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2008年8月 2日

シンセサイザーを作る。

趣味のDTMでは、現在、ほとんどVAIOノート1台で完結して制作しています。しかしながら、かつてはシンセサイザーやハードウェア音源も使っていました。RolandのJUNO-106を持っていたのですが現在は廃棄、ハードウェア音源は中古で購入したSC-88Proです。はっきりいって初心者向けの機材かもしれません。あと、QY-20などという玩具も使っていました。

ハードウェアには何か少年心をそそる魅力があるようで、御茶ノ水の楽器店などに行っても、シンセやDTMのフロアで中古の機材を眺めていると、それだけでしあわせな気持ちになります。詳しくはないのですがAV機器も好きです。特にメーター類とか、つまみの類があると嬉しい。最近の機材は、極力つまみを排除して、リモコンなどで制御するものが多くなったようですが。

機械に憧れる気持ちのルーツがどこにあるかと考えると、少年時代の学研の教材あるいは玩具にあったのではないかと思います。電子ブロックのような玩具やメカニカルスネークのようなロボットなど、なかなか買ってはもらえなかったのだけれど、そんな機械類に憧れていました。好奇心はあっても数学ができないので、すっかり文系の人間になってしまったのですが、いまでもかすかに機械類に対する憧憬は残っています。

そんなぼくが書店を歩きながら、おおっ!?と注目してしまったのが「大人の科学」の別冊、シンセサイザー・クロニクルでした。

4056051836大人の科学マガジン別冊 シンセサイザー・クロニクル (Gakken Mook 別冊大人の科学マガジン)
大人の科学マガジン編集部
学習研究社 2008-07-30

by G-Tools
なんとオリジナルのアナログ・シンセ(といっても単純なやつですが)が付録についてくる!これは・・・欲しい。

実は「大人の科学」では、ずいぶん前の「テルミン」や、少し前の「鳥のオルゴール」もめちゃめちゃ欲しかった。意外に高かったので断念のだけれど、今回は3000円という価格に比べると魅力的です。というのもシンセの付録だけでなく、100ページちょっとの冊子にはムーグなどの往年の名機からヤマハやローランドの最先端の開発者の話、高橋幸宏さん、テイ・トウワさん、中田ヤスタカさん、レイ・ハラカミさん、石野卓球さんなどのインタビューとともに、小山田圭吾さんがTENORI-ONなどの新世代インターフェースを試すレビュー(うわー!!)などがありました。これは買うしかない。

というわけで、購入(苦笑)。わくわくしながら休日の午前中に、付録シンセ「SX-150」を組み立てました。解説によると組み立て所要時間は20分。ハンダごて不要です。機能としては、三角波と矩形波のLFO、PITCH ENVELOPE、CUT OFF、RESONANCE、ATTACK/DECAYで、キーボードはありません。カーボンパネルと電極棒で音程を変えます。

せっかくなので作った手順を写真に撮りました。レポートしてみます。

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これが冊子。表紙のメンバーだけでもすごい。ああ、富田勲さんという大御所もいらっしゃいました。憧れのアーティスト全員がこの付録を持っている。これは圧巻です。

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発砲スチロールに部品が入っています。

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ビニール破ってみた。どきどき。

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どちらかというと、こちら側よりも・・・

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基盤の裏側にそそられます(笑)。おっと、汗が落ちないように注意。

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まず、白いコードをセロテープで基盤にとめます。

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つづいて、電池のコネクタをつなぎます。

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基盤を本体にネジでとめます。ぐりぐり。イベントでもらったドライバーセットが役に立ちました。結構、ちいさなネジです。

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スピーカーをとめます。ぐりぐり。

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電極棒をとめます。どこかテスターみたいですね。こんなもので鳴るのだろうか。

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カーボンパネルをとめます。この上に電極棒を触れると音が出るらしい。

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つまみにシールを貼ります。いくつかのバリエーションが用意されているのがうれしい。学研のマークで、矢印のとんがっているところを目盛りに合わせるようなものもいいかもしれないですね。オーソドックスなものを選びました。

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つまみを取り付けてみた。

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電池は単3電池×4本で駆動します。裏蓋を取り付けて完成。

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電源投入。うおおお、灯が点った。

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実際に音を出してみた第一印象の感想としては、ブザーという感じ(苦笑)。でも、つまみをいじっているうちに、いろいろと音が変化するのが新鮮です。高音のほうは若干カンにさわるような音ではありますが、低音のほうはいいですね。ぶりぶりした音が出ます。鍵盤ではなくて、カーボンパネルに電極棒というインターフェースが意外に楽しい。

最初はなーんだ、という残念な感じもしたのですが、気がつくとはまっている自分に困惑(苦笑)。30分近く、ぶりぶり、ぴりょりょりょりょりょりょ・・・など遊んでしまった。息子たちにも、どうだー(えへん)という感じで見せたのですが、あまり興味がないようでした。しょぼん。アーティスト気質の次男くんだけは、ネコの声作って、とか、UFOはどうやるの、とか聞いていました。といっても、彼が幼稚園からもらってきた本に書いてあった、紙コップとタコ糸で作った玩具(引っ張ると鳥や犬の声が鳴る)のほうが、ぼくは度肝を抜かれたのですけどね。

本体を改造することもできるとのこと。明和電機(懐かしい)がフライングV型に改造しています。以下の学研のページでは、改造風景や演奏しているところなどの動画を観ることができます。中田ヤスタカさんと、小山田圭吾さんが弾いていて感動。あと、浅倉大介さんでしょうか。ライブで使ってる(!)。

■大人の科学.net
http://otonanokagaku.net/magazine/sx150/index.html

もしかすると・・・と、YouTubeで検索すると、かなりの数の動画がアップされていました。ぼくは作り方を静止画で記録(紹介)してみたのですが、動画で録画された方もいます。以下の動画で、エフェクターを加えた音がすごいなーと思いました。

■【DEMO】Gakken SX-150

時間がないのだけれど、SX-150を使った曲をDTMで作ってみたいですね。とはいえ、なんとなく少年に戻った気分の休日でした。高価な機材もいいのですが、こうしたチープな機材も十分に楽しめます。

アナログって、意外にいいかもしれない・・・。ついでに玩具とはいえ、シンセが自分の部屋にあるのは、結構うれしい。楽器店に行きたくなりました。

投稿者 birdwing : 2008年8月 2日 23:30

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