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2008年5月25日
[DTM]雨にオンガクと創作を想う。
雨ですなあ。東京は今日も雨降りです。昨日、キリンジを聴いていて思ったのだけれど、雨を歌う曲というのは意外に多いのではないでしょうか。彼等の場合には、「朝焼けは雨のきざし」「雨をみくびるな」「雨は毛布のように」とタイトルにも直接表現されています。
日本は雨の多い気候です。雨を表現する言葉だけでも100以上あるということをどこかで読みました。というわけでなんとなく好奇心がむくむくとわきあがってきて、調べてみると「雨の名前」という本が出ているようです。「雨の名前」422語、「雨の写真」148点、「雨の詩とエッセー」35篇が収録されているとのこと。うーむ、読んでみたい。
雨の名前 高橋 順子 佐藤 秀明 小学館 2001-05 by G-Tools |
つづいてWikipedia。「雨」をうぃきってみると、雨が降る仕組みなどが解説されていて面白い。それから、サカナが降る現象などは子供の頃に科学雑誌か何かで読んだっけなあ、となんだか懐かしくなりました。楽曲では、ビートルズの「Rain」などいくつか雨をテーマにした曲が掲載されています。
懐かしかったので、とりあえずビートルズの「Rain」。
■Beatles - Rain
あらためて楽曲の新鮮さにびっくりした。おそるべしビートルズ。少年の日のわたくしはこの曲に衝撃を受けたのですが、何に衝撃を受けたかというと、テープの逆回転が使われているからです。最後のジョン・レノンのボーカルが逆回転になっている。
こういうことをやろうとして、BirdWing少年はカセットテープレコーダーを分解した経緯があったりするのですが、うまくできませんでした(というか全然無理)。しかし、いまではDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション。音楽制作ソフト)で簡単にできてしまう。ぼくの使っているSONARでもオーディオ編集でリバースのボタンをぽちっと押すだけで逆回転になります。うれしかったですねえ、もう若くないBirdWingおじさんは。
ぼくも趣味のDTMで雨の曲を作成することが多い。3曲ほどあるのですが、いちばん最初に公開したのは「Rain Dance」という曲でした。再掲載してみます。
ちなみにFlashの白い棒状のプレイヤーですが、左端を押すと再生、右端でダウンロードができます。音量の変更はできないので、お使いのPCで調整してお聴きください。
■Rain_Dance 3分36秒 3.29MB 128Kbps 2004.09.26
曲・プログラミング:BirdWing
この当時、ぼくはmuzieという楽曲配信サイトで自作曲を公開していました。
いまよりもずっとネットの可能性を積極的に探していた頃といってもいいかもしれません。数にこだわるのはどうかと思うのだけれど、2006年時点でRealPlayer配信数:88、MP3配信数:102、投票数:47とぼくの曲のなかでは2位に人気があった曲でした。とはいえ、muzieのすごいアーティストは数千という投票がありますからね。ほんと、これだけ聴いてもらえただけでもうれしい。
それから2曲目は、現在メインページ上にあるJukeBoxで公開している「AME-FURU」という曲。このページでも聴けるようにしてみます。無理やりテクノのアレンジにしたバージョンもありますので、興味のある方はメインページのJukeBoxでどうぞ。
■AME-FURU 3分59秒 5.48MB 198Kbps
Vocal:Sheep(Lotuslounge) 詞・曲・プログラミング:BirdWing
記載していませんでしたが、LotuslongeのSheepさんという方に歌っていただきました(きちんとクレジット入れます)。ネットコラボというカタチで、ファイルをやりとりしての制作です。そもそもぼくはネットを彷徨ってLotuslongeを発見し、その楽曲の完成度の高さにのけぞった。K.K.さんという旦那さんとのユニットなのですが、ふたりの音楽作りはすばらしい。サイトは以下になります。
■Lotuslounge
http://alterego.fem.jp/
ええと、実は恥ずかしくて言えなかったのですが、ボーカルをご協力していただいたお礼に、サイトでおふたりの音楽をご紹介する文章を書かせていただきました(照)。上記のサイトをスクロールしていただくと、ぼくのレビューが読めます。書き始めると無駄に長文になるぼくは、ものすごい長文を書いてしまったのですが、Sheepさんが編集してくださったようです。失礼しました。
なんとmyspaceのほうでは翻訳されて掲載されておりました。国際的ですね。引用させていただきます。
LotusLounge's Review by Bird Wing.
Floating...
LotusLounge's music carries the vague sense of floating on a still pond quietly like a lotus blossom. Vocalist Sheep writes lyrics, and Kawashima Koji takes charge of the composition and the programming. Their music is composed of sharp electronic sounds with natural touches, and it's very comfortable.
The arrangements are calculated precisely to convey completeness. While their sound has crisp textures and sharp tones, it is softly delicate. It is ultramodern music, but somehow nostalgic... "The tenderness, the softness... where is it coming from?" I thought.
It seems as if their music is meeting from two opposite midpoints. Light and darkness. A man and a woman. An adult and a child. An acoustic sound and an electronic sound. Public and private... Our world is overflowing with various opposing clauses. Both will be lost if either is chosen by itself. However, can't we have a world in which both can be chosen, too? Half-transparent light-happiness. The world can be stated as an Utopia which has all of it.
LotusLounge's music takes on the effect of graduated steps between these midpoints being performed. Appearing in their song's main character are sometimes two conflicting sounds, but these are tools Koji uses to arrange the sounds and create the overall mood.
Listening to "EnnuiGirl" there is a sense of relief from limbo- the escape from feelings of loneliness and being made to feel worthless.
As for "Shang-hi LoveSick", delicate vocal fluctuations are transmitted from the words of Sheep. It seems that she is expressing an android with feelings, while the electronic sound shines completely through.
"Mito" poses a moment like an out-of-body experience, which finds the body in spite of itself near a waterfall and the eternal halfway point at the same time.
I continue wanting to sway with LotusLounge forever. If it moves to their music, the thing of being eternal will become believed.
ああ、こんな風に英文が書けるといいなあ(涙)。英文日記を書き始めてみるかなあ、1日1行。最近、仕事でも英語の会話を耳にすることが多くなりました。英語力は必要ですね。ぼくにはないけど。
ところでLotusloungeのmyspace、す、すごい再生回数ですね。1000超えてますね。さらにやはり楽曲の完成度高すぎです。ノイズのアレンジも緻密だ。ますますボーカルの世界も深まっている。はああ(涙)。やっぱりかないません。でも純粋に、おふたりが作り出すサウンドに感動する。レビューにも書きましたが、「Shan-hi Love Shick」はお気に入りです。ボーカルのエフェクトも最高。YMO世代をくすぐるアレンジです。
気を取り直して(苦笑)。
雨にまつわるぼくの創作の3曲目は、5月の初旬に公開したばかりの「LOVE RAIN」です。ちょこっとだけボーカルを入れたことも含めて、この曲はぼくにとってはいままで作った曲の集大成でもあり、これから作る曲の起点でもある、と思っています。自作曲のなかではいちばん気に入っている曲で、自作曲でありながらヘヴィ・ローテーションで聴いています。たいてい仕事の帰りに歩きながら雨が降っていないのに雨の歌を聴いている、という。
この曲に対する思い入れは強い。そして、これで終わったとは思っていません。しんどい過程も多いのだけれど継続していきたい。障害があったとしても乗り越えたい。
雨の日に静かにいろんなことを考えるつもりが、少し熱く思いを募らせてしまいました。冷たい雨でクールダウンさせますか。と思ってブラインドを上げてみたら、外は雨止んでいるじゃないですか。雨降ってくれよぅ・・・。残念。
投稿者 birdwing : 2008年5月25日 13:52
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