アタマの自主トレ。
とりとめもなく考えることを趣味とするわたくしとしては(そんな趣味があるのか?)、ついつい買ってしまう雑誌が東洋経済新報社の「Think!」。買うのはいんですけど、これ、高いんですよね。1冊1,800円もします。ちょっとしたハードカバー並みの価格です。ただ、特集や掲載されているインタビューの人物に惹かれて、書店で手に取ってしまうのでした。前回買ったときもそうなのですが、買ったからには読み倒そうと思っています。
今回の特集は「地頭力トレーニング」。ちょうど細谷功さんの「地頭力を鍛える」という本を読了したところでもあって、タイムリーでした。表紙に並んでいる名前に脳研究者である池谷裕二さんをみつけたり、野口悠紀夫さん、神田昌典さんが書かれていることも購入の動機となりました。
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まずは冒頭の野口悠紀夫さんの「ビジネスパーソンに必須の「経済学的なものの考え方」」。最近読んでいることとつながりが感じられたのだけれど、就職活動の時期でもあるせいか、経済学の「比較優位の原則」を応用して、次のようなことが語られています(P.2)。
「比較優位の法則」を個人のキャリアに当てはめて考えれば、就職先を選ぶときに、みんなが入りたがる会社ではなく、「あなたに合った会社に入りなさい」「あなたの得意なことが活かせる会社に入りなさい」ということになる。
この言葉は後半の次の部分にもつながるのではないでしょうか(P.3)。
アメリカ・カリフォルニア州で1848年に金が発見され、人々が殺到してゴールドラッシュとなった。彼らは「フォーティーナイナーズ」と呼ばれる。彼らがなぜ失敗したかというと、みんなと同じことをしたからだ。 カリフォルニアに行けば金がある。金を探せば金持ちになれる。確かに自分1人だけが行けばそうなるが、多くの人が行けば状況は変わってしまう。
柳の下のドジョウという言葉も連想されましたが、受験などの合格率もそうかもしれません。マーケティング的にはニッチ(隙間)な市場を探せ、ということかもしれないのですが、そういえば「カンブリア宮殿」の本のなかで、男前豆腐店の社長である伊藤信吾さんも同じようなことを語られていたような気がしました。
次の言葉もなんとなく含蓄を感じました。
ケインズは「正確に間違えるよりも、漠然と正しくありたい」といった。3割くらい違っていても多くの場合に問題はないから、大まかな数字をつかんで、漠然と正しい方向へ向かう議論をすることが重要だ。ところが、そういう議論が行われていない。
木をみて森を見ず、というか枝葉末節というか、細かいことにこだわるばかりに全体を見失うことがあります。漠然と正しければよしとする考え方は、まさに細谷功さんの「地頭力を鍛える」で語られていたことでした。全体から考える、として。
仕事でもそうなのですが、細かいデータばかりを追っていると、最終ゴールを見失ってしまうことがあります。データに多少の誤差があっても、最終的なゴールに到達できるのであれば、アバウトでかまわない。数値というのは、到達する場所への道筋を補足するための指標であればいい。
雑誌をめくりながら、内容とは全然関係ないのですが思ったこと。池谷裕二さんかっこいいなー。
以前には、こんな滝廉太郎というか、野口英世というか、ジョン・レノンというか、そんな感じの丸いメガネなんてかけていらっしゃいましたっけ。うーむ。しびれる。聞くところによると奥様も超美人とか。アタマがいいだけではなくて、ルックスも素敵で、奥様が美人というのは、羨ましすぎる。どれかひとつでいいから、あやかりたい(苦笑)。
と、「Think!」によって思考力を鍛える気持ちが高まってきて、仕事の帰りに渋谷で書店に立ち寄ってまた買ってしまいました。次の2冊です。
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どちらも表紙が赤いですね。どーでもいいですが。
こんなふうに思考力の筋トレ道具が充実してほくほくしているのですが、ふと気付くと小遣いがシェイプアップされている(涙)。どうすればこちらは豊かになるのでしょうか。
投稿者: birdwing 日時: 23:48 | パーマリンク | トラックバック (0)