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2008年5月11日

レンジを拡げる。

ぼくらは多様な関係性のなかで生きていて、さまざまな役割を担っています。仕事における役割もあれば、家族のなかの役割もある。それぞれのペルソナというかキャラクターのようなものがあって、役割によって発言や行動が制限されることも多い。

ブログに関してもそうかもしれません。なんとなくぼくは背伸びをして書き始めたところもあり(途中から、方向転換をはかったけれど)、ハイブロウなテーマを多く取り上げて、どこかサブカルチャー的な雰囲気をめざしていたような気がします。紹介する音楽は、インディーズが中心で、ヒットチャートに出てこないような曲ばかりだったりして、おまけにあまり邦楽には触れていない。

一方で、やわらかな思考をめざしつつ、ほわほわした文体を志向していました。途中からは、できるだけ子育てやプライベートのあれこれを取り上げて(ときには、恥ずかしいこともカミングアウトしつつ。苦笑)、プライベートとパブリックを横断するような内容をめざしました。これがなかなか問題もあり、うまくバランスが取れないものです。成功すると、ほんとにあったかくてそれでいて節度のあるエントリーが書けるんですけどね。

しかしながら、ほんとうはもっと吹っ切れたことも書いてみたい。書いてみたいんだけれど、BirdWingというブロガーのキャラが固定しつつある現在、なかなか壊すことができない。先日ちょっと辛辣方面に内容を振ってみましたが、やっぱりどこか抑制してしまう。これが非常にもどかしい。

基本的に読むひとを排除したくないんですよ。お高くとまってもいたくない。まだぼくにはできないけれど、ほんとうにアタマがよいひとは、どんなに難しいこともやさしく(=優しく、易しく)書けるものだと思っています。テーマは知的で難解なことだったとしても、小学生にもわかるように書けるだろうし、こころを打つことができるはず。そんな文章が書けるようになりたいものです。

ブロガーを名乗っていますが、当たり前だけれどリアルなぼくはただの一般人です。要するにちょっとだけ文章が書けるかもしれませんが(というか、うまいかどうかは別として、文章を書くのが好きであるというだけですが)、ひとりのおじさんなわけです。かっこつけてもどうかなあ、と思いました。

そこで、少しばかりブログで扱う内容のレンジを拡げてみようと考えています。ぼく個人に近いところへブログの内容を持っていきたい。

というわけで、音楽のお話です。連休や週末を使ってCDなどを整理したのですが、久し振りに邦楽を発掘して聴いてみたら結構よかった。うわ、エレクトロニカやインディーズばっかり聴いていたけど、邦楽も結構いいんじゃないの?と思いました。よかったのは、こんなアルバムです。


B00005G4G3BACK TO THE STREET
佐野元春
エピックレコードジャパン 1992-08-29

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B00006HBF3ハチミツ
スピッツ 草野正宗 笹路正徳
ユニバーサルJ 2002-10-16

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B00005FDPQCLOVER
スガシカオ
キティ 1997-09-03

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佐野元春さんは懐かしかった。先日も取り上げたけれど、若かりし日のぼくはフィルムコンサートに行ったり、カセット付きの本とか買ったりしたっけ。なんというかですね、いろんな洋楽の要素が詰まっていて素敵だと思う。音楽に励まされるというか、元気が出る。

スガシカオさんは古くから好きだったわけではないけれど、ハスキーな声がいいですね。あと楽曲のセンスはすごいと思った。ついでに歌詞のちょっとえっちなところも好み(笑)。考えてみると、佐野元春さんもスガシカオさんも、広告代理店に勤めていてミュージシャンに転職したひとでしたよね、確か。言葉はもちろん、音楽のセンスが光ってる気がします。

スピッツはどうかな、と思ったのですが、ギターのきらきら感にやられた。すーっと入ってきて、いままで難解な曲ばかり聴いていなかったかなーわたくし、シンプル・イズ・ベストかもしれない、と反省しました。知的で難解な曲もよいのだけれど、ギターの聴かせどころがわかりやすい曲も気持ちいい。

というわけで、スピッツがらみで次の映画を借りてきました。これから(というか来週の週末にでも)観るつもり。スピッツの曲から物語を膨らませて作った映画のようです。

B000NJLVYW海でのはなし。
宮崎あおい 西島秀俊 天光眞弓
ポニーキャニオン 2007-05-25

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かつてのぼくであれば、こういうことは思っていたとしても書きませんでした。ブログに書く内容を選んでいた。インディーズ志向なのに邦楽のメジャーを取り上げるのはどうかな?という変な選別志向があったんですよね。

ただ、それが逆に自分で自分のレンジを狭めていた気もするので、ちょっと制限を緩くしてみることにします。といっても、てきとーに何でもかんでも書くのではなくて、BirdWingブランドを守るというか、一定レベルの文章のクオリティは保ちたいと思っています。個人的にも、クールで知的で、それでいてあったかいブロガーを標榜しているので。

+++++

そういえば。今日も半額セールのCDショップに行って、この音楽DVDを買いました。なんとなくYMO(というか高橋幸宏さん)つながりという感じです。

B000EZ8BR0ザ・ヴェリー・ベスト・オブ
ジャパン
EMIミュージック・ジャパン 2006-05-17

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ううむ。半額+古本屋で本を売りさばいたお金を充填したので、1300円ぐらいで購入したのだけれど、この内容はどうかなあ。それほどのファンではないので不満が残る。映像のクオリティが悪すぎる。音楽自体はとてもいいんですけどね。フランジャーききまくりの音に、おお!という感じ。退廃的な何かが、かき立てられました。JAPANに関しては、CD買えばよかったのかも。というか、ポール・ウェラーのビデオにしとけばよかったと後悔しています。

投稿者 birdwing : 2008年5月11日 23:37

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2 Comments

かおるん 2008-05-12T23:11

こんにちは。

これまで読んできてそんなに制限みたいなものは感じてなかったけど、広げるのは賛成!ブログがほかの媒体と決定的に違う点は、閉じられてない、現在進行形だってことではないでしょうか。製作途中というか。そんなにガチガチに気張らず、ブレストみたいに好きなことをどんどん放り込んで、コメントももらって、そこからまた思考を新しく立ち上げていくという、思考の循環を楽しむのがこのメディアに一番合っている気がします。イメージの固定は似合わない。テーマの選択が内側からの欲求にもとづいてごく自然にできて、その結果としてその人らしいカラーに統一されるようになれば、言うことないですが。

私達は人間で、生きてるんだもの(みつを風)、時間とともに書きたいテーマだって読んで欲しい相手だってどんどん変化していかなくちゃね。あー私も。

BirdWing 2008-05-13T19:08

かおるんさん、お久しぶりです。コメントありがとうございます。疲れてくたばっていたので、コメントが遅くなり失礼しました。

ブログが閉じられていない、現在進行形である、ということはその通りだと思いました。だから常に未完成であったり、プロトタイプ(試作)であったりするんですよね。でも、いびつだったり問題を孕んでいたりするからこそ人間らしいというか、その不完全さがよいと思います。

ぼくはずっと(文章にしても音楽にしても)作品は完璧でなければいけないのような固定観念を持っていたのですが、その完璧さに縛られるといつになっても作品を発表できません。作っている自分も変わっていくので、すごいと思ったこともいつか醒めてしまう。

人間自体も変わっていくものですよね。あるいは変わりたくなくても誰かに変えられてしまうこともあります。変化は不安がありますが、考えてみると老いていくぼくらの身体というのは常に変化していくわけで、変化とうまく付き合っていくことが必要なのかもしれません。

かおるんさんはどんな風に変わるのでしょうか。

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