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2005年2月24日

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図書館と青春

情報化社会の進展について調べていて、「情報メディア白書」を探していたのですが、インターネットで検索したところ日比谷図書館では貸し出し中だったので(まあ別に日比谷じゃなくてもいいんだけど)、久し振りに大学の図書館に行ってみました。

カウンターでパソコンを使って調べてもらったら「2002年まであります」ということだったのですが、実際に書架まで行ってみると、最新の2004年度版もちゃんとありました。たぶん蔵書のデータベースに反映されていなかったのでしょう。

そこで思い出したのは、ちょっと古いのですが、Googleが図書館の蔵書検索をサービス化しようとしていたニュースです。蔵書をスキャンして、検索可能なかたちにデジタル化していくとのこと。

■グーグル、書籍のデジタル化で学術機関と提携--蔵書検索も可能に

Googleは以前から、世界中の情報へのアクセスおよび検索を可能にすることを目指しており、その土台になるのが図書館に保管された蔵書のオンライン化であると述べてきた。GoogleのSusan Wojcickiによると、同社自体がスタンフォード大学の図書館にあった蔵書をデジタル化するプロジェクトから誕生したという。そして、創業メンバーは検索可能な巨大図書インデックスの作成を以前から計画してきたが、今ようやく図書館と協力しながら大量の蔵書をスキャンしていくだけの技術とリソースが整ったと同氏は述べる。

それが実現すれば、わざわざ大学まで行かなくても済むわけです。

とはいえ、僕としては卒業した母校には歩いていけるぐらい近い場所に住んでいるので、問題ないのですが。

図書館で調べものを終わったあとで、学生ホールで缶コーヒーを買ってひとやすみしました。学生ホールは、全然変わっていない。自動販売機の位置まで、学生時代のままの気がします。なんだか、友人の講義ノートを大量にコピーして、試験に備えていた頃を思い出しました。実際に、僕の前には図書館でコピーした「情報メディア白書」の大量のコピーがある。もしかしたら僕自身も変わっていないのかもしれない。などと考えたのですが、変わっていないのは内面だけで、実際には年を取ってしまいました。もう学生とはいえない。無理があります。スーツ姿で大学の学生ホールに座っていると、かなり居心地悪いもんです。コーヒーを飲み干して退散しました。

電通のトレンドボックスでは、「あなたにとっての「青春」とは?」というリサーチがされていました。

■あなたにとっての「青春」とは?」

男女別にみると、「高校時代」という人は男女ともに高いが、「大学生(短大・専門学校を含む)」が男性は23.5%であったのに対し、女性は12.5%。「20代~30代」が男性10.0%であったのに対し、女性18.5%、「結婚するまで」は男性が5.0%に対し、女性は9.5%と、男性は「青春」を高校生から大学・専門学校の学生時代ととらえる傾向があり、女性は高校生から社会人まで幅広い期間を青春ととらえる傾向がある。

確かに僕の印象でも、大学時代が青春だったかもしれません。

60歳以上では「現在も青春時代」という回答が24.0%で、他の世代と比較して高いとのこと。なるほど。今を青春として謳歌する。僕としては、いまこのブログで青春ってコトバをタイプすること自体が恥ずかしいのですが、その心意気は大事です。

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2005年2月23日

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クロスオーバーする世界

最近、日記のテーマになりつつありますが(というかワンパターンな気もしますが)、メディアや情報機器がクロスオーバーする傾向に注目しています。ブログの記事を音声で聴くことができるということは昨日書きましたが、ドワンゴでは携帯電話向けラジオ事業を展開するそうです。

■ドワンゴ、携帯電話向けラジオ放送事業に進出

ドワンゴは2月22日、パケット通信を使った携帯電話向けデジタルラジオ放送サービス「パケットラジオ(パケラジ)」を25日より開始すると発表した。同社の着信メロディ提供サイト「いろメロミックス」の会員向けに無料で提供する。

FMを聴くことができる携帯電話、あるいはTVを観ることができる携帯電話というのはありましたが、これは従来のメディアを使うのではなく、携帯電話向けの音声あるいは映像コンテンツをつくってしまう、ということで、すごいと思いました。

携帯電話関連では、ついにモバイルSuicaサービスが開始。定期券×お財布×携帯電話がクロスオーバーします。

■ついにSuicaもケータイに:JR東日本、2006年1月にモバイルSuicaを開始

東日本旅客鉄道(JR東日本)は2月22日、NTTドコモの非接触IC搭載端末「おサイフケータイ」を利用したモバイルSuicaサービスを2006年1月より開始すると発表した。携帯電話を切符や定期券として利用できるほか、駅構内のコンビニエンスストアなどで買い物をすることもできる。

デジタルカメラと携帯電話が合体したのは、もう随分前のような気がしますが、どんどんひとつになっていく。

iPodはデジタルカメラに接近しているようです。

■iPod、次の新機能はデジカメとの連携か

Apple ComputerのiPod Photoをはじめ、デジタル写真を表示できるMP3プレイヤーは、すでに多く市場に出回っている。しかしもうすぐ、コンピュータなしで写真を直接ダウンロード/表示できる音楽プレイヤーがいくつも登場することになりそうだ。

三洋電機では動画機能のデジカメを強力に打ち出していましたが、静止画と動画の切り替え操作なしに撮影できるXactiの新機種のティザー広告を開始したようです。

■三洋電機、新デジカメのディザー広告を開始

携帯電話も、音楽プレイヤーも、デジカメも、ビデオカメラも、お財布も、定期券も、みんなひとつになっていく。朝、出勤途中に、あっ、忘れたといって家に戻ることが多い僕にとっては、便利といえます。でも、失くしたときのショックは大きいかもしれません。

それから、そんなクロスオーバー型の世界が到来すると、とにかくひとつだけに集中、という人間より、あれもこれも型の欲張りな人間が増えそうですね。僕としては欲張りな人間なのですが、うれしいことですが。

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2005年2月21日

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最後のシングルコア

明日提出の報告書に追われて、休日も休んだ気がしません。土曜日、日曜日と返上して仕事でした。最近はそんなことばかりで、集中力も低下しています。

インテルはデュアルコアに戦略を転換していますが、最後のシングルコアになるかもしれないPentium 4製品の記事がありました。

■インテル、新しいPentium 4を発表--最後のシングルコアPentiumとなるか

Intelでは、第2四半期からはデュアルコアプロセッサの販売を開始することになっており、今回発表された新チップがある意味ではPentium 4シリーズ最後のチップになるかもしれない。デュアルコアプロセッサはシングルコアチップほど高速ではないが、2つの「頭脳」を持つことにより、全体のパフォーマンスが向上する。

ひとつの頭脳の速さを極めるよりも、ふたつの頭脳によって効率を追求する、という形でしょうか。

ちょっと連想したのは、僕の仕事もそうしたいものだ、ということ。ひとりの部署なので、外部の協力会社さんにお願いしながらひとりで進行しているのですが、かなりスピードを挙げて仕事をさばいているつもりでも限界がある。アシスタントをつけるほどの仕事ではないのかもしれませんけど、もう一個だけブレインがいてくれたら、と思います。

一方で、IBM、東芝、ソニー・コンピュータエンタテインメントの3社連合によるCellについての記事も気になりました。

■Cellが見る夢、見せる夢

さて2005年は、ISSCCで「Cell(開発コード名:セル)」が発表されるということで事前から注目が集まっていた(ソニーのニュースリリース「IBM、ソニー、SCEI、東芝 次世代プロセッサ「Cell」の技術仕様を公開」)。いろいろな分野のデバイスが出場しているISSCCでも、やはりプロセッサの注目度は高いので、これまた当然か。ただ、ほかにも「ヘテロ(ヘテロジニアス)」で「マルチ」なプロセッサは出場しているのに、何でCellだけ、という気もするのである(「ヘテロ」で「マルチ」なプロセッサについては、「頭脳放談:第50回 マルチコアが進むとx86はOS専用プロセッサ?」を参照のこと)。ひねくれ者の筆者には、ソニー・コンピュータエンタテインメント(SCE)を含めたIBMと東芝の3社連合でなければこれほど注目を集めないようにも思えるのである。

三人寄れば文殊の知恵って感じでしょうか。エンターテイメントに特化するのか、汎用的なのか、ということが述べられていますが、最後に書かれているように「何を実現するのか」ということが重要であると思いました。

また自分の仕事の話に戻りますが、頭脳ばっかり増やしても、たいしたことやってないじゃん、ということであれば、スタッフを増やした意味がありません。プロセッサならきちんと働いてくれるかもしれませんが人間の場合にはどうでしょう。

そんなことを書いているより、次の仕事です。。。

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2005年2月18日

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広告からコミュニケーションデザインへ

IT業界の歴史をまとめるとともに、メディアはどうなっているんだろう、ということを考えています。マス媒体によるコミュニケーションは、業務としてはあまり関わりがないのですが、企業と企業のコミュニケーションを考えるときに、やはり広告という手法は無視できません。広告も含めて、企業におけるコミュニケーションの手法全体を把握しておく必要があります。

ちょうど昨日、電通から「2004年(平成16年)日本の広告費」が発表されました。昨年もインターネット広告の伸びが大きいことがコメントされていましたが、今年はラジオの広告費を抜いたとのことです。

ただ、問題はラジオを抜いたかどうか、ということではないような気がします。もちろん広告代理店さんにとっては重要なことかもしれませんが。

■2004年(平成16年)の日本の広告費は5兆8,571億円、前年比103.0%
http://www.dentsu.co.jp/news_release_frm.html?p=t&i=891

株式会社電通(俣木盾夫社長)は2月17日、わが国の総広告費と、媒体別・業種別広告費を推定した「2004年(平成16年)日本の広告費」を発表した。
これによると、昨年2004年(1~12月)の日本の総広告費は5兆8,571億円、前年比103.0%であった。総広告費は、2000年に日本経済の回復傾向とIT(情報技術)ブームを背景に広告活動が活発に行われて3年ぶりに増加した後、2001年以降は減少が続いたが、2003年の後半になってブロードバンドやデジタル家電が牽引して増加に転じ、2004年は年間を通して前年実績を上回り、4年ぶりの増加となった。
また、本年2005年(1~12月)の総広告費の見通しは前年比101.4%程度としている。

CNETにも記事がありました。

■インターネット広告費が前年比153%の1814億円--ついにラジオ広告を上回る

インターネット広告が好調な理由を電通では、「インターネットの一般化が進み、ユーザーのインターネット接触時間がテレビに次いで長くなっていることなどを受け、広告主がインターネットを重要な役割を担うメディアとして位置づける流れが加速したため」としている。

媒体としての価値をクライアント企業が認めてきた、ということですね。接触時間は単体よりも、メディア×メディアという時間でも考えるべきかもしれません。

たとえば、個人的な感覚ではテレビをみながらインターネットもする、という状況はいまひとつないのですが(ラジオを聴きながらインターネットならある)、テレビで気になった情報をインターネットで調べるということは多い。特に意識することなく普通の行動になっています。番組の終わりに、ホームページのコンテンツを紹介することも当たり前になってきました。つまりテレビとインターネットが連動している。

ただ、これは以前から言われていた見解であって、いまひとつ新しさに欠ける気もします。何か新しい動向は考えられないのでしょうか。

電通ではさらに、インターネット上でテレビコマーシャルや動画広告を流すネットCMが一般化しつつあること、2002年12月に日本でサービスが開始されたSEM(サーチエンジンマーケティング)が新たな広告手法として定着しつつあることなども、市場の伸びに貢献していると分析する。

表現力が高くなったこと、リッチメディア化していることも要因として挙げられています。確かにブランデッドエンターテイメントとして、ショートフィルムのような動画も多くなりました。集客のためのSEMはもちろん、集客した訪問者に対する効果測定に関しては、これから手法などを検討すべきかもしれません。

なるほど。でも、やっぱり何か足りない。もうひとつ何か新しい視点がほしい。。。

ブログの活用なども考えると、広告自体の位置づけも変わってくる。「広告からコミュニケーションデザインへ」というのは2月の宣伝会議の特集タイトルですが、IMC(統合型のマーケティングコミュニケーション)という発想は以前からあったもので新しくはないにしても、コミュニケーション全体から広告を考える必要性、もしくは重要性が高まっていくのでしょう。

うーむ。もう一声、という感じです。新しいコンセプトを考えるのは、難しい。やっぱり従来の枠組みにとらわれてしまいますね。アタマをリセットする、思考のフレームを取り外すことができるといいんですけど。

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2005年2月17日

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パソコン通信の終わり

昨年の12月からココログにブログを開設しているのですが、ブログを開くときにニフティのメールアドレスを取得しなければなりませんでした。そういえば、パソコンで通信をはじめたのはニフティが最初。以降は別のプロバイダを利用していたのですが、再びニフティのアドレスをいただいて、なんだか懐かしさを感じたことを覚えています。

そのニフティ関連では、パソコン通信を終了するという記事。

パソコン通信、懐かしいコトバです。

■ニフティがパソコン通信を来年3月に終了,19年の歴史に幕

1999年にインターネット接続サービスの「@nifty」を開始した後も,パソコン通信のサービスは継続してきた。ただ多くのユーザーがインターネットに移行し,利用ユーザーは約2万人まで減少。データベースやフォーラム,掲示板やFAX受信サービスなど,ほとんどのサービスが@nifty上で利用できるため廃止に終了に踏み切ることとした。

確かになぜいまパソコン通信か、ということはあります。ただ、以下の部分を読んでなるほどと思いました。

ただし,ワープロなどインターネットに接続できない機器でサービスを利用しているユーザーは,新たにインターネットに接続できる機器を用意する必要がある。約10年前には,ワープロ専用機を利用してインターネットとメールをやり取りするユーザーも多かった。

そういえばありました、ワープロ通信。パソコン通信もそうですが、いまワープロ専用機自体が残っているのでしょうか。

一方で、パソコン自体の販売状況も伸びが減少する兆しがあるとのこと。過去はもちろんこれからも気になるところです。

■「2005年パソコン出荷台数の伸びは前年比9%に留まる」、米Gartner

米Gartnerは、2005年の世界パソコン市場に関する予測の速報を米国時間2月15日に発表した。2005年の出荷台数は、前年比9%増の1億9900万台になる見通し。2004年のパソコン出荷台数は1億8300万台を超え、2003年から11.6%増加していた。

さて、仕事の方では、IT業界の10年間を振り返って年表を作っています。1995年から2004年までの年表づくりですが、95年といえば、Windows95の発売、Javaの普及、Yahoo!の創設、PHPサービスの開始、カシオの世界初デジタルカメラQV-10の登場などをピックアップしました。昨日のようにも思えるし、遠い昔のような気もする。思い出に浸っているわけにはいかないのですが、ちょっと懐かしい。歴史を感じました。

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