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2005年1月17日

未来に対する洞察

IBMがPC事業を分離したことに引き続き、HPではPCとプリンタを統合する動きがあるようです。

■HP、PC事業をプリンタ部門に統合

両部門はすでに、家電製品などのプロジェクトにおいて広範な協力を行ってきている。両者はこれまで、リビングルーム向けに設計されたPCやテレビ、デジタルカメラ、プリンタ、そしてApple Computer製iPodのHP版を含む携帯音楽プレイヤーなどの家電製品を販売してきており、今回の部門統合でこれらの製品ラインが1つに組み合わされることとなった。

ここでも携帯音楽プレイヤーが出てきますが、デジタル関連の製品は互いに連携したり機能を共有するものが多くなってきています。だから、ひとまとめにするというのは、非常にわかりやすい

これは前向きな見解なのですが、アナリストとしては、HPの事業がうまくいっていないのでは?と懸念する考え方もあるようです

「この組織改編で、HPのPC事業の業績が上向くかどうかは疑問だ。この部門統合は、PC事業がHPの期待していたような利益を生み出していないことを示唆しており、それが一番重要な点かも知れない」と、Argus ResearchアナリストのWendy Abramowitzは述べている。

余談を挟みますが、現在データ分析の仕事を進めています。データを分析するときに、多いデータに注目するのか、少ないデータに注目するのかによっても、判断が変わってくる。同様に、ポジティブな情報に注目するのか、ネガティブな情報に注目するのかによっても、考察の方向がまったく変わります。

しかし、リスクを回避するのであれば、ネガティブな情報に注目して対策を練った方が賢明かもしれません。

HPのPC部門は黒字だが、PCビジネス全体は今後数年にわたってさらに厳しい状況が続くとみられている。市場調査会社Gartnerの予想によると、PC市場は2005年に比較的活況となるものの、2006年から2008年にかけては成長率が鈍化するという。こうした圧力から、有力PCメーカーは事業の縮小や、あるいは撤退までをも視野に入れているとGartnerは述べている。

いま、PC関連業界の動きは、この数年後を見据えたものかもしれません。

ところで、分析の仕事以外には、部門の業務案内を制作する仕事にも携わっているのですが、こちらも5年間使い続けられるものを作るためには、未来に対する洞察が必要になります。まだ、はっきりと見ることはできないのですが、見ようと努力することによって見えてくるものもあるようです。

投稿者 birdwing : 2005年1月17日 00:00

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