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2008年9月15日
ジャンパー
▼cinema:跳んでみたい。でも、ちょっと跳べないかも。
ジャンパー (特別編) ヘイデン・クリステンセン, サミュエル・L・ジャクソン, ダイアン・レイン, ジェイミー・ベル, ダグ・リーマン 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2008-07-23 by G-Tools |
自動車、飛行機、新幹線、2013年頃にはリニアモーターカーと、さまざまな移動手段はありますが、究極の移動手段は「どこでもドア(by ドラえもん)」・・・じゃなかったテレポテーションではないでしょうか。身ひとつあれば行きたい場所に行くことができます。環境も破壊しない。これほど便利なものはありません。
「ジャンパー」は、世界中のどこへでもテレポテーションができる超能力者の物語です。高校生デヴィッドは、想いを寄せていた同級生のミリーに送ったガラスの置物を友人にからかわれ、友人に氷の張った川に贈り物を投げ込まれます。それを拾いに行く途中で川に落ちるのですが、氷の下でもがいているといつの間にか図書館にテレポテーションしていた。そんな経緯から自分の超能力に気付きます。そして、テレポテーションを練習しながら強めていきます。
とはいえ、彼は若さゆえに道を踏み外します。その特殊能力を悪事、つまり泥棒に使ってしまう。金庫のなかに瞬間移動して大金を盗むわけです。考えそうなことですね。いつか返します、などという置手紙をするところがかわいいのですが、お金には不自由しないし、特殊能力のおかげで一瞬にして世界のどこへでも行くことのできる彼は裕福な生活を貪る。そうして高校時代に好きだったミリーに再び会いに行き、ローマへの旅行に憧れていた彼女の夢をかなえてあげる。しかし世のなか、そうはうまくいかない。ジャンパーを捕獲する組織「パラディン」が彼を捕獲しようとして・・・。
どうでもいいことですが、映画のなかで、高校時代には清楚なミリーが成長したらやたら派手な女性になっていてぼくは幻滅したのですが(女優が違うので仕方ないことですけどね)、それでもデヴィッドは彼女が好きなようで、彼女が行きたがっていたローマに連れていき、立ち入り禁止の柵をテレポテーションして開けてあげたりします。このときに出会ったもうひとりのジャンパーであるグリフィン・オコナーと共同で戦おうとする。
彼らがジャンプする先は、エジプトであったり東京であったりするのですが、実際に世界ロケを実施したとのこと。東京では銀座がジャンプ先でした。しかし、こうしてみると(成長したミリーに劣らず)東京はけばけばしいネオンのきらめく街だなあと思いました。日本の映画ではあまり東京のけばしさを思うことは少ないのだけれど、外国の映画にとりあげられた風景をみると、あらためて自分の国について考えてしまう。きっと日本のよいところも悪いところもデフォルメされてしまうからでしょう。
なんとなくすっきりしなかったのはラストシーンでした。続編があるから中途半端な終わりにしたのかもしれません。すっきりしない感覚としては、もうひとつ。超能力の使い方がわからずに力に翻弄される幼稚なデヴィッドはうまく描かれていますが、バットマンやスパイダーマンのように、力のおぞましさと特別な人間であることの使命に悩む葛藤は描ききれていない印象を受けました。主人公が若いから仕方ないのかもしれませんけどね。続編に期待します。
映像はすばらしいのだけれど、物語としての深みがいまひとつ。映画を観たぼくの感想としては、人物の描き方においてもう少しジャンプが足りないんじゃないかな、と少し辛口の言葉を述べておきます。SFとはいえ、ぼくらの感情を跳躍させてくれる映画には、こころの核心に迫る何かがあると思うので。
ついでに補足ですが、映画のタイアップサイトは面白かった。特にユニクロのサイトは楽しめました。ジャンプしているみんなの写真が表示されます。
■公式サイト
http://movies.foxjapan.com/jumper/
投稿者 birdwing : 2008年9月15日 23:59
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2 Comments
- 胡瓜 2008-09-24T04:52
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奇遇ですねー☆たまたま、あたしも最近このDVD見ました。
あ、お久しぶりですw確かに物語としての深みには欠けましたね。
「主人公がどっかに行っちゃう」という点で似たような
作品なら、あたしはデジャヴの方が好きです。
あっちは、サスペンス色が濃いからストーリー自体に引き込まれ
たのかも知れ無いけどw
海外の作品で日本がロケ地に・・・なら
やっぱり「ブラックレイン」の大阪の映像は好きでした。
普段、見慣れてる風景がよそいきにおめかし
した感じがしてwでも、必要以上におめかし
されて無いんですけどね。
一番すてきに感じたシーンの場所も既に解体されて
とても残念に思います・・・。
- BirdWing 2008-09-25T22:28
-
胡瓜さん、お久し振りです!おお、奇遇ですねー。胡瓜さんも「ジャンパー」観たんですね。ぼくは「デジャヴ」はまだです。気になってはいたのですが。
「ブラックレイン」はいい映画だと思います。いままで3回ぐらい観たような気がします。松田優作さんがかっこいい。敵を威嚇して、くわっと笑うような表情があったかと思うのですが、凄みを感じました。大阪だ・・・という記憶がないのは、ぼくが大阪人ではないからだと思うのだけれど(静岡県人です)、なんとなく残念だなあ。風景だけを意識して、また観るのも楽しいかもしれません。確かに映画にすると、ちょっとよそいきになりますね。日本人が撮るとそれほどでもないのに、外国人が撮ると予想以上におめかしされるのはなぜでしょうか。
映画のなかの風景は、記録映画でもない限り、残そうという意図があって残したものではないのですが、懐かしい風景があったりするとうれしい。「ブラックレイン」観たくなりました(笑)
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