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2005年4月 8日

過去と未来のあいだで

苦労して3月に会社の業務案内をリニューアルしたのですが、付録としてIT業界の歴史をチャート化してまとめました。1968年(インテル設立)から2004年まで、インターネット、モバイル、コンピューティング、エンタープライズ、エンタープライズの分野で何が起こったのか、という出来事と、統計資料のデータをもとに市場の拡大をドットでデザインしています。お客様にお見せしたところ好評です。やはりIT業界に勤められている方は、激変する歴史を背景に、その波を超えて努力された方が多い。このページでご紹介できないのが残念です。

歴史といえば、ヤフーでは、インターネットの歴史を描いた「インターネットの夜明け」というムービーを、5月23日からYahoo! JAPAN上にて無料で公開するようです。

■インターネットの歴史を描いたドキュメンタリー、ヤフーで無料配信

「インターネットの夜明け」は、日本国内でインターネットの実験が始まった頃から現在に至るまでのインターネットインフラの発展を描いたドキュメンタリー番組だ。約120分ずつの前編と後編に分かれており、前編は1981年に始まった慶應義塾大学におけるLANの実験や、その後のJUNET(Japan University NETwork)について、またインターネット上の相互接続ポイントとなるIX(インターネットエクスチェンジ)の運用を専門に行うJPIXの設立や商用IXの誕生と進化について描かれている。後編は、ブロードバンドの黎明期からADSLの発展、携帯電話によるインターネットの登場、IPv6などについて描かれている。

業務案内を制作するにあたって、サイトや図書館などでいろいろと探したのですが、インターネットやIT業界の歴史を包括的に語った資料というのは、ありそうでないものです。日経BP社の「IT用語辞典」の巻末資料が最も役に立ったのですが、ヤフーの映画も、もう少し早く公開していただければ、と思いました。

ところで、過去の歴史はまとめたのですが、次に「これからどうなるだろう」ということを考えはじめました。

そこで、織田氏がnikkeibp.jpで掲載している「Webマーケティングの近未来」を最初からじっくり読み直したのですが、あらためて先見性のある文章にうならされました。自分では新しいことを言っているつもりだったことが、すべてここに書かれている。勉強が足りないなあ、と反省することしきりです。

読んだことをベースに作成した企画書の一部を掲載してみました*1。サムネイルをクリックすると拡大できます。

media.jpg

レガシーなマス4媒体という環境から、ブログやSNS、音声や映像の配信技術が発展・普及していくことで、Consumer Generated Media(CGM:消費者制作メディア)が出現します。一方で、これは僕の造語ではありますが、ビジネスブログやブランデッドエンターテイメントなどによって、ビジネス制作メディアも当然のことながら出てくると思います。

そしてメディアが、企業・レガシーメディア・消費者のそれぞれの層で発生するがゆえに、検索や推薦といった機能や、インフルエンサーとなる人々が重要になってくる、という構図です。

まだ勉強不足なので、これから詰めていく必要がありますが、状況を俯瞰して図にしてみると、見えてくることが多い。あとは、じゃあ自分たちはどう動くか、何ができるか、ということでしょうか。

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*1:このブログは文字ばかりですが、実はこういう企画書を書く仕事が僕のメインの仕事であり、チャートを作っているときがいちばん楽しかったりします。とはいえ、最終的に採用されなければ、企画書としての意味がないのですが。

投稿者 birdwing : 2005年4月 8日 00:00

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