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2013年4月22日

小林弘人氏講演「僕らがWebから学ぶこと」

春だというのに冷たい雨が降り注ぐ4月20日土曜日、世田谷線のちいさな電車に揺られて三軒茶屋へ。世田谷ものづくり学校で開催されたイルカの学校、小林弘人さんの講演「僕らがWebから学ぶこと 先生も上司も教えてくれない、ワイルドな時代のサバイバル術」に行ってきました。

とにかく寒かった。ジャケットを羽織らずに外出したのですが、とんでもない誤算でした。ネットの案内によると、世田谷ものづくり学校は三軒茶屋から歩いて15分と書かれている。覚悟はしていたのだけれど、傘を差しながらiPad miniで開いた地図を頼りに歩く道のりは途方もなく遠い。凍えそうになりながら歩いて、やっと辿り着いたかとおもったら学校の裏門だったりして、その裏門で迷っているひとふたりと遭遇しました。そのうちひとりは、後で名刺交換のときに盗み聞きしたところミクシィの方だったようです。

はじめて訪問したIID(IKEJIRI INSTITUTE OF DESIGN)世田谷ものづくり学校。ほんとうにここは学校なのです。2004年3月に廃校となった旧池尻中学校跡地を利用して「デザイン・建築・映像・食・アート・ファッション」など、さまざまな分野のクリエーターに教室を開放している。入り口から校舎に足を踏み込むと、文化祭のような雰囲気がわーっと広がっていて楽しくなりました。階段を登って2階の奥にある「教室」が講演の会場でした。

P1000665.JPG会場内は白い壁にウッディな床が目にやさしく、黒板の場所にはプロジェクターでスライドが投影され、アップルのコンピュータが設置されています。席には四角い木のちいさな椅子が並べられていて、なんとなく森の学校という雰囲気です。続々と集まってきた受講者は若い学生らしきひとたちが多いと感じました。ちいさな子供連れのひともいらっしゃって、アットホームな雰囲気のなか講演がはじまりました。

まずマルチ・プロデューサーの関智さんから説明がありました。イルカの学校のイルカ(ILCA)とはInnovation, Learning, Creatibity and Artsの頭文字をとったもので、故人であるゲームクリエイターの飯野賢治さんが発起人として立ち上げた活動とのこと。イルカってそういう意味だったのかとおもっていると、小林弘人さんにバトンが渡され「飯野さんとは飲み屋で会ったことしかないんですよね。いっしょに仕事はしなかったけれど飲み屋でいろんな話をしました」という回想から講演がはじまりました。

講演はときおり会場からの参加者の声を拾いながら進行しましたが(隣のひとと挨拶をしましょう、というウォーミングアップのイントロもあり和みました。ぼくの右隣はイケメンな男子、左隣は眼鏡をかけた知的な女性でした)、まず参加者に問われたのは、講演のサブタイトルにも記された「ワイルド」についてです。いま世の中はワイルドだとおもうか、という問いに対して多くの参加者の手が上がります。実力次第で頭角を現せる時代は、確かにワイルドかもしれない。

P1000669.JPGのサムネール画像ワイルドというキーワードを踏まえて、小林弘人さんご自身のワイルドな経歴が紹介されました。どこの馬の骨ともわからない状態でワイアードというIT雑誌を立ち上げ、NeXT時代のスティーブ・ジョブズと単独インタビューを実現。このときの記事タイトル「叶えられた祈り」は、トゥルーマン・カポーティの小説の題名からとったそうです。スティーブ・ジョブズのインタビューでは写真嫌いの彼から写真を撮る許可さえ得ることができ、急遽作った表紙は35ミリフィルムで撮影した写真を大きく引き伸ばして使ったため、モアレが生じてしまったとのこと。

その後、アップルがどん底の時期には、両方から囓られたアップルのロゴを使って背景が真っ黒の表紙を作ります。アップルのファンであれば、この意図するものはすぐわかるだろうという目論見です。取次からものすごく怒られたそうですが、取次の反応とは逆に爆発的に売れて、雑誌としては異例の増刷があった。アトムが表紙の号では業界初のホログラム(立体的にみえる印刷)を採用するなど、出版業界の革命児のワイルドな試みが紹介されました。

自己紹介のあとは、Webの歴史を振り返って「学んだこと」の概観をお話されました。最初に提示されたキーワードは、

Webは人間をコピーする。

でした。インターネットの黎明期には数えるほどしかWebサイトは存在せず、Yahoo!ではたった2人でサイトを巡回してインデックスすべきページを拾っていたそうです。けれども、アメリカは面白いことを企てる人間が多かった。だから必然的に面白いWebサイトが登場した。そのアメリカの文化を日本にコピーすべく小林弘人さんはワイアードを立ち上げた。その後、Webは拡大し、現在では次のようであると語ります。

社会はWebをコピーする。

つまり、いまWebのアティテュード(行い、考え方)を学んでおくと、これから数年のちに社会がWebをコピーするかもしれない。要するにWebで行われていたことがリアルな社会で拡散したり浸透したりすることがあり得る。そこで次のような考え方につながります。

始点と終点は違っていてもいい(目標さえ見失わなければね)

目標さえ見失わなければ始点と終点は違っていてもいいという観点のもとに、Amazon、YouTube、Appleをはじめとして、さまざまな検索エンジンの動向などが俯瞰的に語られました。

たとえばAmazonは8年間赤字であったにも関わらず、上場したときに新規投資をします。さんざん社会から叩かれますが、Amazonは見据えていた目標があったからこそ批判にも揺るがなかった。その目標とは顧客のためによいサービスを実現するということです。

事業計画を立てるときに5ヶ年先の計画を立てることは「20世紀のやり方だ」と小林弘人さんは批判します。いまWebでは半年あればひとつのサービスを立ち上げることができ、3ヶ月で事業計画は修正するスピードです。しかし具体的な計画は修正されたとしても、見失ってはいけないのは目標なのでしょう。

という前提を踏まえて、Webから学んだことを7つ、ひとつひとつ解説しながら講演は進行していきました。とりあえず結果として小林弘人さんがWebから学んだことの7つをまとめてしまいますね。これです。

①強靱・迅速
②まず、始めることを終わらせる
③稀少
④与える
⑤Webじゃなくてもいい
⑥利他的でよい。それでよいのだ。
⑦動きまくれ。ぶつかってもまた動きまくれ。

ここからは小林弘人さんがお話したこととぼくが考えたことを混在させながら、簡単に講演内容をまとめていきます。

①強靱・迅速
「強靱」については、ロバストネスという生物学の用語も引き出しつつ、Amazonなどの企業における経営の強靱さを指摘されていました。8年間赤字でありながら目標に対して愚直に突き進んだAmazonのことを考えてみても、強靱な企業という印象があります。

一方、「迅速」であることも重要で、アジリティ(agility:敏捷)は「日本にはあまりない」と指摘されていました。グーグル出身で現在フェイスブックのシェリル・サンドバーグはマネタイズに長けたリーダーであり、彼女の動きは迅速そのもののようです。

0753541637Lean In: Women, Work, and the Will to Lead
Sheryl Sandberg
W H Allen 2013-03-12

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ポール・サフォーという未来学者が述べている以下の言及は印象的でした。

未来は今の延長にない。
ちょっとした飛躍があり、そこから一気に景色が変わる。

確かにそうかもしれません。ジェフリー・ムーアが言っているキャズムということをおもい出したのですが、何かが飛躍的に拡大するときにはキャズム(溝)を越える必要があり、ただしその溝を跳び越えてしまうと別の世界が拡がる。次のコトバも勇気づけられるものでした。

飛躍は論理的ではない。
飛躍を恐れてはいけない。
いつかその日のために情熱を失ってはいけない。

掃除機で有名なジェームス・ダイソンは、45歳で起業して、もはや改良の余地はないとされていた掃除機を再発明したことで偉業を成しました。多くのマーケターなどが掃除機のゴミは見せるべきではないと指摘したことに対して、機能は見えなければならないという思想を貫いた。その拘りが高価であっても購入されるヒットを生んだ。

小林弘人さんは彼にもインタビューされていて、彼の本は面白いとのこと。GEに売り込みに行ったときに、その場でゴミ箱のゴミをぶちまけられ、これを吸ってみろ、などという嫌がらせをされたエピソードも本に書いているとか。

ダイソンの本、『逆風野郎』というタイトルに吹いた(笑)

4822244040逆風野郎 ダイソン成功物語
ジェームズ・ダイソン 樫村 志保
日経BP社 2004-05-27

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②まず、始めることを終わらせる
フェイスブックのマーク・ザッカーバーグは「Done is better than perfect」ということを言っているそうです。いきなり仕様を変更することが多いフェイスブックですが、2006年にニュースフィードを公開する機能を追加して問題になった。プライバシーが全部友達に流れていってしまうからです。けれども当時問題になった機能が、いまでは最もユーザーに歓迎される機能となっています。その後、2007年にプラットホームを公開し、フェイスブックのプラットホームでビジネスを展開することを許可することで爆発的な飛躍を遂げたといいます。

始めよう始めよう、といつまでも言っているひとがいますが、まず「始めよう」を終わらせる必要があります。そうしないと何も始まらない。あれをやりたい、と夢だけを語っている人間は、きっと70歳になっても実現しない夢を語っている、ということをお話されていたのですが、その通りですね。

インターネット関連の企業にはフットワークの軽い企業が多い。完璧をめざして時間をかけて構想するよりも、まず着手してしまったほうがいい。「Done is better than perfect.」というコトバには確かに学ぶべきものがあります。

③稀少
何が稀少かというと、能力、知識、経験、体験。確かに自分の体験はかけがえのないものです。その結果、サービスデザインやユーザーエクスペリエンスに注目が集まるようになりました。いままでの社会は「What」が重視されていたのですが、これからは「Why」が重要になるとのこと。つまり「なぜ」その製品を使うのかという理由、あるいは理由の背後にあるストーリー(物語)が求められるようになるわけです。

④与える
ポトラッチという風習のイラストがプロジェクターで表示されたのですが、この風習のことは、ぼくも聞いたことがありました。パ。ワーを持っているひとが他のひとに与え続ける風習で、お返しをしなければならないので疲弊していくらしい。とはいえ、誰かわからないけれど誰かのために与えるならば、それがいつかあなたのために返ってくるかもしれない、という発想はとてもいいと感じました。

与えるというキーワードから、以下のサイトが紹介されました。

・CouchSurfing
https://www.couchsurfing.org/
おもてなしの交換サイト。「海外旅行などをする人が、他人の家に宿泊させてもらう(カウチをサーフさせてもらう)という形式の相互的な思いやりや信頼による制度(Wikipedia)」ということで、大丈夫なのかな、とおもったら、やはり一度はトラブルがあったらしい。しかし、その後はバウチャー制度などセキュリティが強化されているようです。

・ZOPA
http://uk.zopa.com/
ソーシャル・レンディングというサービス。一般のひとからお金が借りられる仕組みです。イギリスではTVCMも公開されているらしい。日本ではSBIが展開とのこと。金利も安いので、ちょっとお金の足りないひと、お金が余っていて他のひとに貸してあげたいひとは、今後このような互助経済を発展させていくのかもしれません。

・KHAN ACADEMY
https://www.khanacademy.org/
無料動画で授業が視聴できるサイト。

面白いなとおもったのは、検索エンジン時代のWebは「中抜きの力」が注目されていたことに対して、これからは人の力を「素敵に」借りられる仕組みが注目されるだろうという指摘。

OUYAというオープンソースのゲーム機の例も取り上げられました。OUYAはキックスターターで資金が調達され、著名なゲーム機でソフトを作るためには膨大なお金がかかるけれど、オープンソースのゲーム機であれば比較的安価でも開発ができるため、クリエイターたちに門戸が拡げられる。技術さえあれば誰でもゲームを開発、公開できることになるようです。

⑤Webじゃなくてもいい。
Webから学んだことが「Webじゃなくてもいい」。実に究極だなと感じたのですが、WebじゃなくてもいいというのはWebを使わなくてもいいということではなくて、コンテンツの発想はリアルにアイディアが転がっていて、それをどのようにWebに組み込んでいくかが重要だということです。例として次のWebサイトが挙げられました。

・いろどり
http://www.irodori.co.jp/
徳島県上勝町を起点として展開している葉っぱビジネスです。弁当の葉っぱを提供する会社を創って、年商2億にまで拡大。映画にもなったそうです。

・TCHO
http://www.tcho.com/
こちらはチョコレート工場。アメリカのチョコレート会社は輸入したチョコを再加工して販売しているようです。あらためてWebで検索してみると、TCHOとは「Technology meets CHOcolate」ということらしい。

これらのWebは「仕組みありき」で展開されています。Webのなかで完結してサービスを構築するのではなくて、リアルのサービスの仕組みがあってWebをうまく利用しているところがポイントではないかと感じました。

⑥利他的でよい。それでよいのだ。
「それでよいのだ」と繰り返しているように、これがいちばん大事な「学んだこと」であると感じました。一方で、脆く揺らぎやすい思想でもあります。

企業は自社の利益を追求するものであり、個々人も自分が大事です。けれども他者にとって何かよいものを提供しようと考えたときに、新しいものが生まれる。講演の最初に提示された「サバイブ」から連想するのは他者を蹴落とす競争社会ですが、ほんとうにサバイブするためには他者との共存、あるいは他者を生かすことで自分も生きるような発想が重要になります。次の言葉は印象的でした。

素敵に力を借りるには、素敵に力を貸す必要がある。 真のサバイバーは利他的なのだ。 リアルワールドで生き残ることは利己的。 それは資源が限られているからだ。

限られた資源を奪い合うことがリアルのサバイバルです。領地を奪い合う戦争などはいい例かもしれません。けれども、Webの世界では資源は無限にあるともいえる。もちろん人間の能力には限りがありますが、他者に力を貸そうとする気持ちは無尽蔵にあると考えていい。Webに限らずリアルでも同様だとおもうのですが、力を奪うだけの人間は他者から力を借りることができない。他者に力を「与える」ことができるものだけが借りることもできるという法則は、納得できる要諦であるとおもいました。

⑦動きまくれ。ぶつかってもまた動きまくれ。
動きまくると何が生まれるかというと、セレンディピティ(Seredipity)です。セレンディピティとは「偶然、幸運な発見をする能力。発見をすること。発見の事例」であって、「セレンディップの3人の王子たち」という物語から生まれた言葉です。

4036526308セレンディップの三人の王子たち―ペルシアのおとぎ話 (偕成社文庫)
竹内 慶夫
偕成社 2006-10

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Webを使ってよかったことは何?という問いに対して「この講演に参加できたこと」という回答をした参加者もいましたが、確かにぼくも参加してよかったとおもいました。それは積極的に参加しようと「動いた」からこそ得られた結果であり、動かなければ何も得られなかった。ちょっとぐらい恥をかいても失敗してもいい。大事なことは動き続けることかもしれません。

「大きな企業は偶然を許さない」ということを指摘されていましたが、それも納得できる話で、それぞれの社員が偶然を起こして仕事をしたら会社としての統制が崩れてしまいます。けれども小規模なベンチャーであったり、あるいはもっとスケールを縮小して個人であれば、偶然を契機として人生を変えることもできる。

そんな人生を、そして世界を変えたムーブメントの例として「Free Hugs」という活動の映像を最後に流しました。あるアメリカ人の話で、彼のお母さんはいつも彼をハグしてくれた。なぜかわからないけれどハグしてくれた。けれどもお母さんが亡くなってしまって、抱きしめてくれるひとがいなくなってしまった。そこで彼は、通りに出て他のひとをハグするようになった。

「人間は誰かを助けるためにある」という思想が背景にあります。究極のところ、ぼくらは誰かを助けるために存在しているのかもしれません。というよりも自分のためだけではなく、誰かのために存在していたいものです。

「Free Hugs」の映像を観ました。

正直なところ、ぼくはこの映像が流れているあいだ、涙が出てきて困りました。音楽もいい。Free Hugsのプラカードを掲げているひとは、はじめのうちは気持ち悪がられて敬遠されているのですが、しばらくすると何人ものひとがハグしてくれるようになります。しかし、警察に捕まってしまったりもする・・・。

「強靱」にもつながることですが、ひとつのムーブメントを起こすためには愚直に「動き続ける」ことが大切です。そして、インターネットは冷たい世界のようでいて、その向こう側には血の通った人間の生活がある。Webで他者に何かを「与える」ことはハグなんだな、とおもいました。サバイバルということがテーマだったのだけれど、最後には、とてもあったかい気持ちになった講演でした。

ところで余談ですが、隣のひとと挨拶をしようというウォーミングアップのときに「よろしくなっ!」と後ろの席にいた方から背中を叩かれ、びっくりしたのですが、小林弘人さんから「身体の大きいひと」と呼ばれていたその方は「鉄コン筋クリート」や「アニマトリックス」などのアニメプロデューサーの竹内宏彰さんでした。講演後に名刺交換をさせていただき、電子書籍をつくりたいということを伝えたところ、声優志望者に対する学校案内はどうだろう、というビジネスアイディアをいただきました。

最後の質問コーナーでは、ぼくも小林弘人さんに質問させていただき、本と電子書籍の未来について伺ったのですが、「電子書籍の登場によって、台割りのある雑誌的なものは紙媒体として消えていくかもしれない。けれども書籍は残るでしょう」という見解をいただきました。

それから穴があれば入りたいぐらいに恥ずかしかったことをひとつ。小林弘人さんとも名刺交換をさせていただき、ぼくはその際に本にサインをいただきたかったのだけれど、間違えて家入一真さんの『こんな僕でも社長になれた』を持っていってしまった(苦笑)。ご本人の前で、この本にサインを・・・と書店のカバーを外したら、家入さんの本で「家入くんの本に僕がサインしたらダメでしょー!」と言われてしまった。そりゃそうですよね。ああ、恥ずかしかった。

と、いろいろなことがありましたが、とても充実した土曜日の夜でした。イルカの学校、また参加したいとおもいます。世田谷ものづくり学校もとても面白い場所だと感じました。校内の机にたくさんのフライヤーが置かれていたので、めぼしいものを片っ端からいただいてしまった。帰宅してからいただいたフライヤーに目を通したのですが、デザインから音楽、映像まで、さまざまなクリエイターの活動が刺激的で、地域活性化のためのプロジェクトもあります。これは!というイベントなどには、積極的に参加していくつもりです。

投稿者 birdwing : 2013年4月22日 11:12

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