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2006年7月 8日

ヒノキオ

▽cinema06-040:ありそうな近未来。でも、あたたかい未来。

B000B4NF9Sヒノキオ [DVD]
松竹 2005-11-26

by G-Tools

息子(特に長男)と映画を観るプロジェクトを勝手に進行しているのですが、まずいな、と思ったのは、ぼくが涙もろいということです。ヒノキオは、交通事故で母を失ってしまった少年が、トラウマによって引きこもってしまい、ロボット開発技術者の父(中村雅俊さん)によって作られたロボットを遠隔操縦することによって、学校に通うという物語です。小学6年生という微妙な時期であり、淡い恋愛のストーリーもあったりして、なかなかあたたかい映画でした。冒頭のシーンからすでにぼくは涙目状態だったのですが、うっビール飲みたくなっちゃった、とか、あっあれ忘れてた、とか、泣けそうなシーンはそうやって回避しました。

母が交通事故で亡くなる朝、仕事に忙しい父と母が電話で喧嘩したから母が亡くなったんだということから、母を殺したのはお父さんだ、という怒りを、ヒノキオというテクノロジーを媒介にサトル少年は父に伝えるシーンもあって、これは痛かった。子供ときちんとそのことについて話すことが怖いという父親の意識も痛かった。ぼくのふたりの息子たちもこれから大きくなっていって、いろいろと難しい時期を迎えることになると思います。ブログではいろいろと教育論的なことも書いているけれど、実際にリアルな彼等と向かい合って何ができるか、ということが大事です。

CGは、ほんとうに見事です。これは実写なのか?と思うような場面もありました。けれども、そんなことはどうでもいいことであって(というか大切ではあるのですが)、結局は何を描くか、何をテーマとするか、ということだと思う。子供向きではない映画かもしれないけれど、よくわからなくてもぼくは息子に観てほしかった。そして、息子は「ヒノキオ、よかったな」とぼそっと呟いていました。どこがよかったのか、訊いてみていないのですが。7月8日鑑賞。

公式サイト
http://www.hinokio-movie.com/

*年間本100冊/映画100本プロジェクト進行中(50/100冊+40/100本)

投稿者 birdwing : 2006年7月 8日 00:00

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