09.public visionカテゴリーに投稿されたすべての記事です。

2005年3月14日

a000760

追い風か、向かい風か

RSSで情報をチェックするのと同時に、いくつかのメールにも目を通しています。nikkeibp.jpのメールは、件名のところに今日のトピックが書かれているので、どのニュースが件名に登場するのか、毎回楽しみです。僕がブログに書いたテーマと同じなのか、まったく違うのか。できれば違っている方がいい。僕自身のブログでは、nikkeibp.jpでは2番目あたりに取り上げられそうなネタを取り上げてみたいと思っています。

とはいえ、今日のnikkeibp.jpのメールの件名には注目しました。

■「IT企業のマーケティング予算、2005年前半に平均3%増加」、米調査

IDCは、2005年の世界IT支出が6%増加すると予測している。このIT支出は、マーケティング投資の増加を示す重要な指標であることから、「2005年の残りの期間に、マーケティング支出が加速する可能性がある」(IDC)と分析する。

全世界の予測なので、国によっても違いはあるかと思いますが、なかなか追い風の情報だと思いました。

次の部分も重要です。

また最近の特徴として、IDCは、新たなテクノロジ・マーケティング責任者の登場を挙げる。マーケタの約20%は、マーケティング実施、社内調整、成果測定などを統率し、販売ターゲットの絞り込みや製品企画の方向性などにも影響力を持つ。「こうしたマーケティング責任者の存在により、IT企業のマーケティング投資は、2005年に10%以上増加するとみる」(IDC)

優秀なマーケッターが増えているということでしょうか。特に、複数の部門を横断して総合的に決断を下すことができる責任者が増加しているのかもしれません。

会社では、マーケティングのアウトソーシングを担うことを標榜しているので、ますます頑張らねばという気がします。優秀なマーケッタの方々と同等に話ができるようになりたい。

マーケティング予算が増加すること自体は追い風なのですが、優秀なマーケッタが増えることは向かい風ではあります。ただ、いい意味での向かい風です。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2005年3月10日

a000759

PDFから電話をかける

パソコン、携帯電話など、いろいろなもののカテゴリーがどんどん崩れていく気がしていますが、今日注目したのは「Adobe Reader LE」をFOMAに採用するという記事。現状でもドキュメントビューア機能でPDFを見ることができるようですが、大きく変わるのは見るだけでなく「アクション」が起こせるようになる、ということだと思います。

■ドコモ、FOMAでPDF閲覧可能に


今後発売予定の次期FOMAに組み込む形で開発を進めている。次期FOMAの投入時期は未定。従来のPDFファイルをそのまま閲覧できるほか、文書中からWebにリンクする「Web to」や、「Mail to」「Phone to」といった携帯電話ならではの機能も組み込むという拡張がされている。

つまり「TokyoWalker」や「ぴあ」などのような情報誌をPDFで発行した場合、そこに書かれている電話番号からお店に電話をかけたり、チケットを予約したりすることができる。さらに、おサイフケータイの機能がついていれば決済も可能、ということになりそうです。

やはり視覚的な説得力というのは重要です。文字で「おいしいランチはこのお店」と書かれているよりも、写真があった方が説得力がある。文字の場合には、どうしても全体を把握できないのですが、写真なら空間的に情報を把握できるということもある。Flashが携帯電話に採用されて(まだまだ途上ということはあるかもしれませんが)、表現力が高まった気がします。もちろん、テキストにはテキストのよさはあるのだけれど、まったく違う部分でコミュニケーションを発展させることができそうな気がします。

「Web to」で動画コンテンツにリンクされていたら、そこから実際のCMを見る、なんてこともできそうです。音楽を視聴することもできるかもしれない。

既に誰かが考えていることかもしれませんが、PDFコンテンツの使い方には、アイディア次第で新しいサービスを展開できそうな気がしました。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2005年3月 4日

a000755

経営者のためのシステム

BI(Business Intelligence)について調べています。とはいえ、なかなか奥が深い分野で、理解するのが大変です。BIといえば、ユーザーは経営者もしくは部門のリーダーのような、マネジメントに関わるひとたちが対象となってきますが、そもそも経営者は何を考えているのか、どんな情報を欲しがっているのか、そんなところにも想像を広げています。

ところで、All Aboutは、読者が選ぶカリスマ経営者ランキングを発表したようです。以下は、ITmediaのニュースです。

■憧れの経営者第1位はゴーン氏

順位 名前 票数
1 カルロス・ゴーン(日産自動車) 69
2 堀江貴文(ライブドア) 62
3 三木谷浩史(楽天) 35
4 孫正義(ソフトバンク) 32
5 本田宗一郎(ホンダ創業者) 30
6 松下幸之助(松下電器創業者) 25
7 ビル・ゲイツ(Microsoft) 12
7 渡邉美樹(ワタミ) 12
9 御手洗冨士夫(キヤノン) 9
10 スティーブ・ジョブズ(Apple) 8
10 張富士夫(トヨタ) 8

実際のサイトは以下になります。

■なんでもランキング「憧れの経営者」総合順位発表

2位には堀江さんですね。ニッポン放送社員から声明文も出されています。

■「ライブドアの経営参画に反対します」ニッポン放送社員が声明

ライブドアの堀江貴文社長の発言について「『リスナーに対する愛情』が全く感じられません。ラジオというメディアの経営に参画するというよりは、その資本構造を利用したいだけ、としか私たちの目には映りません」と指摘。

感情論という印象を受けました。その前文に「「リスナーのために」日々の業務に取り組んできたことを強調」しているようですが、それって当然じゃないですか? どんな企業でも、お客様のために日々取り組んでいるものです。お客様を無視した企業なんて有り得ません。そのことは前提であって、さらに、どこへ向かおうとしているか、ということを明確に打ち出すべきだと思います。

これは思い込みかもしれませんが、めちゃくちゃなところはあるといえ、堀江さんの発言にはリスナーはもちろん、もっと広い社会や未来を対象にしたビジョンが少しだけ見えた気がします。もちろん、まだまだ甘いビジョンであったり、どうも権威的なものがないというか薄っぺらな感じがするのがマイナスかもしれませんが、ニッポン放送の社員の方は、もし堀江さんに反論する、参入を拒むのであれば、ニッポン放送が抱いているビジョンによって戦いを挑んでほしかった。ただ否定するだけじゃ、何も言ってないでしょう。残念です。

と、いうことは、経営者は全体が見えればいいわけであって、個々にこだわり過ぎるのも問題ということでしょうか。企業を含む全体が見えること、そちらに向けて社員をリードしていく力が求められるのかもしれません。だからBIに関していえば、どういうツールを使うのかよりツールを使った結果が重要なわけで、エンジニアが面白がる技術知識などは、訴求ポイントにはならない。

でも、エンジニアのレベルでは大事なことですけどね。以下のようなリリースも、ちらっと気になりました。

■マクニカ、BI ツールなしでも使える経営ダッシュボード構築ツールを

データ変換機能を標準でもち、 RDBMS、SAP、Excel ファイルなど複数のデータソースから取り込んだデータを結合、データ間で合計値、比率などの演算を行った後、結果を単一あるいは複数のチャートにすることができ、 BI(Business Intelligence)、 DWH(Dataware Housing)ツールがない環境でも DB との統合と経営ダッシュボードの作成ができるようになった。

経営者ではない僕等からみると、なるほどと思う部分もあります。ただ経営者のみなさんにとっては、たぶん、「で、どうなるんだ?」という部分が大事な気がします。コストがめっちゃ安いのか、ものすごく短期で導入できるのか。

対象者に関心のない言葉でアピールしても、すかすか抜けていくばかりで、意識に残らない。残る言葉とは何か、を考え出すのがメディアの仕事ですが。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2005年3月 2日

a000753

広告と検索と。

ソニーエリクソンからウォークマン携帯電話が出た、という話も面白そうなのですが、以前に書いた記憶もあります。そこでブログ関連で気になっているのは、RSSフィードに広告を埋め込むサービスです。

■カヌードル、RSSフィードに広告を組み込む新サービスを発表

検索広告を専門に手掛けるKanoodleは米国時間2月28日、広告とRSSフィードを組み合わせるためのセルフサービスシステム「BrightAds RSS」を発表した。同サービスでは、ウェブコンテンツと関連広告とを一致させるために、Kanoodleのキーワード広告システムを利用している。ブログ発行者はこのサービスを利用して、読者に配信するRSSフィードに広告リンクを組み込むことが可能だ。

やっぱりそうなってきたか、という感じがしますが、個人としても収益をあげる手段となりそうです。

一方で、Yahoo!では、APIの公開によって開発パートナーを広げようとする動きと、Overtureの名称変更という記事がありました。

■ヤフー、独自のAPIを公開へ--オーバーチュアの名称変更も

ソフトウェア開発者は、このネットワークを使って、Yahooの検索機能を利用するアプリケーションを開発できる。同社はこのためにアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を提供する。このAPIを利用すれば、テキスト以外にも画像や動画、ニュース、ローカル検索が可能なアプリケーションがつくれる。

具体的な施策については上記の通りだと思いますが、その意義については、以下の部分がとてもわかりやすいものでした。

Yahooがこの2つの発表を同時に行うのにはそれなりの理由がある。同社は、ソフトウェア開発者、広告主、ウェブユーザーの3者に取り入りたいと考えているが、今回の動きはそうした思惑を浮き彫りにするものといえる。ユーザー獲得競争が激しさを増すなかで、攻勢に出ようとするYahooにとって、まず業界の動向に影響力を及ぼす立場の開発者らにアピールすることが重要になる可能性がある。同社のライバルにあたるGoogleが検索分野の王座を奪ったのは、まさにこうしたやり方を用いた結果といえる。

いま手がけている仕事で、上記の戦略的なモデルが参考になるような。。。

とはいえ、ちょっと寝不足でアタマが働きません。ものすごく大きなヒントが目の前にぶら下がっている気がするのですが、眠くて見えていない感じです。やれやれ。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2005年2月25日

a000751

唐辛子に探してもらおう

子供の頃にはタカラ探しが好きでした。実際にメダルのようなものをタカラものとして隠して、地図を書いて友達と探す遊びもよくやったものです。

それから何年も経って社会に出て、いま探しているものは情報です。タカラ探しと同じように、情報の検索は楽しいといえば楽しい。探していたテーマにぴったりの情報が手に入ると、やっぱり嬉しくなるものです。でも、とにかく手間がかかります。

情報家電の市場推移とか、エンターテイメント業界の市場推移とか、そんなものがいま探しているタカラモノですが、日経マーケットアクセスというサービスを利用しているので手に入るものもあるけれど、一般的ではない突っ込んだデータをインターネット全体から探そうと思うと、あった!とみつけたとしても、数十万円払って報告書を購入しなければ手に入らないものだったりします。あるいは、総務庁の報告書は平成16年(2004年)度版なのに2002年までしかなくて、なぜそれ以後がないのか疑問に思ったりもする。

現在机の上は資料のコピーが山積みにされています。PCのデスクトップ上もファイルのアイコンが並んで、あと1列ぐらいしか置き場所がない。そんなときに、あの企画書どこいったっけかな?と思い出したりすると、もうみつかりません。

「問題はウェブではない。自分の仕事を遂行するために情報を集めようとしている人々が、問題を抱えているのだ。彼らはエンタープライズのGoogleを求めている--これこそが問題なのだ」(Mattos)

そんな言葉が引用されている記事をみつけました。なんとなく納得したのですが、IBMでは「エンタープライズのGoogleを目指す」試みを続けていて、検索ツールのアップデート版をリリースするそうです。

■IBM、企業向け検索ツール「Serrano」を年内リリースへ

「Serrano」という開発コード名で呼ばれるこの製品は、人工知能やデータマイニングなどの技術を利用して、企業内にある個々のドキュメントの意味付けを行う。またIBMによれば、改良を施した検索エンジンと、ウェブを検索するのと同じような方法で企業情報を収集するフロントエンドツールも同製品に搭載されるという。

詳細はわからないのですが、検索のために何か意味づけの作業しなくてもよいというのは(要するに、ファイリングのラベルを作るような作業がないのは)嬉しいです。探す、という作業には、直感的なひらめきも必要なのですが、そんな部分もエージェントが助けてくれるのは、ありがたい。

以下のように解説されています。

Serrano(辛みの強い青唐辛子、シラノ唐辛子が名前の由来だ)では、異なる情報ソースを横断して、特定のパターンを自動的に見つけ出すツールも強化される予定である。このため同製品にはパターン認識技術が採用されているが、Mattosによると、そうした技術の一部はIBMの研究所で生まれたものだという。

しかし、なぜ唐辛子?

とはいえ、過去の企画書などは「唐辛子」に探してもらいたい。さらによくを言えば、夜中にちいさなコビトが現れて、靴をとんかん作ってくれるように企画書や報告書を仕上げてくれたらいいのに、と真剣に考えています。どこかにいませんか、コビト。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)