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2006年7月19日

集中することと癒し。

本気で仕事に集中してみたところ、あっという間に時間が過ぎて夜の10時になっていました。では、いままで本気ではなかったのか、というとそんなこともないのですが、「そこそこ」本気だったということにしておきましょう。さすがに10時に近くなったところで、効率がぐんと下がったので潔く帰ることにしました。いままではそれでも頑張ってしまったこともあったのですが、最近は何事も「そこそこ」にしておきたいと思っています。

それにしても集中して帰ってきて飲むビールがうまい。このところPRIME TIMEという青い缶のビールをよく飲んでいるのですが、まさに極上の時間という気がします。このビールです。

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そもそもぼくは深い青が好きなのですが、この缶の色がぼくは好きです。といっても、冷蔵庫のなかにごろごろ入っているとなんとなくあんまりよろしくないのですが、一缶だけ取り出して机の上に置いてみると、なんだかいい感じがする。そんなことを考えるのは、ぼくだけかもしれませんが。

ところで、最近、情報系のメールマガジンはほとんどRSSで読むようにしたので、配信されていても開こうともしないのですが、3つのメールマガジンだけはきちんと読んでいます。テキスト系では日刊デジクリと村上龍さんが編集長で発行しているJMM(Japan Mail Media)、そして新潮社の「考える人」という雑誌のHTMLメールです。

このなかで日刊デジクリのNo.2014、7月18日号で三井英樹さんの「プロにとっての「癒し」」という記事があり、これがいいなあと思いました。日刊デジクリは、クリエイターの方が書いているだけあって、なかなか素敵な文章があります。

三井さんの文章は、あるプログラマーが「きれいなクラス定義を見たんです、癒されました」とほんとうに嬉しそうに言っていた、ということからはじまります。

「モノ作りの本質がここにある。」と書かれているのですが、ほんとうによい仕事をするということ、職人であるということは、クオリティに対する感度にあるとぼくも思いました。厳密にはモノづくりとはいえないプログラミングにも、感度のよいプログラマーと悪いプログラマーがいる。

企画も同じであり、ただきれいに企画書を作ればいいと思っているプランナーや、オシャレな横文字を意味も分からずに引用すればかっこいいと思っているようなひとは、違うんじゃないかと思います。というぼくも、かつてはそれがかっこいいと思っていた時期もあるのだけど、最近は変わってきました。相手が必要としないアイディアは、どんなにきれいにまとめても、よい企画とはいえません。しかしながら、そのアイディアをお客さんが求めているかどうかというのは、いつになっても自信がないものです。なぜなら、お客さんの心のなかは絶対に読むことができないものなので。だから難しい。

三井さんは、以下のようにも語っています。

本能的に仲良くできない人たちが居る。きっとそれは、Webそのものを舐めていると感じるのだと思う。開発を舐めている、エンドユーザを舐めている、交わす言葉の端々から、聖域を汚される予感がする。

わかるような気がします。どんな分野でも舐めているひとというのはいますね。それは汗をかかずに成功すると思っているひとのような気がします。

「こんなもんで良いだろう」、「ま、いいんじゃない」、怒りに直結する言葉が、「出来上がり」からプンプン匂う。手抜きをねじり込める場面は、山ほどある。企画、アイデア出し、検証、試作、開発、テスト、体制作り、コミュニケーション、どんな場所でも手は抜ける

手を抜くということに関してちょっと思い出したことがあり、田坂広志さんの「企画力」という本に書いてあったことかな、と引っ張り出して読んだところみつからないので、どこに書いてあったことなのかわからなくなってしまったのですが、「どんなちいさな仕事にも手を抜くべきではない。というのはちいさな仕事で手を抜くと、プロとしての腕が鈍る。腕が鈍ると大きな仕事をしたときに、力を発揮できなくなる」ということをどこかで読みました。しかし手を抜かないのは、こだわるということではなくて、ぼくはツボを押さえることに近いような気がしています。押さえなければならない部分さえ手を抜かなければ、あとは省略してもよい。そのメリハリが大事であって、逆にどうでもいいところにこだわりすぎると全体を見失う。

あとは理屈は置いておいて、集中すると気持ちがいいことは確かです。これも、こだわるのではなくて集中であって、だらだらと遅くまでただ会社に居残ることではない。時間内で最大限の効果をあげようとしたとき、そのためにはどうするか、という考えも巡らせなければならないわけで、緊迫感も生まれる。プレッシャーはきついけれど、そのあとのビールがうまい(こればっかりですが)。

週末に向けて忙しそうなのですが、忙しいというより充実しているという感じでしょうか。しかしながら、睡眠だけはきちんと取ろうと思っています。

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■アサヒプライムタイムのページ。ビールらしくない缶ですが、なぜか好きです。
http://www.asahibeer.co.jp/primetime/primetime.html

■日刊デジクリは以前紹介したような気もするし、JMM(Japan Mail Media)はあまりにも有名なので、「考える人」のページです。実は、実際の雑誌は一度も読んでいなかったりするのですが、最新号は「100人100冊」のブックガイドらしく、気になりました。
http://book.shinchosha.co.jp/kangaeruhito/index.html

投稿者 birdwing : 2006年7月19日 00:00

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