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2007年3月 1日

有料と無料のあいだで。

RSSリーダーなどで情報収集するようになって、IT関連の雑誌をすっかり買わなくなりました。ネットで情報収集をすれば無料だというメリットもあるのですが、やはりリアルタイムで情報が手に入るのがうれしい。しかしながら、PCの画面にしがみついて情報を読むのにせいいっぱいで、雑誌まではとても・・・と、お腹がいっぱいな感じもあります。

ある程度の情報をさばくスキルが向上すれば、大量の情報の海にのまれても大丈夫なのかもしれませんが、情報が多ければ多いほどノイズも多くなる。情報疲れがひどくなります。何ごとも、ほどほどがよいようです。そんなわけで最近は、RSSリーダーに登録するサイトも厳選し、さらに自動更新をかけないようにしました。読みたくなったときに更新する。情報に主導権を預けるのではなく、自らが情報を取りにいくという姿勢でありたいものです。

さて。雑誌を読まなくなったとはいっても、かなり前になるのですが(いつだったか忘れた)、月間アスキーの4月号を購入しました。久し振りという感じです。

B000NCJLI2月刊 ascii (アスキー) 2007年 04月号 [雑誌]
アスキー 2007-02-24

by G-Tools

何ヶ月どころか何年ぶりぐらいのPC関連雑誌の購入ですが、結構中身が濃くて楽しめました。が、いま思うと、広告が少ないから中身が濃いと思えたのかもしれない(苦笑)。あるいは記事体裁の広告に姿を変えて、記事のようにみえるけれども実は企業から広告費が出ている、のかもしれませんが。

月間アスキー4月号の特集は、特集1「ケータイ大戦略」、特集2「買わせる仕掛け2.0」です。もうずいぶん購入していなかったので記憶が曖昧なのですが、以前はPC雑誌といえば、パソコンやプリンタ、デジタルカメラなどハードウェア一色ではなかったでしたっけ。なんとなくビジネス雑誌と間違えるような内容で、あれ?○○アソシエ読んでたんだっけ?と間違えそうな気もします。

雑誌の内容が変化していることから、世のなか全体が製造からサービス主体に動いている、ということも読み取れそうです。

と同時に、ぼくはフリーペーパーのファンなのですが、地下鉄の駅でGOLDEN min.10号もゲット。

gm10.jpg

怖いおじさんが睨んでいるなあ、と思ったら三浦友和さんなのでした。三浦友和さんも、もう50代ですか。インタビューのなかで次の言葉に重みがありました。

「もうすぐ死ぬなと、50歳になったときに思いましたね。人生の残り時間が少なくなったという意味ですが、生きたとしても、頑張っても、あと30年そこそこ。仕事はあと10年かなと。あくまでも僕の場合ですが、体力・気力・思考力、すべての点でまわりに迷惑をかけずに仕事に専念できる最後の10年間といった位置づけでしょうか。ま、この1月に55歳になったから、還暦を迎える頃には、『仕事も70歳までいける』とか言ってそうですけど」

けれどもこの覚悟によって、仕事を「真剣に考えるようになりました」と変化が生まれたそうです。人生は有限である、と考えると、一瞬もムダにできない。ぼーっとしていれば10年ぐらいあっという間に経ってしまうわけです。有限である毎日を悔いのないように、覚悟して生きていたい。

今回のGOLDEN min.10号のテーマは「妻とのコミュニケーション」なのですが、この特集人気があるそうです。が、ぼくはちょっと照れて読みにくい。統計の円グラフや、夫婦関係円満度チェックなども、あんまりやりたくない(ショックな事実を突きつけられるとかなしいので 苦笑)。しかし、何も考えずにのんきに安心していると熟年離婚とかになっちゃうのかもしれませんね。ほどほどに奥さんのことを気にかけておきますか。

この雑誌のなかでは、作詞家の吉本由美さんのコラムが気に入っています。なんというか、ほのぼのします。今回は「速水もこみち」が好きだとぽろっと言ってしまって旦那さんが困惑する話なのですが、日常にそういう瞬間ってある。そんな瞬間をさりげなく切り取っていていい。

ところで雑誌といえば「月刊少年ジャンプ」は休刊になってしまったという記事もみかけました。一方で、無料のマンガ雑誌というのも登場していて、ぼくはまだ手に取ったことがないのですが、マンガ内広告のような手法も取っているらしい。いろんなビジネスがあるものです。

しかし、無料の雑誌とはいえ、最近は内容もかなり濃くなっています。有料と無料は何で区別されるのか、分かりにくくなってきている。テキストだけであれば、編集者にそそのかされて適当なタイトルでヒットを狙って書いた新書なんかよりも(ほんとうにこういう新書を買ってしまうとコーヒー飲めばよかったと思う)、丁寧に調べて見解にも唸らされるブログを無料で読むこともできます。
有料と無料のあいだで、これからメディアはどうなってしまうんだろう、などということを考えました。

投稿者 birdwing : 2007年3月 1日 00:00

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