもせずに書いて、そこそこ文章が書けるので、それが褒められたりして。ひねくれ少年は、さらに感想文が嫌になりました。でも、そんな自分の斜に構えた姿勢を見抜いた先生がいて、その先生は信頼できました。ヘッセなどの本をいただいたっけ。感想文抜きで必死で読んだなあ。きりりとした美しい女性の先生だったのですが、まあ気に入られたかったりもしたので(笑)。えーと、これは余談ですけど。

そもそもネットで大量の文章を読んでいるので、身体が活字を拒否しているのかもしれないですね。だから眼の焦点があわないときは、PCやネットを含めて活字から離れて、自然とか、花とか、空とか、海とか、あるいはひととか、そんなものを見つめていれば、自然と焦点も戻ってくるものかもしれません。きっと身体や無意識が拒んでいるのかもしれない。意地をはって身体や無意識をねじふせるのではなく、身体や無意識が発している主張に負けちゃいましょう、潔く。

そうして少しだけ離れたら、またうまく付き合うことができそうな気がします。人間関係もいっしょかもしれないですね。ときには距離を置くことも大切です。

koro1837 2007-07-01T14:29

ありがとう。花や自然などにめをむけてみます。
音楽とかね。

読まなくても感想文かけるなんてすごい。頭いいんですよ。

birdwing_tn 2007-07-01T17:41

いえいえ、そういう頭のよさは誠実ではないと思います(苦笑)。若気の至りだったのですが、作者を馬鹿にしていますね。ぼくが親だったら、昔の自分を張り倒してやりたい(笑)。本ときちんとコミュニケーションしていない、という意味で、昔のぼくは非常に頭悪いと思います。

無知は恥ずかしくないと思うのですが、読んでもいないのにわかったようなことを書くのは恥ずかしいです。ただ、糸井重里さんも書いていましたが、そういう見栄がひとを成長させることもあります。若い頃には大切かもしれません。

多読や速読の必要はないとぼくは感じていて(もちろん必要だと思うひとは多読や速読をすればいいでしょう)、また他人から強制される必要もないので、読みたい本を読みたいときに楽しんで丁寧に読むのがいいのではないでしょうか。

当然ですが、読書以外にも楽しいことはたくさんあって、そういうことを経由しているうちに、また本も読みたくなるものです。koroさんも、無理せず楽しい読書をしてくださいね。

koro1837 2007-07-01T23:26

なんか梅田さんにコメントらんでこころないコメントされました。でも梅田さんがコメントくれたので、安心しました。
暖かいコメントって勇気づけられますね。

あなたのやさしいことばも届いています。むりせずかんばります。

birdwing_tn 2007-07-02T00:05

ふむふむ。あまり頑張らなくてもいいと思うのですが、無理はしないようにしてください。

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