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2007年4月14日

トゥモロー・ワールド

▼Cinema07-013:子供こそが未来。

B000KIX9BOトゥモロー・ワールド プレミアム・エディション
クライヴ・オーウェン ジュリアン・ムーア マイケル・ケイン
ポニーキャニオン 2007-03-21

by G-Tools

2027年の近未来を描いた映画なのですが、ボディスーツもなければハイテク機器もありません。この映画で描かれているのは“人類が子供を生めなくなった未来”だからです。

少子化社会といわれていますが、まったく子供が生まれない社会というのは想像したことがありませんでした。その世界では、長寿ではなく、人類最年少の少年(18歳)がもてはやされ、彼がファンに殺害されたニュースが大々的に報道されていたりする。面食らったのですが、逆になんだかリアルです。

大人たちだけの世界というのは、もう未来がみえません。だからほんとうに荒みまくっています。美術品も破壊されるし、暴動も起きる。映画のなかで、世界中がテロで荒んでいて、ただイギリスの一部だけが存続している。そのイギリスでも移民を拒絶することによって、政府と地下組織のようなものが対立しています。そこに世界の運命を変えるひとりの少女が登場して、かつては活動家で現在はエネルギー省に勤めているセオが彼女を擁護して、ある場所へ連れていこうとするのですが・・・。

詳細はネタバレになるので避けますが、この映画は未来を描いたSFというよりも、戦争映画に近い感覚でした。アクション映画ですね。暴力的なシーンも多いのだけど、そんな荒廃した世界でもやさしく生きているひとたちもいて、その姿には胸を打つものがある。

歴史を過去から現在、そして未来につないでいるものは、大人ではなく子供たちではないか。子供を守ろうとするときに戦争に向かう暴力も止まる。ただ、タイトルはどうかと思いましたね(苦笑)。原題は「CHILDREN OF MEN」で、確かにそのままではいまひとつなのですが、トゥモロー・ワールドというと、どうしてもアンドロイドやハイテクな乗り物の映画を想像してしまいます。残念ながら、そういう映画ではありませんでした。4月14日観賞。

公式サイト

http://www.tomorrow-world.com/

*年間映画50本プロジェクト(13/50本)

投稿者 birdwing : 2007年4月14日 00:00

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