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2008年1月26日

[日記] ドック(犬ではなくて)という楽園

健康管理も仕事のひとつと言われますが、年に1回、会社の決まりで健康診断を受けなければなりません。さらに特定の年齢を超えると人間ドックとして、泊り込みあるいは日帰りでいろんな検査が必要になります。それだけ身体にガタがくる年齢ということもあるのですが、ぼくも人間ドック対象者であり、ほんとうは昨年の11月にドック入りする予定だったのですが、忙しくて延期したところ12月に予約が取れないほど人気ということ。1月になってしまいました。

そんなわけで行ってきました人間ドック。人間ドッグだと勝手に思っていた時期があったのですが、それでは人間犬、いわゆる人面犬ではないですか。どーでもいいことですが、人間ドッグとして思い出したのは、デビッド・シルビアンの次のアルバムでした。

B00004YMVCEverything and Nothing
David Sylvian
EMI 2000-10-31

by G-Tools

かわいいですよね。このジャケット。

さて、前日の21時からは飲食禁止ということで、木曜日には空腹を我慢しつつ25日金曜日の8時15分の集合時間にぎりぎりで滑り込みました。例年、ぼくがドックで通っている病院はちょっと大きめの総合病院で、公立学校の先生方の指定病院らしく、やっぱり先生らしきひとが多い。さらに70歳ぐらいのひとが多く、みなさん白髪です。ちゃらちゃらしている若造はわたくしぐらいのもので、非常に恐縮する。

近くに住む会社の先輩などは、最初はこの病院に通っていたのですが、時間がかかるし食事はまずいのでやめてしまったとのこと。別の場所の病院をすすめるのですが、なんとなくぼくはこの病院にこだわっています。

というのも最初にドックを受けた病院ということもあるのですが、父親が教師だったぼくとしては、なんとなくこの雰囲気に馴染むものがあるんですよね。70歳近い先生らしき年配者の方々に囲まれているのがほっとする。それからですね、1泊なんですが、オプションの検査を受けないとものすごく暇なんですよ(笑)。会社の先輩はその非効率さが気に入らないようですが、次の検査を待つ間にベッドでうとうとする時間がものすごくしあわせなのだー。

080126_dock.JPG天気のいい日、ぱりっとしたシーツのベッドで本を読みながらうとうとまどろむのは、ものすごく贅沢な時間だと思います。願わくば3回も血を抜かれたり、まずいバリウムを飲んだりすることがなければいいのだけれど、ドックなので仕方ない。近くに学校があって、子供たちがグラウンドではしゃぐ声が聞こえてきたりする(今回は学校側の部屋ではなかったので静かでしたが)。病棟の最上階にあるので、眺めもいいです。

といっても部屋はひとり部屋ではなく、4人の相部屋です。これも組み合わせによっては、会話がないときもあれば、見ず知らずのひとでも和気あいあいとお話をしちゃったりすることもある。

今回も、検査を待つ間うつらうつらしたり本を読んだりしていたのですが、同じ部屋のおじさんのひとり、少しばかり太り気味な方のイビキがすごい。「ふぎゅるるるる、んぐるるるるる」と続くのは比較的ノーマルなのでよいけれども、ときどき

「ふごぐるる・・・んがっ!!」

のようにバクハツする。おーまい、がっ!!の「がっ!!」ですかね。本を読みながら、びくっとするわたくしは小心ものでございます(苦笑)。これはあれだ、いま流行の睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)ではないでしょうか。なんとなく心配になりましたが、知らないおじさんだし。言えないですよねえ。なんとなく躊躇してしまいました。

いやーしかし楽園でした。少なくとも1日目は。

おととしぐらいには、会社のメールを携帯電話でチェックしたこともあったのですが、不条理なメールにかーっときて血圧が上がってしまったことがあった。今回も随時メールチェックはしていましたが、なるべく読み流すようにしていました。忙しい忙しいと言いながら、実はどうにでもなるものだな(というのも、どうかと思うのだが)。そんなわけで仕事から切り離された一日、おかげさまで読みかけの以下の3冊の本をいっきに読み終えることができました。

4584392544ことばに感じる女たち (ワニ文庫)
黒川 伊保子
ベストセラーズ 2007-12-18

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4492555986地頭力を鍛える 問題解決に活かす「フェルミ推定」
細谷 功
東洋経済新報社 2007-12-07

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4167665042春、バーニーズで (文春文庫)
吉田 修一
文藝春秋 2007-12-06

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以前には、腸の触診として、おしりの穴にずぼっと指だか器具だか突っ込まれる検査もあったのですが、最近はなくなってしまいました。あれ、すごく恥ずかしいんですよね。なぜか若い看護婦さんが見てるし。突っ込みたいとは思うけれども(できれば)突っ込まれたくない男性のわたくしとしては、非常に困惑な検査でしたが、みなさんそう思われるのでしょう。いつの間にかなくなっていました。ほっとしたり、ちょっとさびしくもあったりして。

5時(!)に夕食後、健康に関する講義を1時間ばかり聴いて、そのあとお風呂に。お風呂からあがったらまだ8時すぎで、時間の流れがゆっくりと感じました。食堂のようなところに、ボディソニックのような体感音響機器が置かれていたので、そこで音楽を聴くことに。腰のあたりに低音がずんずん響いて、うほーな気分になりました。ヒーリング系のCDがあって、サブリミナル効果で元気が出る言葉が高い周波数で何度も繰り替えされているとのこと。聴き取ろうとしたのですが無理でした(当たり前か)。

と、そんな楽園に浸りながら一日を終えたのですが、2日目、ひどい頭痛と肩こりでした。寝すぎ、もしくはベッドが合わなかったのか、あるいはサブリミナルの言葉にやられたのか(苦笑)。ついでに胃の検査でバリウムを飲んだら気持ち悪くなり、帰宅後には寝込んでしまいました。

そもそも今回人間ドックで同じグループだった13人のうち、胃カメラではなくて胃透視はぼくひとり。いまだにカメラ飲むのが怖いとか思っているのはぼくだけだったようです。そもそも胃カメラのほうが病気を発見できるようだし、来年はバリウムじゃなくてカメラ飲んでみるかなあ。

コーヒー&シガレッツの映画の感想を書いたときには、タバコを吸うのもいいんじゃないかと考えたのですが、今回のドックの講義を訊いて、タバコによる発ガン率のアップなどあらためて健康の大切さを認識しました。それでも発ガンするのはタバコのせいだけじゃないと思うんだけど、大切なひとには健康でいてほしいから(できるだけ)タバコを控えるようにお願いしたいところですよね。

仕事に追われまくっている日々のなかで、人間ドックという1泊2日を思いっきり満喫してまいりました。

健康がいちばんです。

投稿者 birdwing : 2008年1月26日 23:56

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