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2007年9月11日

空が落ちてくる。

雨降りすぎでしょう(苦笑)。どうしちゃったんでしょうかね、今日の天気は。昼飯を食べようとしたら、ものすごい土砂降りでした。こんな土砂降りの日に思い出した曲といえば、キャロル・キングの「つづれおり」に収録されている「I Feel the Earth Move(空が落ちてくる)」でしょうか。いやーほんとに空が落ちてきそうな土砂降りでした。

キャロル・キングのこの曲は歴史的な名曲ですが、アップテンポで特に低音のベースラインが落ちてくる空の音を表現しているような気がします。そして、サビですっとメロディが明るくなるのもいい。トヨタRAV4(木村佳乃編)のCFソングにも使われていたとか。YouTubeから1971年のライブです。

■Carole King - I Feel the Earth Move
  (1971 LIVE at the BBC)

こういうピアノが結構好きです。アルバムはこちら。

B0001N1OUQつづれおり
キャロル・キング
Sony Music Direct 2004-04-21

by G-Tools

いろんなひとのカバーがあるようですが、MartikaのカバーをさらにYouTubeから。80年代っぽいですね。

■Martika I Feel The Earth Move

ぼくがこの曲および歌詞を聴いていてイメージするのは、なんというか夏目漱石の小説「それから」の最後の部分です(暗っ)。

4101010056それから (新潮文庫)
新潮社 2000

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友人・平岡の妻・三千代を好いてしまった裕福な「高等遊民」代助は、家族から見放され、孤立無援な状態で平岡に三千代を譲るように言います。小説のなかとはいえ、えええっ、という展開ではあり、実はブンガクというよりも究極のいけない恋愛小説なわけですが、そんなエンターテイメントの機微がわかるようになるのは、学生の頃よりも、ある程度年を重ねて落ち着いたいまのぼくのような年齢かもしれません。

映画化もされていて、 森田芳光監督、松田優作さんが出ています。彼女とビデオでこの映画を観たことがあるのですが、重すぎて取り返しのつかないことになりました(苦笑)。カップルで観るもんじゃないです(というか、誰も彼女と観たりしないかー)。

B000BDJ0XEそれから [DVD]
夏目漱石
東映ビデオ 2005-11-21

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自滅的な代助は、まったく「それから」のみえない明日にふらつく足で踏み出します。そこに流れる音楽は「 I Feel The Earth Move」ではないか、と。もちろんキャロル・キングの方のバージョンです。

そんなリスキーな日々は小説のなかだけにしておきたいものですが、激しい雨の音を聴きながら、激しい音楽と激情にかられた物語などを思い出したりしました。疲れ気味なぼくには、そんな激しさを遠くに聴くばかりですけれども。

そういえば今日は9・11。テロも恐ろしいのですが、自分の心のなかのテロリストがいちばん怖いかもしれないですね(苦笑)。どんな人間の心のうちにも、ひそかに隠れているテロリストがいるものです。落ちてくる空よりも、心のなかのテロリストにご注意を。

投稿者 birdwing : 2007年9月11日 23:40

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