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2008年1月14日

トランスフォーマー

▼Cinema08-001:キカイという生命体との共生。

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子供たちは変身とか変形とか、合体が大好きです(ある意味、大人も合体は好きかもしれないけれども。照)。かつて遠い昔には子供であったぼくも、少年の頃には合体するロボットに憧れたものでした。マジンガーZとか、ゲッターロボとかになってしまうのですけどね。知っているひとは同世代ということで。

そもそも21世紀である現在、産業ロボット以外に消費者に手に入るロボットといえば玩具のようなものしか(いまのところは)ありませんが、それでもロボットは身近な存在になりつつあります。隔週でパーツが付いてきて、組み立てるとロボットになる、という雑誌まで販売されていて、機械モノ好きなぼくも購入しようと思ったのですが、家族の反対もあり(全部購入すると10万円ぐらいになる)結局のところ、腕の部分ぐらいまでしか手に入れていません。ふたりの息子たちが大人になる頃には、街をがしがしロボットくんが歩いていたりするのでしょうか。

長男くんが観たいといっていたので、借りてきた「トランスフォーマー」。地球外生命体である彼らはキカイの身体を持ち、地球のさまざまな乗り物に変形することができます。しかし、そこには悪いトランスフォーマーと良いトランスフォーマーがいて、彼等の星は悪いやつらに滅ぼされてしまった。そしてワルロボ(ディセプティコンズ)たちは地球を侵略するためにやってきて、そこで地球人とゼン(善)ロボ・・・オートボッツというらしい・・・との戦いが繰り広げられるわけです。

意外なことに、というか当たり前なのかもしれないけれど、長男くんはトランスフォーマーに詳しい。友達のひとりに、ものすごく詳しい子がいるらしく、これが隊長、これがなんとかだよ、と解説してくれる。しかしながら、DSやりながら観るのはどうだろうか、と父は思った。結局のところきみはロボット出てくるところしか観てないじゃん。

しかしながら、やはり小学生以上のひとたちも対象にしているので、さすがにキスシーンはなかったものの、マスとか童貞とかいう言葉が出てきて、ドウテイってどういう意味?とか聞かれたらどうしよう、しかし10歳なのでそろそろ教えてもいいか、いや自分はそんなこと父親から教わった記憶ないぞ、うーむどうすれば・・・などと父は苦悩した。そんな苦悩をよそに、まったく彼は聞いちゃいないようでした。ほっ。

とにかくCGが凄い。最初はロボットの全体像が見えないのだけれど、徐々に見せていく演出も憎い。けれどもビジュアルだけではなくて、好きな女の子とずーっと前から同じクラスなのに名前すら覚えてもらえなかった存在感のない主人公が、彼のひいじいさんが残した秘密によりロボットたちの戦いに巻き込まれてしまうのだけれど、戦いのなかで成長していき、素敵な女の子(ミーガン・フォックス。この子が結構かわいい)といい仲になってしまう伏線など、脚本もしっかりしていて好感を持てました。

それにしても、映像の動きが早すぎ(苦笑)。

変形しつつぐわんぐわん動き回るCGに、CG酔いしそうでした。カットの切り替えも早くて目が回る。先端のゲームをやっているひとたちには、これぐらいの動きは何でもないのでしょうか。おじさんには辛いぞ(泣)。でも、実写と思えるぐらいリアルな映像は十分に楽しめました。年々、CGによる映画は凄くなってきている気がします。特撮なんて言葉は遠い昔の言葉のようです。

ついでに、このごちゃごちゃしたメカニカルな感じがアメリカ的なんでしょうね。ぽてっとした体系のゴジラも輸出したところ、なんだかゴジラっぽくないスマートでリアリティのある巨大なトカゲになってしまった気がしますが、つるりんとしたロボットではなくて、ごちゃごちゃした感じがいいんだろうなあ。

シボレー・カマロ型のロボットに主人公と女の子は乗り込むのですが、このクルマはぼろいと口を滑らせてしまったばっかりに、自動車型のロボットが拗ねてしまうところに微笑ましいものがありました。けれども、自動車ロボットくんは自己再生のようなことをすることによって、かっこいい最新型の自動車に姿を変形するわけです。いいなあ。年齢を経てくたびれつつあるわたくしも、あんな風に変形できたらいいのに。というか、アンチエイジングの技術が進歩すると、そんな変形もできるのでしょうか。

身の回りのキカイと対話し、共生する時代がやってくるのかもしれません。機械とお話するのは寂しい気もするし、それってどうだ?というテクノロジーに対して批判精神も起こったりするのですが、結局のところ技術の進化が行き着く先は、人間の生活にキカイが溶け込むような世界ではないか。いまは冷たいハードウェアが多いのですが、モノ的にやわらかい素材を使うような工夫だけでなく、感情を持ったキカイが生まれたら、より人間と共生できるようになるかもしれません。

映画のなかで、自動車に変形するロボットを見て「きっと日本製だ」などと呟くシーンがあったのですが、世界的にも優秀な日本のモノづくりとしては、ロボットの分野で頑張ってほしいものです。

ちなみに「日本の玩具をもとに映画化したんだよね」とウンチクをぼくが語ったところ、「違うよ、これはアメリカがもとなんだよ」と切り返されました。ところがいまWikipediaで調べてみたら、やはりもとは日本の玩具のようではないか。ふっふっふっ。勝ったな。こんなところで勝ってもどうかと思うのだが、まあいいか。1月12日鑑賞。

■Transformers trailer

■公式サイト
http://www.transformers-movie.jp/top.html

投稿者 birdwing : 2008年1月14日 15:30

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