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2008年3月11日

[DTM]春に想う。

あったかくなってまいりました。ぽかぽかと陽気も春めいてきています。休日にぼくの部屋の窓を開け放つと、目の前にちいさな青い花がたくさん咲いていました。というか咲かせているわけですが(苦笑)、そのスナップを。

haru

なんという花だったのか忘れました。鳥のかたちをした風車があって、春の風にくるくると回っている。花粉を運んでくる風には困りますが、やわらかい風は歓迎したいものです。

街を歩く女性の服装も春めいて薄着化の傾向にありますが、ジャケットのひざこぞうの写真に惹かれてか、ついついBGMにしてしまったのが原田知世さんの「I could be free」というアルバムでした。


I could be freeI could be free
原田知世

曲名リスト
1. 愛のロケット
2. アイ・クッド・ビー・フリー
3. 君は君のもの
4. 雨音を聴きながら
5. ロマンス
6. ラヴ
7. サークル・オブ・フレンズ
8. アー・ユー・ハッピー?
9. パレード
10. ヴァカンス
11. ネイヴィー・ブルー
12. 燃える太陽を抱いて
13. ラクに行こう

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一時期、話題になったスウェディッシュポップのプロデューサーであるトーレ・ヨハンソンのプロデュースですね。このアルバムに収録されている春らしい「ロマンス」という曲をYouTubeから。

ブラスのアレンジがなかなか雰囲気があります。この曲ではトーレ・ヨハンソンがギターとベースを弾いているようです。途中の「風が吹いてる」という部分のコード進行がぐっときました。それにしても原田知世さんは、どういうわけか春らしいひとという気がしています。

ところで、ぼくも趣味のDTMで何度か春の曲に挑戦してみました。いま作りかけの曲が苦戦中なので、過去の曲を再公開してみます。まずは、2006年のちょうど3月に作った「march」です。


■march 3分22秒 4.62MB 192Kbps  2006.03.28




詞・曲・プログラミング:BirdWing


どこか破綻している気がします(苦笑)。ただ、自分としてはこの破綻のなかに春らしき何かを封印したかった気持ちがあったような。ピアノの音を生ピ系とエレピ系を重ねているなど、無駄に凝っていたりします。

次はこの曲を作った前月である2月に作った「サクラサク。」。歌うソフトウェアVocaloidでボーカルを入れています。


■サクラサク。 4分03秒 5.56MB 192Kbps  2006.02.25




詞・曲・プログラミング:BirdWing

歌詞はこんな感じです。

+++++++++++
サクラサク。 
詞・曲:BirdWing

サクラ咲く未来に 続いてるこの道
遙か遠く青い空 かすんでみえる山並み

きみはどこへ行くの
明日旅立ちのとき

夢を忘れないでいて
そっと鞄に詰めて

サクラ咲く春の日 少しだけ切ない
踏み切りの向こう側 手を振るきみがみえない

きみはきみでいればいい
いつも どんなときにも

雨がきみを濡らしても
傘はここにあるから
+++++++++++

音源としては、Vocaloid MEIKOのほか中国の楽器である二胡の音を出すフリーのVSTi「MiniErhu」とギター音源のReal Guitarを使っています。MiniErhuのインターフェースはこんな感じ。

minierhu

春といえば受験シーズンです。希望する進路を得たひともいれば、夢が叶わなかったひともいるかもしれません。けれども、短期的に夢を見失ったとしても、それがそのひとを損なうものであるとはぼくは思わない。ここに存在しているだけで、そのひとの価値はあるものだから、あえて自分探しをする必要もないし、他者と比べて落ち込んだりくだらない優越感に酔いしれる必要もないと思う。

その進路を選ばなかったことで、みえてくるものもきっとあるはずです。そんな想いを「きみはきみでいればいい」という言葉に込めました。短期的には雨が降ることがあっても、雨はきっと上がる。特に春の天候は変わりやすいものです。寒くて冷たい風が吹いたとしても、次の日にはあたたかい陽光が降り注いでいる。

そもそもこの歌詞のきっかけとなったのは、まだちいさな長男くんを休日にどこかへ連れて行ったとき、ビルのフロアを「○○たんは○○たん(○○は彼の名前)」と叫んで走り回っていたことにありました。そうだよな、きみはきみだよな、とそのときに思った。まあ、当たり前のことなんだけれども。

あと歌詞としては蛇足なのですが、歌のなかの主人公は泣いているわけです。しかし泣いていると直球で言ってしまっては言葉に広がりも何もない。「手を振るきみがみえない」は、電車が通過するから向こう側の「きみ」が隠されてしまうということと(踏み切りらしき音もアレンジで入れています)、涙でみえないというイメージを込めたいと思いました。いやー、ほんとこういうことを書くべきではないんですが。余計ですよね。

辛い経験がひとを強くやさしくするのだと、ぼくは思いたい。そんな辛いけれども前を向こうとしているひとたちを応援しています。どんなに社会的にマイノリティであっても、いまは最悪のときであったとしても。

投稿者 birdwing : 2008年3月11日 23:40

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