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2005年12月19日

兆しに期待したい。

2005年もあと残すところわずかとなりました。忘年会なども多いようですが、あんなことあった、これからどうするというテーマでいろいろと語るのは楽しいものです。雑誌やブログなどでも、この一年間の総括と来年の予測というのが盛んになってきています。

ダ・ヴィンチの1月号では、「BOOK OF THE YEAR 2005」として5236人の本好きが選んだ今年のベスト本を紹介しています。第1位は「電車男」。うーん、納得できません。あえて言ってしまうと、ぼくはあまり好きじゃないんですよね、これ。読んでいないので批判は避けますが、社会現象ではあったとしてもブンガクじゃないと思うなあ。エンターテイメントであることは確かです。また、作家がひとりで何かを創り出すという時代ではなくなってきて、参加型や投稿型によるパブリッシングが出てきた、という意味では画期的だとは思っています。内容はともかくとして。ちなみに2位は、リリー・フランキーさんの「東京タワー」で、3位はコミックスの「NANA」。うちの奥さんが「NANA」は集めているので読んでいるのですが、ここまで話題になるとは思いませんでした。やはり映画化などもあって、これもまたNANA現象となったのでしょう。村上春樹さんの「東京奇譚集」は10位で、12位にはやはりブログから展開した「実録鬼嫁日記」が入っている。これも時代の流れというものなのでしょう。

橋本大也さんの情報考学Passion For The Futureは、その読書量に圧倒されつつ、いつも読んで考えさせられているのですが、忘年会議を実施、独断と偏見による今年のベスト10を発表されたとのこと。究極のサイトについて「自分のサイト」が10位に入っているのが面白いと思いました。やはりブログを書き始めると、自分の記事がいちばん面白い、と自画自賛モードに入りがちです。もちろん、他人のブログも読むのだけど、自分のブログであったりサイトに自信を持てるということは、それだけ熱心にも書いていることのあらわれだと思います。ところで、報告の第2弾にあるプレゼン資料は面白いですね。アルファブロガーの妻と、彼女といけない関係にある男性の会話が掲載されていますが、「ブロガーはみんな駄目よ。あんなの」と批判しつつ、「ブログを書き始めて1ヶ月で10%のひとが頭がおかしくなるんだって」「3月で38%」がおかしくなり、「60%の人はブログを書くのを止めるのよ。3ヶ月で」と続く。なんだかアメリカのショートコントのような感じです。でも、なんだか頷けるところもある。実際にこの会話のネタ(真実?)はブログのなかで書かれていることなんですね。読んでみたい。ちょっとこれから外出しなければならないので細かくチェックできていないのですが。

その資料にもありましたが、KIZASIというブログ検索エンジンが面白い。これはブログで取り上げられている言葉を、関連性のある語句とともに表示し、さらに24時間、1週間、1ヶ月という範囲でグラフ化してくれます。このグラフ化された画面が、マーケッターごころをくすぐってくれます。このグラフから連想したのは株価のチャートですが、言葉も株と同様、価値が出てくるのかもしれない。そして言葉の価値を上げるのは、ブロガーたちではないかと思います。

来年はどんな年になるのでしょう。きっとブログの動向などに、その芽があるんじゃないかと思っています。その兆しをつかむためには、アンテナとセンサーの感度を上げておく必要があります。

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■ブログ検索エンジンKIZASI。
http://kizasi.jp/

投稿者 birdwing : 2005年12月19日 00:00

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