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2006年4月 3日

メモのためのツール。

昼間には強風が吹き荒れていました。最近は風の強い日が多いようです。とはいえ4月の最初の月曜日、新入社員か就職活動中なのか、街中にはスーツ姿のひとが目立ちました。なんとなくフレッシュな感じがします。

新入社員の頃、入社した会社の先輩が会議中にノートブック(東芝のダイナブック)を開いてメモを取っているのをみて、おおっビジネスマンはかっこいい、と思ったものでした。その先輩が退社するときにダイナブックを譲ってもらって、しばらくは真似をして使っていたことを覚えています。とにかく学生時代には人差し指でワープロを打っていたのですが、会社に入社してまずブラインドタッチの訓練を叩き込まれました。しかしながら、結局のところ仕事がものすごく忙しくなって、速く打たざるを得ない状況になった。気付くと喋るのと同じスピードで打つことができるようになっていたのですが、研修よりも実戦の場で磨かれるものです。会社によってはじっくりと新人研修をやる職場と、いきなり現場に引き出される会社とあると思います。郷に入りては郷に従え、という言葉もありますが、頑張ってほしいものです。

ところでぼくはその後、PDAを使っていたこともあります。クリエでPalm OSの速記のような入力方法を覚えました。しかしながらノートパソコンにしてもPDAにしても、個人的には会議や打ち合わせ内容をメモするツールには向いていないようです。というのも、ぼくのメモというのはノートにばらばらに単語を書いて線で結んだり囲ったりというスタイルなので、テキストと図形が必要になり、電子機器ではメモがうまく取れない。いまではすっかり紙のノートに手書きです。ツールが小型軽量化して紙のようなパソコンが登場して、ペンで入力できるようになればいいのに、と考えたりもします。資源節約や環境のためには、そんなツールが理想的かもしれません。

Origamiとコードネームで呼ばれていたマイクロソフトのUltra Mobile PCも、ついにベールを脱ぎました。日本版の第1弾「SmartCaddie」は9万9800円だそうです。CNET Japanでは、「フォトレポート:Origamiへの道--写真で振り返るモバイルPCの歴史」としてハードウェアの変遷が紹介されています。持ち運べるパソコンというのは、やはり人類の夢みたいなものなのでしょうか。希望としては腕時計ぐらいの大きさまで小型化するといいのですが。21世紀なので、そういう未来的なハードウェアに期待します。。マイクロソフトのプレスリリースを読むと、立命館小学校に導入が決まっているようです。この環境で育った子供たちは、現在のデスクトップのPCなどをみたときに、えっ?パソコンって画面がキーボード(スクリーン キーボード)じゃないの?ペンはどこにあるの?なんてことにもなりそうです*1。

ノートパソコンやPDAなどのデジタル機器でメモを取るメリットとしては、テキストをその場でメールに添付して配布したり、2次利用できることにあると思います。議事録などを書く場合には、ノートを見ながらわざわざ文字を入力するのは手間がかかります。そういう意味で、パソコンによるメモというのは便利です。

少し古い記事ですが、アメリカの大学で講義中にノートパソコンによるメモを禁止したところ、大きな話題になったという記事がありました。CNET Japanの「「授業中のノートPC使用禁止」--米大学教授の判断にブログ界は賛否両論」という記事から引用します。

この教授は、コンピュータのせいで学生の注意力が散漫になり、講義内容を熟考することよりも、自分の一言一句を書き写すことに没頭してしまうと述べている。大学側は、今回の判断は同教授の一存によるものとしているが、これによってある興味深い疑問が生じている。それは「はたして学生は、自分に最も都合のよい任意の方法で講義ノートを作ってもかまわないのだろうか」ということだ。現在われわれが向き合っているのは、勉学にコンピュータが欠かせない環境の中で育ってきた世代の大学生や大学院生だ。彼らからそうした機器を取り上げ、おそらくは一度も試したことのないノートの取り方を強要するのは、公平と言えるのだろうか。

この文を読んで感慨深いものがありました。手書きでノートを取る経験のない学生がいる。そういう時代になってきたのか、と実感しました。もちろん、英語圏だからという前提条件はあるかもしれませんが、日本でもそんな学生が増えてくるのでしょうか。

デジタルの恩恵という意味では、百式の田口さんが作られているcheck*padを最近活用するようになったのですが、これは便利です。ブログで書きたいネタなどを備忘録として書きとめておいています。

読書しているときにも、よいと思った表現などを書きとめておきたい衝動にかられることがあるのですが、抜き書きしたりページ数をメモするのは面倒です。そのまま放っておいて、後であの言葉はどこで読んだっけかな?と思うことがあるのですが、ページを必死でめくってもみつからない。Googleが書物をテキストでアーカイブしてくれるのを待つしかないのでしょうか。

*1:4月5日追記

投稿者 birdwing : 2006年4月 3日 00:00

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