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2009年6月 9日

地球が静止する日

▼cinema09-21:危機感も緊張感もなくて困惑。

B001FSKF4M地球が静止する日 <2枚組特別編>〔初回生産限定〕 [DVD]
キアヌ・リーブス, ジェニファー・コネリー, ジェイデン・スミス, キャシー・ベイツ, スコット・デリクソン
20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2009-05-02

by G-Tools

宇宙からとつぜん侵略者が地球にやってきて・・・というパニック系の映画です。しかし、いまひとつ。設定が薄っぺらでわかりやすい。細部が詰めていないので、ご都合主義すぎる。なんとなく古めかしいな、とおもったらリメイク作品なんですね。もとの作品が気になります。

ああ、これって○○のことだよね、と途中でわかってしまった。人類滅亡の危機だけれど最後は救われるんでしょ?と見透かしてしまっていたので、どんなに侵略者が建物や兵器を破壊しても、凝った映像を展開してもダメでした。そんなもので、だまされるかーという感じ。

物語は過去にインドの山中で登山者が光輝く球体に出会うところからはじまります。しかし、もはやその段階で、ああこのひとが後になって現われるのだね、ということがバレバレなのです。だって、キアヌ・リーブス(主役)なんだもん。これはないでしょ。しかし、キアヌ・リーブスって影薄くなっちゃったなあ(髭の剃りあとは濃いけれど)。いい男だけれど「マトリックス」のときのような存在感がない。

宇宙微生物学の研究者ヘレン(ジェニファー・コネリー)は再婚した未亡人で、息子とふたり暮らし。息子は生意気で、母親のことを名前で呼び捨てにする。ある日帰宅すると、国家の機密組織からの使者に家の周りを包囲され、どこかへ連行される。連行される途中のヘリコプターには、さまざまな分野の研究者が押し込まれている。彼らが連れて行かれたのは、ニューヨークのセントラルパークに飛来した巨大な球体。余談だけれど、球体は雲のような光がぐるぐる回転しながら輝いていて、きれいだなーと思いました。こんなオブジェがほしい。

戦車や武装した兵隊たちがその球体を取り囲んでいて見守っていると、なかからクラトゥ(キアヌ・リーブス)が出てくる。しかし、ヘレンと握手を交わそうとした瞬間に、兵隊の発射した弾丸によって撃たれてしまう。と、でかいひとつ目のロボット・ゴートが出てきて反撃をする。このロボット、無敵です。ジェット機を自在に操って破壊してしまう。

クラトゥは地球の環境を破壊しようとしている人類に警告を発するために、地球にやってきたのでした。しかし、攻撃的な地球人たちを見限って最後の手段を行使しようとします。話し合いたいという意志を伝えるクラトゥに対して、捕獲して力技で自白させようとしたり、勝ち目がないのにゴートに攻撃したり。防衛庁の長官は大統領の指示がなければ動けない。

アメリカの問題を浮き彫りにしている気がしました。ストーリーはつまらないのだけれど、そうしたアイロニーとして観ると、楽しめる部分もある。人類は変われない、というクラトゥに対して、変われる!を連呼するヘレンには、どこかオバマ大統領の選挙のイメージが重なりました。しかし、その後、どうみてもくさい親子の感動(?)シーンにこころ動かされて、人類は変わることができるとあっさり方向転換してしまうクラトゥには、あれっ??という感じで拍子が抜けた。安易すぎるのではないでしょうか。

クラトゥをノーベル賞の科学者が説得する場面で、彼の家の書斎にバッハが流れている。バッハの流れている書斎で、宇宙人と地球を代表する科学者は黒板に無言で数式を書き合って、問題を解こうとしている。バッハと数式という組み合わせのそのシーンは印象的でした。あとは・・・あまり印象に残らなかったなあ。6月6日観賞。

■「地球が静止する日」本予告

■公式サイト
http://movies.foxjapan.com/chikyu/
090609_tikyu.jpg

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ところで公式サイトのところにリンクがあった「ナリキル?」というサイトでは、自分の写真を合成して自分仕様のジャケットをWeb上で作成できます。面白そうなので、むかし撮影した証明写真を使ってやってみました。これが最後の完成ページ。印刷もできるようです。

090609_tikyu_narikiru.jpg

投稿者 birdwing : 2009年6月 9日 23:59

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