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2008年2月 4日

ゴーストライダー

▼Cinema08-005:仮面ライダーの原型のような。

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ニコラス・ケイジ.エヴァ・メンデス.ピーター・フォンダ マーク・スティーヴン・ジョンソン


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うちの子供たちはウルトラマン好きなので、最近では仮面ライダーとか戦隊ものはいまひとつ観なくなってしまったけれど、長男くんがちいさな頃には555(ファイズ)や龍騎はよく観たものでした。

仮面ライダーシリーズで言うと、ドラマとして面白いのはアギトではないかと思うのだけれど、次第に仮面ライダーもエスカレートしてきて、乗り物がバイクじゃなくなってしまっている。ひとつ前の電王の場合、電車のなかにバイクがあって、電車をバイクで操るという強引なオペレーションになっていて思わず苦笑でした。子供たちには電車は人気アイテムのひとつであり、それを取り込むのは画期的ではあるのだけれど、ライダーじゃないよねこれは、という感じ。

とはいえ、やはり初代のライダーの人造人間としてカラダを改造されつつ悪と戦う、というような影のある人物設定がやはり魅力的だと思うんですよね。

そんなことを考えつつ観たのが、ゴーストライダーでした。ジョニー(ニコラス・ケイジ)は悪魔と契約することによって癌におかされた父親を救うのですが、そのために悪魔同士の戦いに巻き込まれる。この悪魔が「イージー・ライダー」のピーター・フォンダだったりするところが、なかなかのキャスティングだったりします。そして悪魔に魂を売ることで恋人(エヴァ・メンデス)と別れるのですが、30歳になったときに命知らずのスタントマンである彼は、彼を取材するアナウンサーとして彼女と出会う。そして彼女も悪魔の戦いに巻き込まれていく・・・というお話。

ニコラス・ケイジって、愛嬌があっていいですね。ゴーストライダーに変身する自分に戸惑いをかくせずに、鏡をみて困惑するシーンなどが面白かった。しかしながら、よくあることですが、若い時期のふたりと年をとってからのふたりは、ちょっと無理があるような気がしました。

ほんとうの自分を隠して変身する、というのはスパイダーマンにしてもバットマンにしてもアメリカンコミックの王道であり、この映画もそんなヒーロー像を踏襲しているものとえいます。正義にあふれた存在でありながら、恋人や現実の自分との狭間で揺れる気持ちを描いていて、気持ちいい。もちろんこれをステレオタイプだとか、ありきたりだと言ってしまうのは簡単なのですが、ときとして、そんな「ああ、やっぱりこのパターンだよね」という映画も観たくなるものです。安心して楽しめるエンターテイメントといえます。

時代に合わせて複雑化した仮面ライダーも、そんなシンプルなストーリーに戻ってもいいんじゃないかと思いました。いちばん新しい仮面ライダーキバはどうなんでしょう。あまり観ていないのですが。ライダーを観てバイクに乗ることに憧れた少年も多かったと思うので、そんな作品であってほしいです。映画の感想ではなくなってしまいましたが、ライダーつながり、ということで。
2月3日鑑賞。

投稿者 birdwing : 2008年2月 4日 23:37

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