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2008年1月 2日

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リーダーの言葉から学ぶ。

20代の頃、“術”の本を読み漁ったことがありました。最近でいうとハック系の書物でしょうか。仕事のノウハウについて事細かに具体的に書かれた種類の本で、たとえば企画書の書き方であれば構成とかチャートの描き方とか技法についてマニュアル風に書かれている。いわゆる実用書のような本です

実用的な本だけに、それらの本で学んだことを実践すると短期間で成果をあげることができます。内容も構造化されているのでわかりやすいし、真似しやすい。しかしながら、長期的には通用しなくなる。つまりですね、具体的な術は環境が変化したときに陳腐化する可能性が高いと思います。環境が変わると使えなくなる。また、小手先で仕事をしていても、仕事に「凄み」は出ない。

いまでこそ言えるのですが、小手先の術を学ぶよりもテツガク(思考)を身に着けたほうがいいのかもしれません。テツガクあるいは考え方のツボのようなものを押さえると、あらゆる業態の仕事もこなせるようになる。専門的でありながら汎用的というか、要するに応用力のある「ツブシのきく」スキルになる。同種の仕事であってもフレームワークを含めた思考法を究めていくと、仕事の処理速度は格段と変わっていきます。

ただ、同時に机上の思考だけではダメで、行動できるかどうかが重要です。どんなに立派なことを述べたとしても行動が伴わなければ、やっていないのと同じ。現場から離れると、とかく安全な場所から言いたい放題の批判であったり、本を読みかじっただけの抽象的なピントの外れた発言をしがちであったりしますが、現場で起きていることについて身を持って体験すると、思考も変わってくる。

これはブログも同じかもしれませんね。まず書くこと。書かずに批判するのは、土俵の外から野次を飛ばしているようなものです。そして、書きながら考えること。考えていることは短期的には実を結ばないかもしれませんが、長期的には必ずそのひとの「身」となって結実していく。

昨年から言葉の力について考え続けているのですが、仕事に関してはリーダーや経営者の使う言葉に注目しています。別に偉くなって、えへんと威張り散らしてスタッフを管理するようなひとにはなりたくないけれど、リーダーや経営者を視野において、現在の仕事をしたいと思う。数字をこういじればこうなる・・・というような変革のノウハウではなく、その背後にある思考、リーダーや経営者のテツガクを知りたい。

そんなわけで、帰省のときから読み始めた「変人力」ですが、非常に感銘を受けつつ1月1日に読了しました。読んでいて涙が出そうになった箇所もあり、この本は熱い。

変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件
樋口 泰行


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年初にふさわしい仕事のモチベーションを上げてくれる一冊でした。元気が出た。著者の樋口泰行さんは、相次ぐリストラで活力のなくなっているダイエーを再生し、現在はマイクロソフトのCOOに就かれているそうです。閉鎖する店舗のひとつひとつに自ら単身で挨拶に行ったり、就任の挨拶のために自ら全国の店長に電話をかけたり、その行動はほんとうに熱い。孤高でありながら、ひとの心を打つ力がある。

けれどもボストンコンサルティンググループに勤めていた経歴も持たれていて、背後には知力と非常に高度な思考力があります。これが凄いなあと思いました。知力×情熱というクールとホットな二面を持たれている。

こういうリーダーにわたしはなりたいものだ、と思いつつ、実は本の感想を書こうとしていたのですが、思い入れが暴走したせいか前書きが異常に長くなり収拾がつかなくなってしまったので(苦笑)、とりあえずはエントリーのひとつとしておきます。「変人力」には、何箇所もの付箋を立てました。いずれじっくりと樋口泰行さんの考え方を学びつつ、記事を書いてみたいと思っています。

ビボウロク的に書いておくのですが、その後、引き続き昨年買ったまま寝かせておいた次の本に着手し、4日に読了。

カンブリア宮殿 村上龍×経済人カンブリア宮殿 村上龍×経済人
村上 龍 テレビ東京報道局


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村上龍さんが司会の「カンブリア宮殿」というテレビ番組を書籍化したものですが、これもまた面白い。21人の経営者が登場し、聞き手である村上龍さんがその考え方を明らかにしていきます。最後に村上龍さんが、お会いした経営者ひとりひとりについて印象を語るところもいい。やはり経営はひとなんだな、と思わせるコメントに納得するものがありました。

いずれにしても、経営者というのは明るいですね。悩まない。悩むよりも問題解消に努めるようです。もちろん、悩んでいることを独白する人間味のある経営者の方もいらっしゃるのですが、あっけらかんと悩みを述べてしまうところが既に明るい。また、問題自体を楽しまれているような印象も受けます。樋口泰行さんも同じですが、あえて火中の栗を拾うような選択をして、そういうときにこそモチベーションが上がるという性格の経営者も多いようです。

正月、終わらない仕事のプレッシャーのためか休んでも気持ちの安らかではない日ばかりだったのですが、そんな自分がちょっと恥ずかしくなりました。やれやれ、ちっちゃいなー自分(苦笑)。上を見ましょう。そして凄いひとたちの考え方に学んでいきたい。

頑張りますか、2008年。趣味やプライベートはもちろん、仕事もね。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2008年1月 1日

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[日記] 星のあかり、夢、新年。

日付け変更線を越えて・・・といっても、12月31日の24時あるいは1月1日の零時の日付け変更線は年をまたいだ年度の変更線でもあるのですが(というか早い話が大晦日と元旦なわけなのだけれど)、田舎のさびれた道を近所の神社におまいりにまいったところ、暗くてまいりました(苦笑)。

31日に滑り込みで田舎に帰省したのですが、さすが田舎だ。足元を照らすのは満点の星空ばかり。数億光年の彼方から地上に降り注ぐ星の光はあまりにも弱く、田舎の道は暗すぎる。頭上を眺め続けていると、星が落ちてくる・・・というより川とか側溝に自分が落ちそうなので注意しつつ、神社にて、いちばんのりで拝んできました。

おまいりの帰りの道すがら、やはり星を眺めてしまったのだけれど、あまりの星の数に星座が判別しがたく、北斗七星はなんとなくわかったものの、ほかの星座はまったくわかりません。オリオンらしき星の集まりとか、カシオペアらしき星の並びが判るのだけれど、正解なのか不正解なのか、わからない。誰もジャッジできない。

東京生まれの息子たちにも見せようとしたのですが、感動よりも寒いとのこと。なので外に出たがりませんでした。しかも次男くんに至っては暗くて怖いらしい。家のなかでDSで「どうぶつの森」の星空を表示させて、今日はミカヅキだったの?などと言っておりました。

+++++

その後、なんとなく熟睡できずに、眠ったり目覚めたりを繰り返しながら迎えた元旦の朝。

次男くんのぷにぷにした手を握りながら寝ていたら、夢をみました。草原に左斜め上からざざざーっと木々と草が生えていき、たくさんの鳥なのか蝶なのか、というか雰囲気からするとハチドリのようなものが、ばばっといっせいに飛び立つ夢。これを初夢としたい。

正直なところ、その後2日にかけて、仕事の夢とか、電車に揺られる夢とか、なんとなく言いにくい夢(照)とか、ほろ酔い加減でいろいろな夢を見たのだけれど、どれもぱっとしなかったんですよね。

見たいように見れないのが夢であります。残念なことながら。

けれども、ふと思ったのは、目標であれば可視化できる。可視化できるばかりでなく、到達も可能です。夢は非現実的かもしれませんが、目標は現実的です。

夢を見ずに、目標を立てようと思いました。

+++++

雑感を連ねます。元旦、お屠蘇などを飲みつつ、新聞というものを久し振りに読んだのだけれど(随分前から新聞購読してません)、朝日新聞の天声人語を読んで、こりゃひどい、と思った。

天声人語といえば最上級のコラムであったはずではないですか。入試の問題などにも使われた(いまでも使われている?)コラムの名門です。しかも、元旦の天下の朝日新聞の一面ですよ?やはり朝日新聞らしい格調の高いコラムを読んで、ブログを書くときの参考にでもさせていただきますか、と姿勢を正して読んだのですが・・・。

いま手元にないので印象で語るのだけれど、ベートーヴェンの運命について書かれていて、なんとなくどこかで聞いたようなエピソードが引用された後、最後は唐突に年末ジャンボの宝くじで締めくくっている(いたと思う)。

これはないだろう(泣)。無理やりすぎませんか。なんとなく投げやりな感じもする。というか、率直なところ文章下手すぎでは?3つのテーマから論文を書きなさい、という課題が出て、とにかく適当にこじつけて課題だけ終わらせればいいや、とおざなりに完成させた学生の論文のような印象を受けました。

やはり新聞というメディアがブログやネットに押され気味のあまり、自暴自棄になってしまったのでしょうか。というよりも、ブログの面白さにはまっているうちに、読者であるぼくらのほうが「作られた」新聞のコラムに面白みを感じなくなってしまったのかもしれない。あるいは記者が朝日新聞という権威に慢心して、文章力を磨く努力を怠っているのか。

とにかく、新聞とるのやめてよかったと思いました、正直なところ。

+++++

時代は、その渦中にあるとわかりにくいけれど、少しずつ移り変わっているものではないでしょうか。

ぼくはジャーナリストでもなければ作家でもないのだけれど、ひとりのブロガーとして(アルファじゃないけどね)、技術や時代の変化と併走しながら、書くことについて考え続けていきたいと思っています。あるいは、書きながら(創作もしくは試作しながら)さまざまなことについて考えていきたい。

というわけで拙いながらも努力したいと考えている2008年が明けました。過去の反省とか総括をするのはやめようと思っています。常に未来のことを考えていたい。検索エンジンから辿っていただいて、あるいは過去から引き続き読んでいただいている方々に、感謝の気持ちを込めつつ・・・。

今年もよろしくお願いいたします。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2007年12月30日

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備忘録―music12月。

ブログの更新頻度が落ちております。日記というか週記になりそうな感じですが、とにかく忙しくて。

ただ、忙しさのメリットは2つありますね。ひとつめは、時間がないのでお金を使わなくなること。本屋とかCDショップとか立ち寄っている暇もないので、出て行くものが少なくなります。ふたつめは、痩せること。ダイエットになる。ハードに仕事をすると、昼飯とっている時間もなく行動するので、痩せる。しかしながらコンビ二弁当ばっかりだったり、ストレスのあまりに暴飲暴食に走ることもあるので、結局のところリバウンドするかも(泣)。

という状況ですが、感性の補充をすべくCDや本を購入。

本に関しては、仕事納めの日、会社で隣りの同僚さんがものすごい勢いで机の上をきれいにしていて、ぴっかぴかになっていました。で、一段落したところで「お休みに読みたいんですが、なんかいい本ないですかね」と訊かれたのでした。そこで、うっと詰まった。最近本を読んでいない。

なので、「随分前に読んだんだけど、佐藤可士和 さんの超整理術とかいいんじゃないかな」と言ったところ、鞄から取り出して「いま読んでいるところなんですよ!」とのこと。ああ、それで机の上をきれいにしたのかー。わかりやすい(笑)

しかしながら、本とか音楽を吸収していない自分に気付き、これは何とかしなきゃな、と思ったのでした。忙しいから本を読まない、忙しいから音楽を聴かない、忙しいから勉強をしない、忙しいから子供と遊べない・・・という、言い訳をするのは簡単です。でも、相反する状況を同時に成立させようとするときに創造性が発揮されるもので、忙しいけど本を読む、忙しいけど音楽を聴く、忙しいけど勉強する、忙しいけど子供と遊ぶ・・・というためにはどうしたらいいか。ちょっと考えてみようと思いました。

まずは音楽なのですが、久し振りにCDショップへ。おお、新鮮だ。帰ってきたよう!という感じでした。そんなことショップで叫ばれても困ると思いますが(苦笑)。

今月、購入したのは次の3枚です。

まずは日本のインディーズアーティストでavengers in sci-fi。

avenger strikes backavenger strikes back
avengers in sci-fi 木幡太郎


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これ、結構好みです。ポストロックなんだけど、エレクトロニカの匂いがする。なんと、ギターのエフェクターをめちゃめちゃつなぎまくって、アナログでエフェクトの音を作っている。かっこいいです。YouTubeから映像を。

おお3ピースだ。しかも、ベース弾きながらボーカルだ。こういう甘ったるくて、ちょっと優しくてざらついたボーカルが好きです。コーラスも気持ちいい。ドラムの張りのある音もいい。1st. mini albumのバージョンも。

bounce.comの昨年8月のインタビューを読むと、メロディック・パンクからアンダーワールドなどを経由して辿りついた音のようですね。以下、引用します。

もともとHi-STANDARDなど〈AIR JAM〉周辺のメロディック・パンクにハマり、そこからアンダーワールドなどのダンス&ロックを経て現在のスタイルに辿り着いたという、根っからの現場主義バンド。足元にズラリと並ぶ「公称20個(笑)」(コハタ)というエフェクターが大活躍する、あくまで人力主体のライヴの熱さ&激しさが、CDの中身としっかりシンクロしているのもいい。

アルバムのなかではヴォコーダーなども使われていて、デジタルの無機質さとアナログの激しさが融合した心地よさを感じます。2曲目のアルバムタイトルでもあるavenger stlikes backが、とにかくいいです。以下、myspaceで聴くことができます。ついでにオフィシャルサイトも。

■myspace
http://www.myspace.com/avengersinscifi

■オフィシャルサイト
http://www.shonanfujisawa.com/~avge/

あまりぼくは邦楽のアーティストのフロアに行かないのですが、avengers in sci-fiを手にぶら下げつつ、キリンジの7回連続シングルが置かれている場所で発見したのが、続く2枚目のこれ。

フル・サークルフル・サークル
ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ


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うわー。ロジャニコではないですか!!!

ロジャー・二コルス&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズは、社会人バンド時代にバンドの先輩から教えてもらったのですが、ネオアコもしくは渋谷系のひとたちにはバイブル的なアルバムを残したアーティストです。彼等の1stアルバムはソフトロックの名盤中の名盤で、フリッパーズ・ギターなんかも下敷きにしているようです。これなんですけど。

コンプリート・ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズコンプリート・ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ
ロジャー・ニコルズ&ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ ロジャー・ニコルズ ザ・スモール・サークル・オブ・フレンズ


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ぼくは1枚目のアルバムのなかでは「Love So Fine」が好きなのですが、どこかの誰かがレコードをかけている映像をYouTubeから(笑)

な、なんとその彼等の40年振りの2ndアルバムとのこと。確かその間にアレンジをし直した非常にイージーリスニング的なアルバムがあった気もしますが、1枚目を出したのは1960年代ですよ。なんという息の長さ(泣)。実は、ロジャー・二コルスはカーペンターズの「雨の日と月曜日は」などの楽曲を作っている偉大なポップスのソングライターさんです。

どきどきしつつ、新しいイマ風の音になっていたら嫌だなあと思って1曲目を試聴したところ、サビの部分で思わず涙が(泣)ああ、ぜんぜん変わっていない、このひとたち(号泣)。もうこれ全部聴かなくていいからくださいっ!!という感じでピックアップ。

キリンジが好きなひとにはきっとはまると思います。やさしい曲の印象が似ている。だから店頭でキリンジのシングルと一緒に置かれていたんですね。マーケティング用語的に言うと、クロスセル(関連性のあるものを購入させる)なのですが、見事にショップの思惑にのってしまいました。ちなみに、好きなアーティストの次のアルバムを買わせるのは、マーケティング用語的ではアップセルでしょうかね。

そして最後はロッキンオンをはじめとして、いまあらゆる雑誌で取り上げられている2007年のベストアルバムであるこれ。

イン・レインボウズイン・レインボウズ
レディオヘッド


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やっぱりすごい。新しい。第一印象では、ちょっとトム・ヨークの繊細すぎるファルセットがどうかな、とも思ったのですが、なんだろう、サイケデリックな感じがして音の粒立ちが美しい。ギターの音もディストーションの効いた音から、アンプに直にプラグを差し込んだような音まであり、ドラムも打ち込みから生まであって、さすがに「虹」とアルバムタイトルに銘打つだけあって多彩です。これは時代を超えて残る名盤なのかもしれないなーと思いました。凄みがある。ロック的な何かを揺さぶられる音があります。神ががり的でもある。

と、久し振りに音楽について語ると止まらなくなっちゃいそうですが、本はこれを買いました。

変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件変人力―人と組織を動かす次世代型リーダーの条件
樋口 泰行


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そんなわけで仕事は依然として納まりがたいのですが、時間を作っていろんなことを楽しみたいと思っています。人生は長いようで短い。楽しまなくっちゃ。

投稿者: birdwing 日時: 11:01 | | コメント (2) | トラックバック (0)

2007年12月 9日

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すごい技術。

BRUTUSのギター特集をちょっと前のエントリで取り上げたのですが、伝統的なものよりもどこか先進的なもの、どこか変わったものに惹かれてしまうわたくし(苦笑)。健康的ではなく不健全な何かに引き寄せられる傾向もあり、ちょっとした変人であります。

そんなわけでBRUTUSの記事のなかで、ん?と思ったのは、ジミ・ヘンドリックスのようなメジャーなアーティストではなく、エリック・モングレインというギタリストのラップタッピングという奏法でした。超絶ギターテクと紹介されている割には、坊主頭でアコギを変な形に弾いている写真で、いったいこれは何だろう?と。

そこでYouTubeで検索してみたのですが・・・。

■AirTap!

す、すげー!!ななな、なんですかこれ?

すみません、趣味のDTMで打ち込みで音楽を作っているのですが、負けた(泣)と思いました。これはギター奏法のイノベーションかもしれない。胴の部分を叩いてパーカッシブな音を出す奏法は知っていたのですが、これは弦もチョッパーみたいに叩いている。ギターなんだけど、ギターじゃないみたいだ。うわー。

驚いたのでもう一本。

■PercusienFa

う、美しい(ためいき)。どういう発想をすればこういう音楽ができるのでしょう。いや、きっと思考とか発想じゃないですね。感覚的に音を叩き出している。天才だ・・・。

ところで、演奏の技術ではなくて、ギター本体の技術としてすごい(のか?)と思っていたのが、ギブソンのロボットギターです。

だいたいギターを持っていて面倒なのはチューニングで、弾いているたびに弦が緩んで音が低くなったりするものですが、このロボットギターは自分でチューニングする。まずはCNET Japanのフォトレポート:チューニングはお任せ--ギブソンの「Robot Guitar」から引用します。

ギターメーカーのGibson USAは、自動チューニング機能を備えたエレキギター「Gibson Robot Guitar」を米国時間12月7日に発売すると発表した。これに対し、ギタープレーヤーたちは、1998年発売の自動チューニングシステム「The Performer」に関する記事をCNET News.comが2006年に取り上げた時と同じ反応を示した。一部のプレーヤーは、ギターのチューニングを自分の耳ではなく機械に頼るという発想に抵抗を示すが、一方で、手頃な価格であればそのような技術を歓迎するという声もある。
絶対音感があれば、チューニングなんて問題ないでしょうね。どんなものかよくわからなかったのですが、engadget japanの記事からYouTubeの動画をみてびっくり。これです。

■Gibson Robot Guitar

どっひゃー。ペグ(弦を巻く部分)が自動的に回転してる。そういう仕組みだったのか。うーむ、どうなんでしょうね。初心者向けのギターには便利な気がします。しかし、めんどくせーなーと思いながらも、チューニングする時間が結構癒されるものじゃないかと思いますけどね。便利ばかりを追求する世界はいかがなものだろう。

あまりの技術の進歩にひるんでしまったのですが、engadget japanの記事でロボットギターとは関係なしに和んでしまったのが、ドラえもん型ギターでした(笑)。71,400円(税込)で、専用ソフトーケース付属 。スピーカーも付いているようです。著作権などあるかと思うので、以下リンクからどうぞ。

■ESP Guitar
http://www.espguitars.co.jp/doraemon/index.html

ちょっとかわいいなと思ったのがピックコレクション。これはギター弾けなくてもほしい。

ESP ドラえもんピックコレクション
ESP ドラえもんピックコレクション
ESP
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ドラえもんピックで和んでしまったのですが、それにしてもテクニック&テクノロジーに圧倒されました。ふー。進化しているのはネットだけではないですね。21世紀だもんね。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)

2007年11月27日

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備忘録―music11月。

ダウンロードで音楽が購入できる時代ですが、なんとなくCDショップに立ち寄る時間を大切にしています。デジタルな生活にどっぷりと漬かりながら、こんなところだけなぜかアナログなのですが、いいんじゃないでしょうか。セレンディピティではないのですが、うろうろと店内を歩いていると求めていたものとは違う掘り出しものをみつけたりして、結構楽しい。お客さんが手にとるアルバムをちょいと盗み見たりして参考にするのもいいものです。

今月は3枚のアルバムを購入しました。感想を書いていないアルバムが溜まってきていますが、いずれ感想を書くとして、まずはビボウロクとして書きとめておきます。

まずはネットで仲良くさせていただいている方が聴いていて興味を持ったラーシュ・ヤンソン・トリオ。ぼくは「HOPE」を購入しました。

HopeHope
ラーシュ・ヤンソン・トリオ


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おお、久し振りのジャズだ。ぼくはピアノトリオの編成が好きで、といってもジャズには詳しくないのでビル・エヴァンスぐらいしか聴いていないのですが、ジャズに触れたい時間というものがあるものです。

試聴せずにほぼジャケ買いなのですが、よかった。なんというかですね、旋律が滑らかだ。音に艶がある感じ?ベースのソロの乾いた音も気持ちいい。特に高音のソロが好きなのですが、和むなあ。何度も聴いています。

ラーシュ・ヤンソンはスウェーデンのピアニストのようですが、やや残響の残る音などに北欧のエッセンスを感じたりもしました。アルバムタイトル曲の「HOPE」は耳に残る美しいメロディで、なんとなく前向きな気持ちになる。こういう音楽大切でしょう。生活に艶を与えてくれる。

以下の日本版公式サイトで知ったのですが、11月24~12月8日まで来日しているようですね。

http://www.lars.jp/

HOPEの試聴もできます。

http://www.lars.jp/cd-hope.html

つづいてこちらも11月に来日していたUnderworldの5年ぶりの5枚目のアルバム。

オブリヴィオン・ウィズ・ベルズオブリヴィオン・ウィズ・ベルズ
アンダーワールド


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とても聴きやすい気がしました。それがいいかどうかはともかく。趣味でDTMをやっているので音づくり的な視点から聴いてしまうのですが、ここでこういう音が出てくるか、この音でイメージを変えるわけね、という音色の構成についていろいろと考えるところがありました。シングルカットされた1曲目の「Crocodile」がわかりやすかったのでYouTubeから。


そして、最後はトランス系のYounger Brother。弟・・・ですか?

The Last Days of GravityThe Last Days of Gravity
Younger Brother


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うーん。音は面白いんだけど。なんとなくアルバム全体の感じはぼくの趣味ではない気がしました。ぼくはサイケデリック・トランス系に詳しくないのですが(詳しくないものばっかり)、その方面では実力のある方のようです。以下CISCO RECORDSからの紹介文を引用します。

SHPONGLEでの繊細なプロダクションも印象深いトランス・ミュージック・シーンを代表するプロデューサー、Simon Posford (a.k.a. HALLUCINOGEN)と、THE EGGのアルバム・プロデュース、ナイキの広告サウンド・トラック制作など目覚ましい活躍振りを見せている盟友Benji Voughan (a.k.a. PROMETHEUS)によるユニットYOUNGER BROTHER、待望のセカンド・アルバムが遂に登場。ロック、ダブ、ブレイクビーツ、エレクトロニック・ミュージック、現代音楽など様々な要素を取り入れた、複雑ながらも抽象的な幻想的で重厚なサウンド・イメージ、まるで交響曲のように深遠な印象を聴く者に与える楽曲構成によって、単なるダンス・ミュージックの枠を大きく逸脱し唯一無二の世界観を創造した珠玉の一枚がここに完成した。

このジャケットをデザインしたのがStorm Thorgersonとのこと。ピンク・フロイドの「狂気」「原子心母」「炎」のデザインをしたデザイナーとか。最近はミューズのアルバムのデザインも手がけているそうです。なるほど。

というわけで、ジャズからトランスまで雑食極まりなくなりましたが、あとはクラシックでしょうか。いろんな音楽を吸収していきたいと思っています。

投稿者: birdwing 日時: 00:00 | | トラックバック (0)