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2006年4月23日
シンデレラマン
▽cinema06-029:誇りに思われる父になりたい。
シンデレラマン [DVD] クリフ・ホリングワース ブエナ・ビスタ・ホーム・エンターテイメント 2006-10-20 by G-Tools |
泣けました。音楽制作にへとへとになって消耗していたせいかもしれないのですが、とにかく泣けた。そもそも以前にも書いたかもしれないのですが、ぼくは静かに耐えるひとに弱いのです。寡黙だけれど強いひと、やさしいけれども厳しいひとに弱い。DVDを借りていたもののすっかりDTMに没頭していたので観ることができず、観ないで返そうかとも思ったのですが、月曜日の早朝3時まで観てよかったと思いました(その分、月曜日はまいりましたが)。
実在したボクサーの物語です。彼が生きているのは1930年代、大恐慌の時代であり、明日の生活にも困るような状況にありました。そして彼には子供が三人いる。空腹のためか息子はサラミソーセージを盗むのですが、息子を叱りとばさずにいっしょに肉屋に謝りに行き、「(どんなに貧乏だったとしても)おまえをぜったによそにはやらない」と約束する。そして約束と家族を守るために、みずからの拳で闘うわけです。闘うひとだけれども横暴ではない。チャンピオンに冒涜されても感情を荒げない。妻を愛していることを公然と言うし、ときには喧嘩もするけれども、それは家族を思ってのことだったりもします。子供たちにはほんとうに優しい。こんな父親になりたい。理想です。
名声から転落してどん底の生活を送っていたときに右の拳を骨折したのですが、そのおかげで肉体労働のときに左手を酷使しなければならず、ウィークポイントの左が強くなった、というエピソードがぼくは好きです。強さの理由が生活で培われたものだというのがいい。さらにその強さの背景には家族がいる。
全体的にフラッシュバックするシーンがよかった。ボクシングのシーンでも、映画的な演出というのがあると思います。映像のテンポもいいし、迫力がある。ロン・ハワード監督といえば、ダヴィンチ・コードもいよいよ公開になりますが、これは観てみたいと思っています。そして、「シンデレラマン」に関していえば、やはりラッセル・クロウが静かだけれども強い男として適役という気がしました。
仕事と趣味に消耗しつつあるのですが、誇りに思われる父になりたいものです。4月23日鑑賞。
公式サイト
http://www.movies.co.jp/cinderellaman/
*年間本100冊/映画100本プロジェクト進行中(27/100冊+29/100本)
投稿者 birdwing : 2006年4月23日 00:00
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