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2008年8月28日
未来のフォルム。
都心では今年の夏、どしゃどしゃ雨が降って、がらがらカミナリが鳴る日が多く、だいじょうぶか地球?という不安が募ります。おまけに地震も頻繁に発生するようで、何かがおかしい。
変化というものはちいさな振幅で近付いてくるものですが、認識されるぐらいに大きくなったときには、もはや取り返しがつかない。豪雨やカミナリや繰り返される地震は、地球の悲鳴のように聞こえます。あまりにも大きな自然の力に、ちっぽけなぼくらは為す術もないのだけれど、なんとかできないだろうか。
洞爺湖サミットの開催など、社会的には環境に対する意識が高まっているようであり、サーバーの省電力などに注力するグリーンITという言葉も最近よく聞きます。環境に対する取り組みは、まず個人が率先すべきだとは思いますが、企業としてもがっつりと取り組んでほしいところ。
とはいっても、環境対策にもお金がかかるもので、なかなかビジネスと両立できないのではないでしょうか。内部統制によってますますプリントアウトされる紙が増えるなど悩ましいのですが、個人レベルではできないことを法人が取り組むことによって、地球の悲鳴を少しでもやわらげることができたらいいですね。
あまり熱心に環境について考えているわけではないので不謹慎ではありますが、エコの分野で惹かれているのは電気自動車の世界です。
21世紀であることだし、未来には夢を抱いていたい。どうしても電気自動車というと、電池を入れて走るラジコンみたいなイメージがあるのですが、美しいフォルムのスポーツカーもあります。たとえばシリコンバレーのベンチャー企業であるテスラモータースのクルマ。サイトから。
■TESLA MOTERS
http://www.teslamotors.com/
なんとなくヨーロッパの雰囲気があって素敵だ。
テスラモータースのテスラは、エジソンと並ぶ天才と呼ばれている発明家のニコラ・テスラから取ったようです。ニコラ・テスラといえば「シガレッツ」という映画のなかで、テスラコイルというカミナリを起こすような機械が出てきたのですが、その発明者として知りました。
テスラモータースの電気自動車は、無骨なコイルが飛び出ているようなものではなく、美しい未来的なデザインでカッコいい。走行する雰囲気も優雅です。プロモーションビデオをYouTubeから。
■Tesla Roadster
おおお、やはりエンジンというよりモーターの音なんですね。当たり前ですが。
一方で日本にもすごい電気自動車があります。慶應義塾大学で開発されているELLICAです。こちらのサイトもいい感じです。
■ellica.com 慶應義塾大学電気自動研究室
http://www.eliica.com/
YouTubeからはテレビ番組。
■Carro Eletrico ELLICA
ポルシェと競争してますね。8つのタイヤそれぞれにモーターが直接付いているため、加速が凄いらしい。最高速度は400キロ近く(370キロ)出るとのこと。しかし2億5000万円のクルマとは。
レーサーの片山右京さんも試乗されたようで、BIGLOBEの記事で次のように語っています。
基礎テストということで、タイヤからサスペンションを通してインプットされる路面のデコボコの影響や、タイヤのころがり抵抗のデータを中心に集めたので、速度は250キロ程度の走行。いつもの爆音状態のコックピットと違って、振動も少なくまさに未来感覚。
さらに、200キロを超えるあたりからは、ヒューンとキーンが混ざったUFOみたいな音がしてきて、気分はスターウォーズのスカイウォーカー。気に入りました。
エコロジーとテクノロジー、そしてビジネスをともに発展させるのは困難かもしれません。しかし、リクナビネクストのTech総研に、ELLICAプロジェクトの清水浩教授のインタビューが掲載されていますが、清水教授を電気自動車の研究に突き動かしてきたのは、子供の頃にとにかくクルマが好きだった、とのこと。なんだか心温まるものがありました。
ほんとうに迷ったときは、原点に帰ればいいのではないでしょうか。自分が快く思うもの、満足できるものは、たとえ大勢ではなかったとしても、誰か他のひとを喜ばせたり満足させたりするものだと思います。それに自分が満足できないものは、ひとにも薦められない。
年齢とともに野心は枯れていってしまう気がしているのですが、世界を変えてやるぞ、ぐらいの勢いを取り戻したいものです。電気自動車の開発プロジェクトのような仕事はなかったとしても、少しでも何かを変えていきたい。ランチからの帰り道、突然の豪雨に打たれて、びしょびしょになりながら、エコとビジネスについてそんな思いをめぐらせてみました。
投稿者 birdwing : 2008年8月28日 23:59
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