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2009年5月 9日

翼を休めて、飛ぶのをやめて。

鳥にちなんだハンドル(BirdWing)を使っていますが、鳥たちだって長いあいだ飛んでいると疲れることもあり、傷を負って翼が折れてしまうこともあります。グライダーや飛行機であってもメンテナンスが必要になる。

ブログもまた同じでしょう。システムだけでなくブロガー個人も定期的に休む必要があるだろうし、更新頻度をあげるよりじっくり書いたほうがよい場合もある。エントリの品質にこだわるのであれば、時間をかけて書いたほうがぜったいにいい。好きではじめたことだから、切迫したように書かなくても構わない。

長い人生、走りつづけると息切れします。燃え尽きたりもする。ちょっと待て、何のためにオレ走っていたっけ?とわからなくなることもある。そんなときはむやみに暴走せずに、立ち止まって行く末の地図を確認したほうが賢明です。

そんなわけでブログの更新を止めていました。

ほぼ1ヶ月ぶりの更新になります。
お久し振りです。みなさん、いかがお過ごしでしたか?

更新を止めていた期間、当然ですが何もしていなかったわけではありませんでした。仕事はあり、4月生まれのぼくは誕生日を迎えてひとつ歳をとり、新型インフルエンザのパンデミックに怯えながら大型連休もあった。

そうして別の場所で、むしろこのブログよりも大量の文章を毎日書きつづけていました。全然違う形態「だ、である」調の文章です。

書きつづけてみると、「だ、である」調のほうが自分に合っていました。自由に思いを語ることができます。なかなか出来のよい文章もあるのですが、そのときに書きつづけた膨大な文章は、公開するつもりはありません。ものすごくプライベートなことであり、自分の内面について考察した深い内容なので。さらにまた別の場所でも書いていました。膨大な自分に関する考察から得たことを箴言的に表現すると・・・という、まとめ的なものとして活用していました。

本も読みました。1ヶ月のあいだ11冊読んだかな。そのなかでもいちばん衝撃的に読み終えたのは次の本です。

4622039702夜と霧 新版
池田 香代子
みすず書房 2002-11-06

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アウシュビッツの支所に収容された心理学者の記録です。名著といわれていますが、ほんとうに戦慄するぐらいよかった。

これも、まあまあ参考になるところは多くありました。

4903908127文章は写経のように書くのがいい
香山 リカ
ミシマ社 2009-03-02

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この2冊については感想を書くことがあるかと思いますが、他の本についてはさすがにもういいかな、という気がしています。ああ、黒川伊保子さんのこの本は書くかもしれない。黒川ファンのわたくしとしては、外せません。

4087203743日本語はなぜ美しいのか (集英社新書)
黒川 伊保子
集英社 2007-01

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映画も観ました。こちらは5本。アクションが多かったのですが、一風変わったものとしては次の2本が印象的だったでしょうか。

B001P953IEその男は、静かな隣人 [DVD]
フランク・A・カペロ
アット エンタテインメント 2009-04-03

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どこか「ファイトクラブ」的でもあり、自宅で飼っている金魚が話をする演出は「アメり」のようでもあります。パワハラを受けている惨めな社員が、カイシャをぶっ壊そうと夢見ているのだけれど、その夢と現実が錯綜するようなストーリー。

B000R3AL5O毛皮のエロス~ダイアン・アーバス 幻想のポートレイト~ [DVD]
ニコール・キッドマン.ロバート・ダウニーJr, スティーヴン・シャインバーグ
ギャガ・コミュニケーションズ 2007-08-03

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こちらは男の脱毛が流行る時代ですが、ぼーぼーな多毛症の人間が隣りに引っ越してきて、その謎めいた人物に惹かれていく主人公(ニコール・キッドマン)のお話です。

ところで、あえて告白してしまいます。

実は、空白の期間、メンタルクリニックに通っていました。いまも薬は飲んでいます。精神を病んでしまったようです。

とにかく不眠がひどかった。たぶんそれほど重度ではないと診断されたかと思うのですが、うつ病だったのだと思います。デパス、ドクマチール、ジェイゾロフトという薬を処方していただき毎日飲んで、カウンセリングも受けていました。それだけ精神が追い込まれていたんじゃないかな。

最初に医師に診察を受けたときは、「辛かったね」ということばをひとこと聞いただけで涙が止まらなくなり、1時間のカウンセリングでもぼろぼろでした。仕事にはきちんと通っていたし、家族ともふつーに話していたのですが、内面はひどく壊れちゃっていたんだなあ・・・とおもいました。

ただ、連休には劇的にすばらしいことがありました。それで一気にうつも吹き飛んでしまった。というか、やっとブログが書けるようになった。

人生はドラマじゃないと思うのですが、実はドラマを超えているようなできごともある。つくりものの映画や小説なんかよりも、現実に起きたことのほうがスリリングであり、すばらしいことがあります。しかもそれは、自分がシナリオを起こすことができるし、さらにそのシナリオが運命によって、予測もつなかい方向に展開されることも考えられます。

ひょっとしたら現実の人生は、映画なんかよりずっとドラマチックかもしれない。そんなことを感じた連休でした。ここであったことを生涯忘れることはないでしょう。

という経験を経由して、ゆるゆるとブログを再開したいと考えています。

ほんとうは、まったく違うスタイルでブログを立ち上げようとも思ったのですが、長期的な意味からライフワークとしてこのブログは必要だと考えています。なので、更新頻度は低くなるかもしれませんが、ぼちぼちとつづけていきたい。

あんまりたいしたことは書けないのだけれど・・・よろしくお願いします。

投稿者 birdwing : 2009年5月 9日 07:16

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2 Comments

がど 2009-05-09T20:38

おかえりなさい。
劇的なすばらしいこと、とても気になりますがいいきっかけとなったようでなによりです。そしてお誕生日おめでとうございました。
私は五月病ですが、以前の休職した経験もあるし、力の抜き方をおぼえていこうかな、と最近思います。
改めてこれからも宜しくお願いします。

BirdWing 2009-05-10T11:14

ただいま。
劇的なすばらしいことはプライベートなので書けないのですが、いいきっかけとなりました。ひとつ歳もとってしまいました。ありがとうございます。
復職されて、がどさんもお仕事大変ですね。ふたりの息子さんの子育てもあり、非常に多忙なのではないかと思います。ただ、ほんとうに力の抜き方は大事です。力の入れ方より難しいかもしれません。
こちらこそ改めてよろしくお願いします。

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