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2006年9月10日
シリアナ
▽cinema06-053:全体を静かに覆う社会の不条理と、ちっぽけな人間のかなしみ。
シリアナ [DVD] スティーブン・ギャガン ワーナー・ホーム・ビデオ 2007-07-13 by G-Tools |
石油をめぐって企業や過激派などの動きが絡みつつ、その大きな社会の陰謀や策略のなかに巻き込まれていく人間たちを描いた映画です。ジョージ・クルーニーが出演しているので、「トラフィック」や「スリー・キングス」などを重ねてしまうのですが、スティーブン・ソダバーグ監督が総指揮をとって「トラフィック」のチームでつくった映画のようです。なるほど、こまかく揺れ気味の映像とか、ちょっと引き気味で撮影する感じとか、社会的なテーマとか、確かにソダバーグっぽい気がしました。
サスペンスによくあるように、さまざまな登場人物と複雑な伏線を辿るのが困難なのですが、最後で腑に落ちます。子供がプールの事故で亡くなるシーンなど、淡々と描かれているのだけど、それが逆に哀しい。とはいえ、ぼくは拷問のシーンが苦手で、反対勢力に捕まったボブ(ジョージ・クルーニー)の爪を剥ぐシーンは、正視できませんでした。ドキュメンタリーっぽい全体の雰囲気のなかでそこだけが刺激が強すぎて、逆に浮いてしまった感じがする。なんとなく平坦につづく物語なのですが、観終わるとずーんという感じで重い何かが残ります。ただ、最近映画から遠ざかっていたのですが、リハビリのためにはもう少し軽い映画がよかったなあ。9月10日鑑賞。
*年間本100冊/映画100本プロジェクト進行中(66/100冊+53/100本)
投稿者 birdwing : 2006年9月10日 00:00
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