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2009年1月25日

娘をシミュレーションする。

ぼくには音大を出ていまは専業主婦をやっている妹がいます。大学では音楽療法のようなものを専攻していたようで、サックスを吹いていた時期もありました。音楽教室の先生に就職したのち、音楽だけではいけないと思い立って大学の通信講座で図書館司書の資格を取ったこともありましたが、結局のところ母に落ち着きました。いまのところは、ですが。

母であるところの妹は(といっても、ぼくにはやはり妹は妹なのだけれど)、そこそこ幸せそうです。去年の暮れには、ふたりめの子供を出産。上の子も女の子なのですが、下の子も女の子です。娘がふたり。いいなあ。お年頃になったら大変そうですけどね。

残念ながら、うちは息子ふたりです。娘がほしかった・・・。

そんなぼくのぼやきにいつかブログでコメントをいただいたこともありましたが、子供の頃であれば朝の出がけに「いってらっしゃい」のちゅーを娘にしてもらうとか、パパちゅき・・・のようなバースデイカードをもらうとか、彼氏のことで喧嘩するとか(おとーさんはそんな男は許さないぞ。ああ言ってみたい。苦笑)、嫁いでいく娘を結婚式に送り出す父親の悲哀とか、そんな経験をしたいと思いました。

いや、しかしだめだ。特に最後の結婚式はいけません。きっと涙でぼろぼろになりそうな気がします。

ちなみに何かの本で読んだのですが、娘ができると、おとーさんは丸くなるらしい。やさしくなるそうです。そりゃそうですね、家のなかにコイビトのような存在がいるわけなので。といっても娘からすれば、親父うざい、あっちいけ、という感じなのかもしれませんが(苦笑)。

逆に息子を持った父親はワイルドになるとのこと。これもわかります。ある意味、息子はオトコとして競争相手なので、一種の敵です。敵と常に臨戦状態で暮らしているのだから、そりゃワイルドになる。最近は油断していると刺されちゃったりもしますから、しゃれになりません。たまにぼくも取っ組み合いの喧嘩をするのですが、なんとなく最近は負けそうです。すっかり弱ってしまったので。

娘がいないぼくにも、娘のいる人生をシミュレーションできるサイトがありました。ソニーのハンディカムのキャンペーンサイト「Cam with me」です。

■Cam with me
http://www.sony.jp/products/Consumer/handycam/camwithme/

090124_cam1.JPG

一部で盛り上がっているらしい。ブログパーツになっていたので、以下、貼り付けてみます。


「Cam with me」は娘の成長に合わせて、ビデオを撮る楽しみをシミュレーションできるサイトです。スタートボタンを押すと、ひとりの女の子が0歳から26歳まで大きくなっていきます。その途中で、赤いRECボタンを押すと、その年齢のシーンを擬似撮影できる。ストップを押すことで、画像を切り取ることができ、スクラップした画像は下に並んでいきます。そして、最後には連続して再生される。

女の子は最初、無邪気に笛を吹いていたりします。行進するようにして歩きながら、どんどん成長していきます。

090124_cam2.JPG

その後、彼氏ができたりして。

090124_cam3.JPG<

やがて高校や大学を卒業して、就職して・・・。

090124_cam4.JPGのサムネール画像

はうう。な、泣けた(涙)。ストーリーらしき筋はなくて、映像は何気ない日常のひとこまばかりです。でも、ふつーの日常の断片というのがいい。結婚式の最後に流れるスライドショーっぽい雰囲気がありますが、なんだかじーんとした。

実際にひとりの人間の成長を撮影して映像を編集して観賞するまでには、26年間という長い時間がかかります。このときやっぱり不安になるのは、メディアの問題です。うちも最初は8ミリビデオでしたが、その後にDVに買い換えました。8ミリビデオは壊れてしまったため、当時に撮影した映像は観ることができません。さらにDVDの時代もそろそろ終わりを告げようとしているらしい。ブルーレイディスクが主流になっていくようです。

将来的には、技術の進歩のもとに、せっかく映像というソースはあったとしてもハードウェアとして観ることができない環境になっている可能性もありますね。互換性、持続性をなんとかしてほしい。それこそインターネットの雲の向こう側に、半永久的に保存してくれるような場所があるといいのですが。

ソニーとしては、ライフストリーミングのサービスであるLife-Xなどと連携する試みだと思います。業績の大幅な下方修正が発表され、人員削減の嵐が吹き荒れるソニーですが、がんばってほしいなあ。

投稿者 birdwing : 2009年1月25日 17:37

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