« 合成から創造する。 | メイン | リアルの到達点。 »
2006年2月 8日
ともに創るということ。
ダン・ギルモアの「ブログ 世界を変える個人メディア」という本をやっと2/3まで読み終わりました。巻末は資料なので、あと少しです。もういまさらという感じもしていて遅々として進まないのですが、読んでいるとさまざまなアイディアが浮かびます。そういう意味では刺激を受ける本です。
ちなみにブログ関係で購入したけれど読んでいない本は「ブログ・オン・ビジネス」「ウェブ進化論」で、気になっているけれどまだ購入していない本は「RSSマーケティング・ガイド―動き始めたWeb2.0ビジネス」です。先月は茂木健一郎月間でしたが、今月はWeb2.0およびブログ関連の読書月間にするつもりです。養老孟司 さんと茂木健一郎さんの「スルメを見てイカがわかるか!」、山田ズーニーさんの「おとなの小論文教室。」も気になっているのですが、今月は既に小遣いを使いすぎなので控えています(控えながらも今日もまた買ってしまった)。
マッシュアップという用語について理解を深めるためのブログを昨日書きました。しかしながら、結局のところ音楽用語としての背景で終わってしまいました。技術的なことはきちんと調べながら書いていきたいのですが、マッシュアップってどういうことだろう、と考えたときに、ふたつのポイントが思い浮かびました。
ひとつは、「部品化」です。技術的にはAPI(Application Program Interface)公開、あるいはWebサービスというようなことにも通じるかと思いますが、パーツを組み合わせることで何かを創り上げるということ。環境が違っても組み合わせ可能であることが重要です。趣味のDTM的に言い換えると、打ち込むのではなくループされた素材を切り貼りするリミックス的な作業になる。既存にある曲を勝手に切り貼りしたのがまさにマッシュアップであり、それぞれのパーツが組み合わせ可能になっている必要があります。Acid互換だったりREXファイルなどの規格に合わせることでパーツとして利用できるようになります。
ふたつめは、「共創」です。これは異なるクリエイターがひとつのものを創り上げていく、ということです。そこには、対話、コミュニケーションが必要になります。もちろん既に完成された作品(サービス)を使う場合もありますが、仮想的な対話も必要かもしれません。プログラムの開発にも、音楽や小説などと同様、プログラマーのテツガクや美学などがあるんじゃないかと勝手に思っているのですが、それを無視して勝手に合成されたりすると、やはり原作者としては腹も立つのではないでしょうか。マッシュアップで問題になるのは、主として権利関係ですね。対話には、権利関係の対話もあれば、クリエイティブな対話もあると思います。どちらかというと前者が重視されがちなのですが、よいものを生み出すためには後者が重要ではないかと考えています。
ふたつめの「共創」を考えたときに、ぼくは同窓会ブログで「みんなで小説を作れないか」などと考えていたことを思い出しました。この同窓会ブログは、ココログを使って4人のライターが投稿可能にしています。当時は複数の投稿ができるブログはココログか、あるいは自分でレンタルサーバーを借りてサイトを構築していくしかなかったので、簡単なココログを選択しました。現在はもっと増えたのでしょうか。この同窓会ブログは、みんなで創り上げている、という雰囲気になっているんじゃないかと思います。とはいえ、基本的に誰かの投稿にコメントするスタイルです。ひとつのテキストをみんなで編集していくという方法はとっていません。
ということをちらと考えて、思い当たったのがWikiです。ちょうどこのブログの本100冊+映画100本プロジェクトをなにか別のツールで整理したい、と考えていたこともあり、また、「ライブドア、Wikiにプレゼンテーションファイル変換機能」という記事も読んで、へえと思っていたことから、いろいろと渦中な会社なので大丈夫かな?とも思いつつライブドアのWikiを使ってみました*1。
うーん。まだスケジュール表のテンプレートぐらいしか使っていないのですが、あくまでも管理ツールとしてはびみょうです。まだまだ発展途上な気がしました。とはいえ、使い方次第という気もしています。それこそみんなで小説を書くなんてこともできそうです。仕事関連で思いついた用途もあったので、別に実験的なページを作るつもりです。
ところで、理想をいえば、本100冊+映画100本プロジェクトはそれぞれ2つのサブブログとして展開して、それらをメインのブログ上のレイアウトとして組み合わせるようなスタイルになっているとうれしい。つまりDTPでいうと、流し込みのコラムのようなものでしょうか。「ここにはブログAが入る」「ここにはブログBが入る」とモジュール化されていて、そこから外部のブログのコンテンツを引っ張ってきて、引用するような仕組みがあるといいと思いました。ブログパーツっぽい発想でしょうか。知らないのはぼくだけで、もう既にあるのかもしれません。また、これもまたマッシュアップ的な発想のような気がします。
+++++
*1:試験的に公開してみたのですが別途アイディアがあったので、試験的に作ったWikiは削除することにしました。公開できるようなものになったら、ご紹介いたします。
投稿者 birdwing : 2006年2月 8日 00:00
« 合成から創造する。 | メイン | リアルの到達点。 »
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://birdwing.sakura.ne.jp/mt/mt-tb.cgi/548