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2005年12月22日

聞こえるキャンペーン。

新宿の小田急線の改札を出た場所に、TEPCOひかりのキャンペーンブースが設置されています。ネット対戦を体感できるようにXBOX360が置かれていたり、サンタの姿のキャンペーンガールがびらを配っていたりしています。何をかくそう、半年ぐらい前に、そのキャンペーンでアナログ回線からいきなりFTTHに乗り換えの申し込みをしたのですが、その背景には「TEPCOひかりにかえたのは~」というキャンペーンソングが頭に残っていたこともある。あの曲を歌っているのは、どこかのストリートミュージシャンっぽい女性なんですよね。テレビでみたことがありました。

そのTEPCOひかりが、いま「替え歌グランプリ」というキャンペーンをやっています。応募期間は1月31日(火)までのようです。これは、2つのコースに分かれていて、「まるごとコース」ではあの耳に残る歌の3ヶ所を穴埋めする。「ひとことコース」では、「浮いたお金で○○○」のように、最後のフレーズを考える。応募された曲は、スタジオミュージシャンが録音してホームページで公開。公開された作品は、アバターのような形で広場に集合しているようなページで見ることができて、そこで投票できるようにもなっています。つまり作る・投票するという参加型のキャンペーンというわけです。グランプリは賞金100万円。すごい。

新しいCMも山田孝之さん、本木雅弘さん、本上まなみさんの3人を起用して、それぞれ別の歌詞によるバリエーションで展開しています。Webのページで歌を聞くこともできるし、ストリーミングでCMを見ることもできる。理屈っぽく解説しちゃうと、消費者というのはいろんなライフスタイルや価値観があるようになってきているわけで、そのためにはCMもひとつという時代じゃないのかな、という感じです。マスとはいえ、CGMっぽい視点も入っているかもしれない。そもそも「替え歌グランプリ」のキャンペーンで何パターンもCMソングができるわけで、しかも作りながら、投票しながらその曲がますます印象に残る。考えてみるとすごいキャンペーンかもしれない。

ところで、替え歌というのは、なかなか簡単にできそうで、できないものです。お笑いのネタ的なセンスが必要です。同時に自虐的であれ、軽い攻撃であれ、シニカルな視点も必要。SNSで知り合ったある方はブログで替え歌を連発していましたが、すごい才能だ!と驚きました。笑わせていただきました。ここで紹介しちゃってもいいのですが、個人的に楽しんでいるので、ないしょにしておきます。

さて、このキャンペーンで思ったのですが、確かにミュージシャンを使っているから歌のクオリティは高いと思います。ただ、もし音声合成技術が進歩したら、リアルタイムでテキストで歌詞を入力して、ぽんと送信ボタンを押すとキャラクターが歌い出す、なんてこともできそうだと思いました。

以前にも紹介しましたが、BIGLOBEのウェブリシールの音声合成シールを使ってみました。これがあっという間にできて、テキストを入力すると(500文字までだったかと思います)、その場ですぐに読み上げ再生する。いま知人と協同で運営しているブログの紹介用に使っています。ロボット声、宇宙人声もできるほか、おすもうさんなんてキャラクターもある。なかなか面白い。と、同じような技術だと思うのですが、PENTAXの音声合成ソフトウェア「VOICE TEXT」のサイトでは文字を入力すると読み上げてくれます。なかなかリアルな音声です。200字程度ですが、いろいろと楽しむことができます。サンプル音声はかなりクリアなのですが、抑揚がちょっと変かも。

昨年5月のリリースなのでやや古めですが、富士通研究所でも音声合成技術の研究をされているようで、サンプルを聞き比べてみると、従来のものよりも格段とよくなっています。さらに関西弁などもあって面白い。この音声合成は、抑揚と感情をつけるのがなかなか難しいと思うのですが、アニモという会社のFineSpeech V2.1によるデモでは、「新しいメールが、届いています。」について、嬉しい、悲しい、怒った、冷たい、平常 という5パターンの視聴ができるようになっています。うーむ、しかし微妙な感じがする。

ぼくも趣味のDTMでVocaloid MEIKOというソフトウェアを活用しているのですが、ほんとうは歌わせるためのソフトウェアなのですが、音程をいじることで朗読っぽいものをさせたことがありました。有馬ゆえさんの「惑星」という詩を朗読させています。muzieというサイトで公開しているのですが、「★Vocaloid MEIKO使用」と記述してある曲では、部分的なものも含めてこのソフトウェアをトライしています。

Podcastingによる音声ブログというのは、ぼくはなかなか浸透しないような気もしています。というのは、ぼくも少年の頃に、DJに憧れて自分でテープを作っていたこともあるのですが、家族がいると恥ずかしいし、なかなかコツがつかみにくい。しかしながら、テキストのブログを読み上げる、というサービスはありそうな気がしました。インカム付きで、「そこ、とばして。次」などとオペレーションができるといいですね。

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■TEPCOひかりのキャンペーンサイト。最優秀賞は100万円ですよ?

http://www.kaeuta.jp/index.html

投稿者 birdwing : 2005年12月22日 00:00

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